「この貨物船は、けさロシアから到着したばかりだよ」 ロシアは、欧米の制裁網をかいくぐり、一部の国と活発な取り引きを続けている。その拠点である港の1つで、今回、特別な撮影許可を得た。 そこで目にしたのは、ロシア国旗を掲げる貨物船の数々、笑みを浮かべながら私たちに手を振るロシア人とおぼしき作業員たち・・・。 “脱制裁”の最前線、ロシアと世界をつなぐカスピ海の港を取材した。 (テヘラン支局長 土屋悠志) 港に次々と到着するロシア船 私たちが訪れたのは、カスピ海の南岸にある中東・イランのアンザリ港。ふだんは、安全保障上の理由などから報道機関の立ち入りは厳しく制限されている。 数か月の交渉の末、イラン当局から特別に許可を得て、6月末に現地に向かった。 イラン アンザリ港のゲート さっそく目に入ってきたのは、ロシアの国旗を掲げるいくつもの船だ。 私たちが取材を許されたエリアの中だけで、4隻のロシアの貨