わたしは、自我や超自我を定型的に持つ者、即ち定型発達者を権力者と呼んでいる。 しかし、この記事でも述べているように、自我や超自我が壊れている者と、自我や超自我が正常に機能している者が、一対一で対峙した時、その権力構造は逆転する。念のため引用しておく。 ===== 構造を助長するサンボリックな幻想を生きる主体と、アブジェクシオンに親近するセミオティックな幻想を生きる主体が、一対一で対峙した場合、恐怖を感じて相手を畏怖するのは、前者、即ち定型人、即ち神経症者なのだ。これが、「権力」なる概念の本質ではあろう。ちょうど前記事で、ババアがわたしを異常者だとしておぞましく思っているように。 とはいえ、後者の主体も、セミオティック自体がおぞましさ(かつ魅惑的なもの)を惹起するものである故、他人も自分も、常に既に畏怖している。し続けている。これは、クリステヴァが前掲書で「作家とは原則的に幼児性恐怖症者であ