オープン・イノベーションという手法は大きな注目を浴びているものの、明確な成功事例は限られているのも現状である。なぜだろうか。筆者らは、NASAの研究開発チームがその実践に挑む過程を3年にわたり観察した。本記事では、オープン・イノベーションの成功に向けて乗り越えるべき課題と、その克服法が示される。 オープン・イノベーションの手法は、創造的なアウトプットを促進するものと期待されている。けれども、これらのアプローチから生まれた新たな技術や製品やサービスが、世に出て成功したというのはあまり聞かれない。 たしかに、クラウドソーシングのプラットフォーム(オープン・イノベーション手法の1つ)は、科学・技術の難しい問題に対して画期的な解決策を生み出すこともある。顕著な例としては、ネットフリックスのおすすめ予測アルゴリズムや、GEのジェットエンジンに用いる金具の軽量化に向けたアプローチが挙げられる。 だが、
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