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ブックマーク / kaikaji.hatenablog.com (5)

  • アダム・スミスと「公共性」について - 梶ピエールのブログ

    アダム・スミス―『道徳感情論』と『国富論』の世界 (中公新書) 作者: 堂目卓生出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2008/03/01メディア: 新書購入: 8人 クリック: 169回この商品を含むブログ (114件) を見る 『国富論』や『道徳感情論』を翻訳ですらまともに読んだことない無教養な人間にとってはとてもためになるだった。内容については、 ここで描かれたスミスは、個人の利益追求絶対者でもなく、急進的規制緩和論者でもなく、市場原理主義者でもなく、経済成長論者でもなく、富国論者でもない。人類の存続と繁栄を希求し,時々の政策課題に真摯に対応し、現状にたいして熱狂も絶望もしない等身大の人間に幸福の境地を見たスミスといってもいい。 という赤間道夫氏の評が簡にして要を得ていよう。 特に印象だったのは、「富」を目指す「弱い人(小人・俗物)」と「徳」を目指す「賢人(君子)」との二元論に

    アダム・スミスと「公共性」について - 梶ピエールのブログ
    mn_kr
    mn_kr 2008/05/19
    スミスの議論では、必ずしも徳の高くない「弱い人」をして「公共性」に向かわしめる装置として「市場」に高い地位が与えられる。
  • 中国との貿易は「格差社会」をもたらすか - 梶ピエールのブログ

    表題のテーマをめぐって、興味深い論争がアメリカ経済学者の間で行われているようだ。 元ネタであるこの記事によると、「中国との貿易(つまりは経済のグローバル化)は国内格差を拡大させる」という立場の代表的な論客としてあげられているのが誰あろうPaul Krugmanである。彼の最新の Brookings paperによると、1990年代以降の、中国のような低賃金労働の経済との貿易の急激な拡大がアメリカ国内の熟練労働者と単純労働者との賃金差の拡大をもたらし、国内の不平等を拡大させるという主張が展開されているという。この結論自体は国際経済学の標準理論であるストルパー=サミュエルソンの定理からも導かれるもので、むしろ経済学的にはオーソドックスな見解だといってよい。 こういった見解に対する反論が展開されているのが、Christian Broda と John Romalisによるこの論文である。 ちな

    中国との貿易は「格差社会」をもたらすか - 梶ピエールのブログ
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    mn_kr 2008/05/04
    “途上国との貿易は1979年以降のアメリカにおける熟練労働者と非熟練労働者との間の所得格差拡大の15%ほどしか説明しない”
  • 「可視化される他者」とナショナリズム - 梶ピエールのブログ

    例えば、大澤真幸氏は、ナショナリズムの「起源への関心」について次のように述べている(『ナショナリズムの由来』377ページ)。 ナショナリストは、ネーションの起源を、ネーションの領域からいくぶんかずれた外側に―いわば隣接的な外部に―見出す傾向がある。ナショナリズムは「起源」についての強い関心を伴う、ということについては既に述べておいた。その「起源」は、しばしば、ネーションの領土の外側に、つまり外国に位置づけられるのである。「日人」の起源が「南島」にあるとか、ユーラシア大陸の「北方騎馬民族」にある、といったような理説が、その例である。こうした傾向は、時に、国境紛争を誘発する原因となる。起源となる聖地が外国に奪われているかのような感覚を生むからである。 現在チベットが中国(人)のナショナリズムをかきたてているかのように思えるのは、大澤の言うように「隣接的な外部」であり、それゆえに歴史的に諸外国

    「可視化される他者」とナショナリズム - 梶ピエールのブログ
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    mn_kr 2008/04/30
    反目しあう他者」/「共存すべき他者」/「見えざる他者」(どうでもいい存在)。“心理的にも「隣接的な外部」だからこそ、「外国からの干渉」によって「可視化」されることが何よりも耐え難いストレスになる”
  • 梶ピエールの備忘録。 - 内需が増えそうにみえてやはり増えそうにない件について。

    書生さんのコメントへの返事にも書いたのだが、どうも最近の中国については重要な変化が立て続けに決まっているにもかかわらず、変化が早杉なのと情報量が大杉なのとでだれもその全体像を把握できていない、と言う状況にあるような気がして仕方ない。まあ、ぼちぼちない知恵を絞って考えていきたいと思います。 続きを読む 上海もほぼ3年ぶりだったが、銀行がものすごく混んでいるのに驚いた。中国の銀行は日と違って結構遅くまでやっているし、店舗も多い上に土日も営業しているのだが、それでも人があふれていて、中国銀行などは1時間以上の待ち時間はざらという状況になっている。投資信託の購買熱が起きているのと、給与の引き出しがATMではなく窓口業務が一般的なのが混雑の理由らしい。また外貨両替の管理が厳格になっていて、パスポートのコピーをとるだけでなくなんだかよくわからない書類に何枚も判を押してからようやく人民元がでてくるよう

    梶ピエールの備忘録。 - 内需が増えそうにみえてやはり増えそうにない件について。
  • 梶ピエールの備忘録。 - 再び「白人の重荷」について

    このところNHK衛星ドキュメンタリーネタが続いていたのは別に経済学のとっつきにくさをカバーしようとしているわけではなくて、単に最近経済学の勉強をしていないのでネタ切れというだけなんですが、われながらいい加減マンネリ気味だと思うのでこのへんで総括と言うことにしたいと思います。 このブログでもたびたび紹介してきた、NHKBS「世界のドキュメンタリー」では、中国とかインドとかいった途上国の中の「勝ち組」を含め、グローバリズムの負の側面にも鋭く踏み込んだ番組がたびたび放送される。もちろん、その内容を全て鵜呑みにするのは危険だが、多くの場合それらは開発とかグローバル化とかいった問題を抽象的に考えていく時には抜け落ちてしまいがちな、現実の問題に気付くための貴重な機会を提供してくれる。 ただ、ヨーロッパのメディアによって製作された番組に顕著な、人道主義的な観点から途上国の現場で行われている「悪」を厳しく

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