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ブックマーク / p-shirokuma.hatenadiary.com (11)

  • 書評を書くのに必要なもの──ダイジェスト化と、エモーションと - シロクマの屑籠

    anond.hatelabo.jp 作業が一段落した時に、こんなはてな匿名ダイアリーを見つけてきた。曰く、「書評が書けない」と。この「書評はどうすれば書けるのか」の答えは、 ・どういう書評を書くのか ・何をもって書評と呼ぶのか ・誰が読むような書評なのか によって答えが違っているはずで、匿名ダイアリー筆者にていねいにヒアリングをしたうえで「あなたの思うような書評を書くには、これこれ、こういう要素や積み重ねが必要です」みたいに応答するのが一番いいんだろうなと思った。 で、私がこの文章を書き始めたのは、それとは別で、「自分が書きやすい/書きにくい書評とは何なのか」「自分は有名書評ブログのようには書評を書けないのはなぜなのか」、みたいなことを考えこんでしまったからだ。いわば書評する(ことのある)人間としての自分自身を振り返りたくなったので、自分の問題に引き寄せながら書評について考えてみる。

    書評を書くのに必要なもの──ダイジェスト化と、エモーションと - シロクマの屑籠
  • 2020年に出会ったすごく良かったワインたち - シロクマの屑籠

    ワインを飲み歩いて約10年、いわゆる定番ワインのことは結構わかるようになった。ところがワインの世界はまだまだ広く、「どうしてこんなワインがこんな値段で?」と思ってしまうことはよくある。今年になって出会った、コストの割にいけているワインたちをズラズラ挙げていこうと思う。 ・クズマーノ "ディズエーリ" ネロダヴォラ 2018 (シチリア・赤) 【1992】Cusumano "Disueri" Nero d'Avola 2018 - 北極の葡萄園 シチリアは安旨ワインと安いだけのワインの宝庫だけど、このワインはクオリティが価格水準を大きく上回っていると思う。クズマーノはシチリアの大手メーカーで、お手頃なワインをたくさん売っている。で、このワイン、値段が高くないにもかかわらず「いかにも葡萄酒然としたぶどうらしさ」と「森の下草みたいなオーガニックな雰囲気」が漂っている。舌ざわりがしっとりしているの

    2020年に出会ったすごく良かったワインたち - シロクマの屑籠
  • 『レイフォース』のサントラと、物語体験メディアとしてのゲームについて - シロクマの屑籠

    ゲームサントラ語り・「ダライアス外伝」オリジナルサントラについて: 不倒城 以前、しんざきさんが1994年のシューティングゲーム『ダライアス外伝』について語ったことがあった。リンク先は、その時の文章だ。 『ダライアス外伝』はゲーム自体がよくできていると同時に、すごく印象的な音楽に心奪われるゲームで、およそゲームセンターに似つかわしくないBGMを聞きながらシューティングゲームとしてのダライアス外伝を楽しんだものだ。 ダライアス外伝 アーティスト: ゲーム・ミュージック,ZUNTATA出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 1994/11/18メディア: CD クリック: 7回この商品を含むブログ (12件) を見る で、リンク先にもあるように、そのサントラ盤にはユング心理学を援用した細かい解説が載せられていて、サントラを読むとBGMゲームの辻褄がますます合い、『ダライアス外伝』という

    『レイフォース』のサントラと、物語体験メディアとしてのゲームについて - シロクマの屑籠
  • 「おっさん」は強ければ叩いて構わず、弱ければ忌避される - シロクマの屑籠

    なぜ「おっさん差別」だけが、この社会で喝采を浴びるのか(御田寺 圭) | 現代ビジネス | 講談社(1/4) リンク先は「おっさん差別」に関する文章だ。 リンク先でテラケイさんは、「差別が許されない社会のなかで、差別主義者だと後ろ指をさされることなくバッシングできる対象属性」としておっさんを挙げている。弱者と認定されている属性やマイノリティとみなされている属性をバッシングすれば即座に差別主義者とされる現代社会でも、おっさん(という属性)へのバッシングは社会的に認められている、といった話だ。 この文章を読み、私が最初に思い出したのは、歴史的にみて強者だった成人男性と、いまや強者とは言い切れない現代日の成人男性だ。 法のもとの平等が行き届かなかった長い歴史のなかで、権力を握る者・暴力をふるう者は専ら男性だった。もちろん、個別の男女の力関係のなかには、女性が強者だった例もあるだろうけれども、社

    「おっさん」は強ければ叩いて構わず、弱ければ忌避される - シロクマの屑籠
  • 「恋愛も結婚もしなくなった日本は未曾有の先進国」 - シロクマの屑籠

    未婚の理由「めぐり合わない」 一方で「探していない」も | NHKニュース 先日、内閣府が少子化社会対策白書(2019)を発表した内容をNHKが報道しているのを見かけた(pdf版はこちら)。 日では、結婚しなければ子育てはほとんど始まらない。だから少子化社会対策白書に未婚男女の意識について記されているのは当然なのだが、白書によれば、結婚を希望している未婚男女の多くが「出会わない」だけでなく「相手を探してもいない」という。 挙児は一人ではできない。少なくとも一般的にはそうである。 にも関わらず、未婚の男女が「出会わなくて」「相手を探してもいない」のだから、結婚は増えないし、子どもの数も増えない。たとえ婚外子を許容する文化風土ができあがったとしても、そもそも、男女が出会わなければ子どもは生まれてこないのである。 少子高齢化という視点で考えるなら、このままでは国力は下がり、税制は混乱し、やがて

    「恋愛も結婚もしなくなった日本は未曾有の先進国」 - シロクマの屑籠
  • 「ブログで金儲け」から三年後のインターネット - シロクマの屑籠

    シロクマさんが言ってた金の匂いのするネットは嫌だという話を思い返してみたけど、そういえば僕は家でお金の話をして親にめっちゃ怒られた事があるんだよな。リアルではやるくせに、そういう思想がネットではいつまで経っても抜けないのは、やはり古臭い人間だからなのかもしれない。— 高須賀(* ॑꒳ ॑* )⋆* (@takasuka_toki) 2018年6月22日 三年前、私は「金の匂いがするブログ」について以下のような意見を書いたことがあった。 p-shirokuma.hatenadiary.com しつこく繰り返すが、私はブログや動画配信を使ってカネを儲けるなと言いたいのではない。そうではなく、「カネが欲しい」という欲求をどのように取り扱い・どこまで表現するのかに対し、もっと自覚的・戦略的であってもいいんじゃないの? デリカシーへの配慮があってもいいんじゃないの? と問いかけたいのだ。 https

    「ブログで金儲け」から三年後のインターネット - シロクマの屑籠
    popmusik3141
    popmusik3141 2018/07/08
    “ 「ネットはネット、リアルはリアル」などという括りは、今日では通用しない。”自分が稼ぎたいもの・稼ぎやすい方法にあわせて、インターネットの美意識や美学を調整しろ
  • 「はてな村」の史跡を振り返る - シロクマの屑籠

    www.zinseitanosiku.com 拝見しました。ブログでの言及ありがとうございます。 また、過去のネットカルチャー「はてな村」にご関心いただいたことも御礼申し上げます。 めんおうさんは、「なぜ、過去のネットカルチャーについて書いたら御礼を言われるのか」と思ったかもしれません。その理由は、私が「はてな村」に思い入れがあったからです。そして、「はてな村」といわれるネットカルチャーが過去のものとなり、人々の記憶からも風化されつつあるからです。 「はてな村」の生存者としては、かつて確かに存在した場所・時間のことを思い出してくれる人に対して、嬉しい気持ちが湧いてくるのですよ。 冒頭リンク先でまとめて下さったとおり、はてなダイアリー以来の「はてな村」と、はてなブログ以降の新しいブロガーの間には、文化習俗の違いがあります。付け加えると、「はてな村」と呼ばれる文化習俗も、2005年頃と2010

    「はてな村」の史跡を振り返る - シロクマの屑籠
  • 現代インターネットにおける「呪い」の増幅について - シロクマの屑籠

    呪術の話がしたくなる季節ですね。 去年も今年も、インターネット上では炎上のともしびが絶えることはない。 「誰かの炎上に加担する」と、自分が正義を行ったような気分が味わえて、それに伴って、優越感や自己効力感や所属欲求が充たされる。個人の心理的欲求を充たし、フラストレーションを緩和するという点でみれば、炎上という現象は、世の中の役に立っているとも言える。 いけにえの羊を供物としてみんなで気持ちを充たし合う儀式は、現実世界ではほとんど禁じられている。ところがインターネットにおいては、正義の大義名分さえあれば、みんなで羊を、否、“悪い奴”を、燃やして構わないということになっているらしいのだ。なぜなら、そいつぁ悪い奴だからだ。「悪い奴に石を投げて心理的欲求を充たして、何がいけないというのか。みんなやっているじゃないか。」 [関連]:"叩いて構わない奴はとことん叩く"空気と、いじめの共通点 - シロク

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  • 「なんでも面白がれる人・感心できる人」はコミュ強になりやすい - シロクマの屑籠

    笑う門には リンク先は、ことわざの「笑う門には福来る」を地でいく実体験談だ。笑顔の多い人のほうがコミュニケーション場面でうまくいきやすく、仕事もプライベートも順調にいきやすいってのは当だと思う。 ただ、はてなブックマーク上の反応にもあるように、ヘラヘラしているだけでは阿呆と思われてしまうし、愛想笑いを見透かされてもロクなことがない。作り笑いを顔に張り付けていても見抜く人は見抜くし、お愛想で笑ってばかりの人も、その心根の弱さにつけこまれる。 面白いとも楽しいとも感じていない時の笑顔には、不自然さが付きまとう。笑顔がほとんど生活習慣になっている人でも、相手に関心も敬意も楽しさも感じていない時の笑顔には温度がこもらない――そういった事に鈍感な人は笑顔の温度に気づかないかもしれないけれども、その場に居合わせている第三者にはバレていることが多い。このように、「笑顔をつくりたくなる気持ち」の伴わない

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  • 発達障害のことを誰も知らなかった社会には、もう戻れない - シロクマの屑籠

    精神医療が世の中を変えて、世の中が精神医療を変えていく。 そういう視点で、精神医療と世の中の相互作用を眺めていると、つい、ブロガーっぽいことを考えたくなる。 1.昔の精神医療には「狂気」しか無かった。 「発達障害」も「社交不安性障害」も「境界性パーソナリティ障害」も昔は存在していなかった。今日ではよく知られている心の病気が出揃ったのは、20世紀になってからのことだ。 十八世紀には、たったひとつしか心の病気が存在しなかった。狂気 insanity である。狂気という診断が意味していたのは、今日の臨床家が精神病という語で意味しているもの、あるいは口語的に「狂った crazy 」と言われているものだった。「狂気」とは、多くの場合妄想や幻覚を伴ったり、重いメランコリ―や高揚状態を伴うなど、患者が現実となんらかのかたちで接触を失っている状態のことを意味していた。 (中略) 狂気というひとつの病気だけ

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  • 素晴らしいワインを飲むと、おしっこの匂いも素晴らしくなる - シロクマの屑籠

    下ネタっぽくて恐縮ですが、今日はおしっこの匂いの話です。 「おしっこの匂いなんてどうでもいい」という人が大多数だと思うでしょうし、普段は私もそうなんですが、時々、おしっこの匂いに感動することがあるのです。 「素晴らしい白ワインの匂いがするおしっこ」 気づいたのは、数年前のことでした。 その日私は、柄にもなく高級なブルゴーニュワインを飲んでいました。ワインなんてただの飲み物に過ぎないわけですが、そのワインは、大理石の神殿で蜂蜜壺をぶちまけたような香りに、石鹸、バタークッキー、ザラメ糖、花束を全部詰め込んだような、七色の香りがドカドカ沸いてくるとんでもない代物でした。なるほど、高級ワインの世界は底なし沼と言わざるを得ません。 [2002] ルイ・ジャド シュヴァリエ・モンラッシェ レ・ドゥモワゼル で、このワインを飲んだ時に、思わぬオマケがついてきたのです。 なんと、自分のおしっこまでもが、大

    素晴らしいワインを飲むと、おしっこの匂いも素晴らしくなる - シロクマの屑籠
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