そろそろ梅雨も明けようかというころ。 じめじめと暑い朝。夜明け前。 救急車のサイレンで目を覚ました。 音はどんどん近づいてきて、ぴたりと止んだ。 道路を挟んで、はす向かいのアパートのあたり。 白い空の下に、しんとした静寂が落ちる。 胸がどきどきする。 救急車の音は、どうしてこんなに怖いのだろう。 苦しんでいる人を助けてくれる音なのに。 みんなが家の中で、息を殺して外の様子を窺っている。 そんな気配がする。 再び救急車がサイレンを鳴らし始める。 音が遠ざかっていく。 ほっとする。 近づいてくる救急車の音は 苦しんでいる人が近くにいるという知らせ。 静寂のあとの音は その人が生きているという証し。 遠ざかっていく音にほっとするのは、 命を助けてくれる場所に行くのだという安堵。 どこのどなたか分かりませんが、 どうか無事回復しますように。 **** と、いつもより早い朝を迎えた私。 もぞもぞして
![命を救う音 - やれることだけやってみる](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/be5ae48a9a11a607aa2a93add6635cebff524d81/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fk%2Fkaedeya%2F20220624%2F20220624112147.jpg)