頸部の皮膚から迷走神経に電流を流す携帯デバイスが、断眠させた人の疲労を軽減し、マルチタスク能力を向上させるために役立つ可能性のあることを報告する論文が、Communications Biology に掲載される。迷走神経は、気分や幸福感と関連していることがこれまでの研究によって明らかになっており、脳と消化器系と数種類の重要器官の間で信号を伝達する役割を果たしている。 疲労は、反応が遅くなったり注意が散漫になったりすることで事故やミスを起こすリスクを増大させ、医療、交通機関、軍隊などに関係する専門職にとって深刻な問題となり得る。電流を使って迷走神経を刺激すると、記憶と学習が向上することが、これまでの研究で示されている。今回、Lindsey McIntireたちの研究チームは、皮膚に電流を流して片頭痛や頭痛を治療するために承認を受けた市販の装置を使用し、迷走神経を刺激して疲労を軽減できるかを検