建築家の故黒川紀章氏の代表作のひとつとして知られる、東京・銀座の「中銀カプセルタワービル」。11階建てと13階建ての2棟で形成され、カプセルタワービルの文字通り140ものカプセルがボルトで固定された、かなり個性的なデザインの建物だ。カプセルは着脱可能で、メタボリズム(新陳代謝)という建築理念を象徴する、世界的にも高い評価を受けている建築物だ。 この中銀カプセルタワービル、老朽化による解体か、それとも保存・再生の道を辿るか、価値ある建築物ゆえにその狭間で揺れている。ビルは1972年に完成。建築後45年近く経ち、老朽化が進んでいることも事実だ。一方で、世界的にも評価が高いこのビルを保存・再生しようと考える有志も数多い。 「プロジェクトの発足は2014年11月です。保存派のオーナーや住人、外部の有志の方など30人ほどで活動を行っています」と語るのは、「中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト
