コスターン島と周辺地域は「万物界Everything World」(訳注3)の万物が不均等に混ざり合っていて、起源において極めて魔道的であった。また島は結合主義者たちが言うにはグローランサを覆う広大なエネルギーの格子(グリッド)の上に位置していたのである。 最初に周辺地域に現れたのは戦闘用の機械でできたからくりたちだった。非常に遠くからは、シルフを動力とする綱をつけられた監視の気球が晴れた日に最初に目撃された。「偉大なる昇天者Great Ascender」は強力なあまり台風の時も中空に留まり、(ジストレラの終焉まで)決して降下することはなかった。 教団の最初の業績のひとつは魔術の品の大量生産であり、単純な剣(訳注4)からはじまった。これらの品々の効果はコスターン島内部でのみ働き、期待されたように帝国に益するものではなかった。しかし島はその力で良く防備された。リヴァイアサン(訳注5)がすでに