「見れば分かるではないか」。26日午後、日本福島第1原発の汚染水貯蔵タンクのそばに立った茂木敏充経済産業相は隣にいた東京電力の職員を叱りつけた。放射能汚染水を貯蔵しておいたタンクから300トンの汚染水が流出し、海に流れるまで何をしていたのかという叱責だった。追及と弁解が続いた。 「雨が降った時にたまるのと違うではないか。なぜそれが分からなかったのか」 (茂木経済相) 「前日夜には異常がなかったが、翌朝見ると、この一帯全面に(汚染水が)漏れていました」(東京電力の職員) 「タンクのどこから漏れたのか」(茂木経済相) 「現在確認中です」(東京電力の職員) 白い放射線防護服と防護マスクを着用した茂木経済相の福島第1原発視察のニュースは27日、「政府、前面に出る」という見出しで大きく扱われた。東京電力の無能ぶりを放置できず、日本政府が今年の国家予算のうち予備費3500億円を動員して着手するというこ