大学に教籍を置くようになって正味19年が経ち、この間、日本と欧米の「卓越大学」間を繋ぐプロジェクトに関わって痛感するのは、日本はこのままでは世界に太刀打ちできなくなるということです。 分かりやすく言うと、日本の院卒の多くが中学レベルであるのに対して、欧米では学部生がちゃんと大学レベルの基礎学力を持っているという、残念ながら厳然たる事実に基づいて思うものです。 諸悪の根源は、入試制度と大学の学部構成にあります。建設的な観点から、これらについて平易に解説したいと思います。 このところ英語の「4技能/スピーキング」そして「情報科目」と、大学入試に手を入れることに、慎重な観点からお話させていただいたところ、非常に多くのビューが立ったとご連絡をいただきました。 みなさんの関心が高いことが察せられましたので、系統だって、また大事なことは重複も恐れず、きちんと受け止めていただけるまで、論を重ねたいと思い