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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/reizei (268)

  • 新たな局面に入った「アベノミクス」、今後の方向性のあるべき姿は?

    昨年12月の総選挙で安倍政権が発足して以来、いわゆる「アベノミクス」という通貨・財政政策への期待感から、市場では円安と日株の高騰が続いています。この政策並びに現象に関しては、私は様々なメディアで「通貨価値下落と財政赤字拡大というセットには海外では警戒感がある」ということを紹介する一方で、藤巻健史氏の主張する「早期破綻の可能性」も、現実問題として「日は大きすぎて潰せない」ものの、警鐘として耳を傾けるべきと考えて来ました。 というのは私としては、やはりこの「アベノミクス」について基的には警戒する姿勢だったわけです。その警戒感というのは2つあります。①通貨安や株高だけでなく、実体経済が健全な成長トレンドに戻ることはあるのか? ②その一方で、財政の悪化を材料に日国債の叩き売りを仕掛けるような筋が成功してしまっては大変なことになるのでは? という問題意識でした。 もっと言えば、これは時間的な

  • 体罰禁止論議と国旗国歌論議の重なる部分

    大阪の桜宮高校バスケットボール部で主将が自殺した問題は、自殺原因と推測される監督の体罰の背景に「体罰容認カルチャー」があるということから、大阪市の橋下市長は「体育科の入試中止」を支持、これに対する賛否両論が起きているようです。 この問題に関する私の立場は、橋下市長への全面支持です。自身の政治的資産を消費する覚悟で、「人が1人亡くなった」ということの重さを若者たちに問い続ける姿勢は、現代の日に欠けてしまったもの、そして最も再建しなくてはならないものの1つを感じるからです。 また、大阪市の教育の問題には、様々な問題から学校現場の秩序、つまり学級運営や生徒指導がうまく行かないという状況があり、それが体罰容認カルチャーの背景にあったとして、それに対しても「ノー」を突きつけたという意味合いも大きいと思います。 こうした問題提起は貴重です。とりわけ、体罰を止めて言葉で説得してゆく、そして常に結果を気

    nijuusannmiri
    nijuusannmiri 2013/01/28
    冷泉さんらしい論理展開。
  • 被害者の実名はどうして報道されなくなったのか?

    今回のアルジェリアでの人質事件で犠牲になった日人被害者の方々の実名を報道するかどうかという問題が議論になっています。 政府としては、今後の危機管理への取り組みにリアリティーを出すためには、改めて多くの犠牲という事実に対して、社会が向き合ってゆくべきであり、そのためには、犠牲者の「死」という事実には社会性があるという立場なのだと思います。実名の公表の背景にあるのは、そのような考え方であると思われます。 一方で、遺族の方々の中には「静かにしておいて欲しい」という率直な声があり、政府や日揮としては、その間で様々な苦慮があったのであると拝察されます。 この問題に関しては、現在の日の世論としては、無名の個人にもようやく自己決定権やプライバシー保護という権利が認められたのであって、その「人権」を守るためには、いわゆる個人情報は保護されるべきという意見が大勢であるようです。 この点に関して今回の事件

    nijuusannmiri
    nijuusannmiri 2013/01/25
    うーん、遺族バッシングもさることながら、メディアスクラムもな。そして、そのニュースを買う消費者。
  • 華やかな「2期目就任式」の影にあるオバマの計算

    20日の日曜から、21日の月曜までアメリカのニュース各メディアは「就任式祝賀」関係の記事や番組で埋め尽くされました。それにしても、オバマという人はある種の「幸運」を持っているようです。というのは、法的には2期目のスタートは「20日」なのですが、この日が日曜日の場合は宣誓式は室内で簡素に行い、改めて翌日の月曜日に大観衆の前での宣誓セレモニーをするという規定があるのです。 つまり、2日間にわたって「メディア・ジャック」ができるというわけです。更に、月曜日の21日は「キング牧師誕生日」であり、黒人人権運動の歴史を振り返り、そこに自分が「初の黒人大統領」として歴史を付け加えるという効果もあるわけです。 その就任スピーチですが、「オバマにしては短い」というのがもっぱらの評判ですが、ある種大変に堂々としており、確かに今回の「再選」を受けたものとして、「絵になる」ものでした。内容的には、今回の2012年

    nijuusannmiri
    nijuusannmiri 2013/01/23
    「オバマという政治家は、表面的には理念追求型のスマートな政治家というイメージがありますが、目的のためには「思い切った」行動や「大っぴらにはできない」隠密行動も実施するという、二面性がある」
  • ボーイング787の初期不良、日本の部品が原因というのは「濡れ衣」ではないのか?

    ボストンのローガン空港でのJAL機の2日連続でのトラブル、そして16日に高松に緊急着陸したANA機のトラブルと、ここへ来てボーイング787「ドリームライナー」はトラブルが続いています。一連の問題に関しては、その多くが電池からの発火であることもあって、日製の電池に問題があるような報道がされています。 ですが、私はそうではないと考えます。 私は航空機の専門家ではありませんが、電気自動車やハイブリッド車に関わる電池の技術については、ここ数年ずいぶんと勉強して来ています。以下は、そうした私の理解をベースにした私見です。また、仮に新しい事実が明らかになり、訂正が必要になった場合は速やかに対応する予定です。 まず発火したJAL機の電池、そして同じく発火して高松に緊急着陸したANA機の操縦席床下に供えられていた電池は、報道によれば、いずれもGSユアサ製のようです。この「リチウムイオン電池」に関しては、

  • 「日本は年内破綻も」という藤巻健史氏、「破綻は早いほうがまし」というのは本当か?

    1月15日に米ブルームバーグが配信した藤巻健史(フジマキ・ジャパン社長)の発言「安倍政権の景気刺激策は日のデフォルトを招きかねない」というのは、例によって刺激的な内容でした。同氏は、昨年の5月にも、「日は最短5年で破綻」という発言を行なっており、この欄でも論評しています。 藤巻氏の主張の中心である「円安政策は間違いではないが、景気刺激の財政出動は全くの誤り」という指摘に関しては、私も同じ危機感を持っています。ただ、議論が分かれるのは同氏の言う「日はどうせ破綻するのだから破綻は早い方がいい」という点、そして「どう考えても返せない借金がハイパーインフレでチャラになるのなら若年層からすればメリットがある」という部分でしょう。 当にそうなのでしょうか? 私は違うと思います。まず「早いほうがまし」という点ですが、確かにこのまま少子高齢化が進行して「どうしようもなく労働人口が少ない」とか「産業

  • 無人機(ドローン)戦争の危険性

    尖閣諸島を巡る緊張に関しては、当初は船舶による挑発が主でしたが、その後は航空機による領空侵犯とこれに対する日側のスクランブル警備行動といった「空」の緊張に移行しています。その延長で、日側から「威嚇射撃もやむを得ない」という発言があったとかなかったという話が出て、ちょっと「エスカレートし過ぎ」というムードになると、一転して今度は「無人機(ドローン、またはUAV)」が話題になってきています。 話としては2つあって、中国側が「無人偵察機」を飛ばして挑発してくるだろうというストーリーがあり、これに対して日側としてはアメリカ製の無人機を同地域の警備のために導入しようという話が報道としてはあるようです。 具体的には、中国アメリカの無人機「プレデター(RQ-1)」をコピーした「翼竜」という機で情報収集するらしいとか、日アメリカのグラマン社製の無人偵察機「グローバルホーク(RQ-4)」を導入し

    nijuusannmiri
    nijuusannmiri 2013/01/15
    「一番怖いのは、そのような(略)「無人機戦争」を仕掛けることで、中国に対して「国際ルールに従え」とか「もっと開かれた社会に」というメッセージが全く伝わらなくなるということ」
  • グーグルのシュミット会長は何のために北朝鮮に行ったのか?

    国務省が「行くな」と言ったのに行ったというのですが、これは一種のカモフラージュだと思います。グーグルのシュミット会長の北朝鮮訪問という「事件」は、オバマ政権の意図を代理したものであると考えるのが自然です。 このシュミットという人物ですが、1980年代にアップルが「ビジネス能力のある経営者」として外部から招聘したジョン・スカリーの存在と比較されることが多いようです。アップルの場合は、その後スカリーは創業者のスティーブ・ジョブズと対立して、ジョブズを追放してしまいました。ですが、その後にジョブズはアップルを奪い返して、世界一のIT企業に育て上げたわけです。 グーグルの場合も、セルゲイ・ブリンとラリー・ペイジという若い創業者が、会社の規模が大きくなるにつれて経営のプロが必要となりシュミットを雇った、だが近年はペイジの権力が増大するにつれてシュミットとの溝が生まれ、結果的にペイジがCEOを座を奪っ

  • 「追い出し部屋」と「体罰自殺」の何が問題なのか?

    年末の朝日新聞に「追い出し部屋」という大企業のリストラ策の一環についての記事が掲載されて話題になっています。この種の問題は20年ぐらい前からあり、終身雇用契約のために解雇が難しい中で、企業としては「リストラ対象」として指名した人間を、意図的に極端な閑職に追いやり最終的に自分から辞表を出させるというものです。 この問題については、「非現実的な雇用に関する規制が残っているからダメなんだ」という文脈で論じられることが多いようです。企業が一方的に従業員を解雇することができず、正社員の終身雇用が保護され「過ぎている」というわけです。この論調は「そのために、若い世代の労働機会が奪われている」という論理に結びつけることもされています。 私は、この問題に関しては、ある程度の規制緩和は必要ではないかと思います。但し、その場合は経営層から管理職層、専門職層に対して整理解雇の条件を緩くする一方で、非管理職、非専

    nijuusannmiri
    nijuusannmiri 2013/01/09
    うーん。方向としてはいいと思うけど、課題山積だね…。
  • 従軍慰安婦問題、いわゆる「河野談話」の訂正は可能か?

    安倍政権がいわゆる従軍慰安婦問題に関して、「軍の強制連行があった」とする「河野談話」を見直すかもしれないという報道に関しては、韓国だけでなくアメリカの政界やジャーナリズムによる関心も高まっています。 この問題に関する事実関係に関しては、私は池田信夫氏が様々な史料を参照しながら丹念に調査を続けて来た結論、つまり「軍による強制連行はなかった」という立場を取ります。 では、問題になっている河野談話を訂正すればいいと考えるのかというと、こちらはそうは簡単ではないと考えます。この点に関しては、日の政界や世論には根的な誤解があり、注意深い議論をしないと、日の国益を大きく損なう危険があるからです。 誤解というのは、「軍による強制連行はなかった」という訂正に成功したとしても、全く「日の名誉回復にはならない」ということです。一言で言えば「強制連行はしなかったが、管理売春目的の人身売買は行なっていた」

    nijuusannmiri
    nijuusannmiri 2013/01/07
    まー、そういうことなんだが、こういう意見は左右両方から嫌われちゃうね…。なお、個別の補償については、また別の話。
  • 右派政権の方が国際協調が進むというパラドックス

    26日に発足する安倍政権のイデオロギーについては、「戦後レジームからの脱却」であるとか「改憲」といった右派的なものがあるのは明らかです。今回の総選挙の結果も、そうしたイデオロギーの匂いへの漠然とした承認と我慢というのが一応は前提になっていると言って良いでしょう。 民主党政権に比べるとイデオロギー的に相当に右に寄っている印象の次期安倍政権ですが、それでは、問題になっている中国韓国との関係は、更に日側として強硬になり、対立がエスカレートするのでしょうか? どうも違うようです。 少なくとも、韓国に関しては朴槿恵(パク・クンヘ)次期大統領との「新政権同士」での「関係改善」が模索されるというのは既定路線になってきているようです。懸念された、韓国の新大統領就任式(2月25日)の直前にカレンダー上「竹島の日(2月22日)」が避けて通れないという問題も、今年については、この「竹島の日」の行事をトーンダ

    nijuusannmiri
    nijuusannmiri 2012/12/21
    「穏健な世論」「保守的な世論」というネーミングはちょっとあれだが、特に後半の分析は面白かった。
  • 今度という今度、アメリカの銃規制論議は動き出すのか?

    12月14日(金)、コネチカット州ニュータウン町のサンディフック小学校で発生した乱射事件では、小学校1年生のクラス20人の生命が奪われるという衝撃的な結果に、全米はまだ激しい感情の中で揺れています。事実関係に関しては、まだまだ不明な部分が多いのですが、そんな中、今度という今度は「銃規制論議」を正面切って行うべきだ、そんな機運が出てきているのは事実だと思います。 とりあえず現時点での動きや論点を箇条書きに整理しておこうと思います。 (1)オバマ大統領は腹をくくったようです。事件直後に涙ながらの声明を出して「有効な対策を講じる」と宣言して以降、週末のビデオ会見、週明けに現地入りしての追悼集会でのスピーチなど、「銃規制(ガン・コントロール)」という言葉をハッキリ使ってはいないものの、その「行間ににじむ」ものとしては明確な覚悟が感じられます。 (2)では、どうしてハッキリ言わないのかというと、とに

  • 日本の総選挙の結果をどう見るか

    アメリカはコネチカット州の小学校での乱射事件のショックに沈んでおり、日の総選挙のニュースは「囲み記事」であるとか、「画面下のテロップ」という扱いしか受けていません。ですが、とりあえず今回の選挙を「遠くから」見ていた者として、直後の感想をメモしておきたいと思います。 (1)民意は「少々勝たせすぎた」と思っているのではないでしょうか? 大量当選を「権力の白紙委任」などと考えたら失敗します。憲法論議などは、あくまで景気と雇用で実績を上げて信用を獲得してからでないと難しいということを肝に銘じた方が良いと思います。 (2)特に難しいのが原発に対する選択です。再稼働を明言した自民党が圧勝したからと言って、ドンドン再稼働する、その一方で情報公開などで古い体質が出ると世論はソッポを向くと思います。原発だけでなく、一時が万事であり、同じ自民党だからと言って以前の麻生内閣以前の時代のコミュニケーション様式に

  • ネット規制解禁の前に「公示期間」という制度を再考すべきでは?

    今回の衆院選では、改めてネットを使った選挙運動の早期解禁が求められているわけですが、日の公職選挙法にある規制のおかげで選挙運動が形式化し、質的な政策論議の「情報としての流通」が阻害されているという問題は、ネットの問題だけではないように思われます。 1つ問題提起をしたいのですが、日の公職選挙法にある「公示期間」という制度については、根から見直すべきと思うのです。 例えばテレビ番組における政策論議ですが、公示期間に入ると急に白熱した議論は消えてしまいます。というのは、特定の候補への投票を呼びかけるような行為は規制されているからです。ですが、政策論議というのは投票日に向けて、反対に盛り上がるべきだと思うのです。 有権者の関心も高まる時期ですし、候補者以外のオピニオンリーダー、あるいは政治記者などによる真剣な議論は、投票行動決定にたいへんに有益だと思います。 また候補者人についても、より

    nijuusannmiri
    nijuusannmiri 2012/12/05
    「公示などという「古色蒼然とした」制度は止めて、単に立候補の届出期間を決め、その前後での政治活動、選挙運動に関しては、他陣営への妨害行為や、選挙資金の不正などを取り締まる他は、一貫して自由にすべき」
  • 日本の対立軸にはどうして「経済合理性+国際協調」という選択肢がないのか?

    今回の衆院選は、多数の政党が登場しています。勿論、乱立だとか混乱だという形容は当たっているのですが、少なくとも選択肢は増えたというメリットはありそうです。ところが、どうしたものか21世紀の現在において、最も重要で現実的だと思われる選択肢が見事に欠落しているのも事実です。 それは「経済合理性と国際協調を同時に重視する」という立場です。 この選択肢がないのです。例えば今回の党首討論でもニコニコ動画では10、記者クラブ主催のものでは11も政党があるのに、見事なまでにない。これは当に困ります。例を挙げればキリがありませんが、 ----安倍自民党は軍事外交では親米で、ビジネスにはフレンドリーなのかもしれませんが、靖国参拝とか国防軍といった右派イデオロギーがどうしてもセット定で付いてくるわけです。これでは、自由世界での友人を作るといっても大きな限界があります。 ----野田民主党は、その点ではやや

    nijuusannmiri
    nijuusannmiri 2012/12/03
    冷泉さんらしい。「経済合理性を信じつつ、そのテクニカルな政策論の精度を上げていこう、同時に資源のない日本は国際協調路線こそ繁栄を維持していく唯一の選択肢だということをもっと深く覚悟して行こう」
  • ここがヘンだよ衆院選

    今回の日の衆院選については「筋の通らない」ことばかりが目について、こんなことで日の方向性が決まってしまって良いのか、大変に心配になります。一番大切なことは一昨日のエントリで申し上げた「景気と雇用」という有権者の最大の関心事に十分応えていないという問題ですが、今回はこの選挙の「基的な構図」に関連した問題点を整理しておこうと思います。 (1)今回の解散ですが、そもそもは税と社会保障の一体改革に関する「三党合意」があったわけです。その三党合意の条件に「解散」という約束があったから解散がされたという面もありますが、その大義としては三党合意に関する民意を問うということがあったはずです。ですが、これがどうも怪しくなっているわけです。特に自民党は漠然と「反消費税」の感情論に擦り寄ろうとしているわけで、これでは「三党合意を理由に問責決議」をやった谷垣前総裁の論理破綻がまだ続いているように見えるのです

  • どうして日本は6年間に6人の総理を取り替えたのか?

    今回『チェンジはどこへ消えたか オーラをなくしたオバマの試練』というを出版しました。2008年には「チェンジ」であるとか「イエス・ウィ・キャン」といったメッセージで全米を席巻し、2009年に就任すると「核廃絶のプラハ演説」や「カイロでのイスラムとの和解演説」などを評価されてノーベル平和賞を受賞したオバマですが、結局は1期目の4年間では「チェンジ」はできなかったのです。 その「結果」は世論にある種の落胆を感じさせました。ですが、それでもオバマは再選されたわけで、その理由を探る中から「向こう4年間」のアメリカの進路を読者の皆さまとご一緒に考えていきたい、それがこのの主旨です。 それにしても、アメリカの失業率は辛うじて8%を切ったばかりで、景気の戻りには強さは全くないわけです。また若者の雇用に関しては依然として状況は厳しく、このの中でも取り上げましたが「ウォール街占拠デモ」というのは「深層

    nijuusannmiri
    nijuusannmiri 2012/11/28
    「問われるべきはジャーナリズムの質」「選挙戦の人間ドラマを伝えて遊んでいるヒマはもうない」「今回の選挙戦では、景気と雇用という有権者の最大の関心事にフォーカスして、有権者の選択の手助けを」
  • 3分で終わる核武装論議 | プリンストン発 新潮流アメリカ | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    その昔、亡くなった自民党政治家、中川昭一氏が2006~09年にかけて「核武装論議をタブー視するな」という発言をした頃には、ずいぶんと賛否両論が激しかったのを記憶しています。その中川氏は「最近は、非核三原則に『言わせず』を加えた非核四原則どころか、『考えてもいけない』という非核五原則だ」と強く反発していましたが、今ではこうしたタブー視に関してはかなり緩んでいるように思われます。 今回の総選挙で、何らかの話題になりそうな「第三極」においても、石原前都知事は日の核武装論について従来から放言を繰り返していますし、最近はこの問題に慎重な橋下大阪市長も「議論は歓迎」という立場のようです。 漠然としたムードとしては、仮に米国が何らかの理由でアジアにおける軍事プレゼンスを軽減していった場合には、日は「自主防衛」をすることになり、その際に中国の核攻撃能力を抑止するためには、日は核武装の可能性を否定す

    nijuusannmiri
    nijuusannmiri 2012/11/16
    まー、ね。
  • 「不倫でクビ」CIA長官スキャンダルの奇々怪々

    それにしても、CIA長官の不倫をFBIが秘密裏に捜査し、しかも大統領選当日まで一切が隠密行動、大統領にも議会の諜報委員長にも一切知らせていなかったというのは、奇々怪々な話です。とにかく、世界の諜報業界の頂点に君臨するCIA長官のスキャンダルということですから、今後の展開が大変に気になりますが、現時点では全く事件の表層しか分かりませんし、また日替わりで事態がどんどん進展するので追いかけるのが精一杯というところです。 いずれにしても、今回はアメリカを震撼させている「不倫カップル」の双方がどんな人物であるかだけを紹介しようと思います。この2人を紹介するだけで、この事件の異様さはお分かりいただけると思うからです。 まず、今回のスキャンダルでCIA長官を辞任したデービッド・ペトレアス氏と言えば、2000年代を代表するアメリカ軍の「英雄」とされていた人物です。イラク戦争とアフガン戦争という2つの戦争

  • オバマ vs ロムニー、日本にメリットがあるのはどちらか?

    3回に及んだアメリカ大統領選のTV討論は終わりました。オバマ大統領としては、初回は惨敗でしたが、2回目は激しくロムニーを批判してポイントを稼ぎ、3回目の外交討論では現職の安定感を見せたということで、選挙戦の現状は互角というところです。 ところで、この3回のTV討論に関して言えば、延べ4時間半の論戦を通じて「日」という言葉は1回も出て来ませんでした。この点に関しては、日の経済的・政治的プレゼンスが下がっていることの反映というよりも、現在の日米関係についてはアメリカから見て特に大きな問題がない、従って選挙の争点にはならないということだと思います。 では、オバマとロムニーの両者に関して、日にはどちらの方がメリットがあるのでしょうか? まず経済に関してですが、オバマはTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を推進しようとしていますし、日も早く議論に参加せよという立場です。これに対して、ロムニー

    nijuusannmiri
    nijuusannmiri 2012/10/24
    どうかねー。「ロムニーは日本市場あるいは日本社会の「特殊性」をある程度知っていて、自由化されても日本市場に投資をするメリットを感じていない可能性があるように思う」