H:高裁の裁判官のキャリアのなかで、裁判長ってのは、実は事実上最後のキャリアなんです。スゴロクで言えば「あがり」のポストなんですよ。官僚で言えば事務次官みたいなもんです。 G:かなり頂点ですね。 H:頂点なんですよ、そこが。そこから最高裁の判事になれる人ってのは、もう本当に特別なんですよ。最高裁の判事っていうのは刑事裁判官からは一人か二人しか選ばれないので。 G:少ないですね。 H:あの15人のうちの1人か2人なんですよ、刑事裁判官のキャリアでそこまで行ける人。だからそれはもう名誉職みたいなもんなんですよ。特別な名誉職なんで、普通の人はもうキャリアとして高裁の裁判長で終わりなんです。だからまあ、スーパー保守なんですよ、大抵の場合は。 G:でしょうね。どう考えても。 H:スーパー保守か、めちゃくちゃ変わり者かどっちかなんですよ。 G:まあ普通の組織で考えますとそうなりますね。 H:ほとんどが