ノーベル賞の賞金が、世界的な金融危機のあおりで資金運用益が目減りしていることから、来年以降引き下げられる可能性が出てきた。スウェーデンのノーベル財団のミハエル・ソールマン専務理事が5日、会見で明らかにした。ロイター通信が伝えた。 アルフレッド・ノーベル ノーベル財団は、ダイナマイトの発明者だった19世紀のスウェーデンの大富豪アルフレッド・ノーベルの巨額の遺産で運営されている。財団は債券運用などで得られる利益で、経済学賞を除く賞金や授賞式などの経費を工面している。 今年は、計1億2千万スウェーデンクローナ(約15億円)の費用がかかるが、専務理事によると、市場低迷の影響で、投資に回している資産が5分の4まで目減り。十分に穴埋めできていないという。 ノーベル賞の賞金は時代を追って増える傾向で、今年は各賞の受賞者に1千万クローナ(約1億3千万円)ずつが贈られることになっている。共同受賞の場合は分配