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  • 「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」はなぜマリー・アントワネットのセリフとなってしまったのか?

    by Edna Winti ルイ16世の王妃であり、フランス革命でギロチン台の露に消えたマリー・アントワネットの発言として最も有名なセリフが「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」です。このセリフは、フランス国民の困窮とはかけ離れたぜいたくな暮らしをしていたというマリー・アントワネット像を象徴する言葉として知られていますが、現代ではマリー・アントワネットの言葉ではないということが判明しています。このセリフについて、科学系ニュースメディアであるLive Scienceが解説しています。 Did Marie Antoinette really say 'Let them eat cake'? | Live Science https://www.livescience.com/let-the-eat-cake.html マリー・アントワネットはオーストリア大公だったマリア・テレジアと神聖

      「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」はなぜマリー・アントワネットのセリフとなってしまったのか?
    • アニメ、アイドル、パパ活。オタクと少女幻想で成り立つ「ロリコン社会」は狂っているのか。 - Something Orange

      【狭くて深いロリータ・コンプレックスの世界。】 【ロリコン天国ニッポン?】 【日本は「ペドフィリア傾向社会」なのか?】 【「子供」概念の発見と「ロマンティック・チャイルド」。】 【光源氏はロリコンではない。】 【少女買春の背景にあるものとは。】 【少女とはだれなのか。】 【不幸だからロリコンになるのか?】 【病んだ現代日本を生きる。】 【「性的嗜好」は変えるべき?】 【欧米は「成熟した大人の社会」なのか?】 【お願い】 【電子書籍などの情報】 【おまけ】 【狭くて深いロリータ・コンプレックスの世界。】 あなたは「ロリコン」についてどのくらい知っているだろうか? おそらく、それが「ロリータ・コンプレックス」の略称であることはほとんどの人がご存知のことだろう。 ウラジミール・ナボコフの小説『ロリータ』に由来していることも知っている人も少なくないかもしれない。 ロリータ (新潮文庫) 作者:ウラ

        アニメ、アイドル、パパ活。オタクと少女幻想で成り立つ「ロリコン社会」は狂っているのか。 - Something Orange
      • 『万物の黎明 人類史を根本からくつがえす』(光文社) - 著者:デヴィッド・グレーバー,デヴィッド・ウェングロウ 翻訳:酒井 隆史 - 松原 隆一郎による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

        『負債論』『ブルシット・ジョブ』のグレーバーの遺作、ついに邦訳。「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラー。考古学、人類学の画期的な研究成果に基づく新・真・世界史!私たちの祖先は… 『負債論』『ブルシット・ジョブ』のグレーバーの遺作、ついに邦訳。 「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラー。 考古学、人類学の画期的な研究成果に基づく新・真・世界史! 私たちの祖先は、自由で平等な無邪気な存在(byルソー)か、凶暴で戦争好きな存在(byホッブズ)として扱われてきた。そして文明とは、本来の自由を犠牲にする(byルソー)か、あるいは人間の卑しい本能を手なずける(byホッブズ)ことによってのみ達成されると教えられてきた。実はこのような言説は、18世紀、アメリカ大陸の先住民の観察者や知識人たちによる、ヨーロッパ社会への強力な批判に対するバックラッシュとして初めて登場したものなのである。 人類の歴史は、これまで

          『万物の黎明 人類史を根本からくつがえす』(光文社) - 著者:デヴィッド・グレーバー,デヴィッド・ウェングロウ 翻訳:酒井 隆史 - 松原 隆一郎による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
        • 既得権益を温存し衰退する日本…社会学者・宮台真司「愚かな総理を生み出したのは、からっぽの民衆だ」(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

          ---------- 自信なさげにボソボソ喋るメガネの男、キシダに国を任せていて大丈夫なのか? 世界は、日本の総理に厳しい目を向けている。いったいどうすれば日本は復活できるのか、国内外の7人の「知の巨人」に聞いた。6人目は社会学者・宮台真司氏だ。 ---------- 【写真】姜尚中が痛烈批判「岸田総理は煮え切らない男」 政治家が民衆から選ばれるものである以上、民衆の質が上がらない限り立派な総理大臣は出てきません。誰が総理になっても金太郎飴のように愚かな総理が誕生します。 '70年、自決前の三島由紀夫は「日本はからっぽ」と書きました。日本では一夜にして天皇主義者が民主主義者に豹変する。価値を貫く構えがなく、上と横を見てポジション取りをする。 '50年代から政治学者の丸山眞男も同じことを言っており、近代という物差しから見た「日本人の劣等性」だと見ています。 日本人は縄文の昔から「和を以て貴し

            既得権益を温存し衰退する日本…社会学者・宮台真司「愚かな総理を生み出したのは、からっぽの民衆だ」(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース
          • 私が出会った「貴族的な人々」について。

            コンサルタントは、なかなか良い仕事だった。 そう言うと、知人から「どういう意味で? 給与?それとも内容?」と聞かれた。 もちろんそうした条件面で「良かった」と言えないこともない。 だが、私が「良い」と思えたのは、様々な会社に出入りし、内情を知れた点だ。 印刷、ホテル、SIer、商社、運送会社、メーカー、建設業、研究所。 コンサルタントであれば、利益の源泉やマネジメントの方法、仕事のとり方から、採用、時には政治家との付き合い方についても「内部の事情」を詳しく話を聞くことができる。 北は北海道から南は沖縄まで、規模や業種も様々な、ありとあらゆる企業に出入りすることができた。 * そして何より、数多くの尊敬すべき人々と出会えた。 例えば、どんな組織にも一人か二人くらい「貴族的な人物」がいるのだ。 だが、もしかしたら「貴族」というと、既得権にあぐらをかいている、高慢な人物イメージを持つ人も多いかも

              私が出会った「貴族的な人々」について。
            • 「反お笑い」の哲学史(後編) - 歴ログ -世界史専門ブログ-

              近代哲学の中の「反お笑い」 古代から近代までの哲学の中における「反お笑い論」をまとめています。 前編では古代の反お笑いの創始者プラトンからプロテスタントの反お笑い論までまとめています。まだご覧になっていない方はこちらをどうぞ。 後編は近代哲学編です。 5. ホッブズ「笑いは突然の得意」 近代社会哲学の基礎を築いたトーマス・ホッブズも笑いを否定した人物です。 ホッブズといえば、国家のあり方が論じられた1651年の著作「リヴァイアサン」が有名ですが、この本の中で笑いが否定的に論じられています。 ホッブズにとって国家とは国民を素材とする巨大な人造人間であるため、国家の構造を理解するためにはまず人間そのものを理解する必要があると考えました。 リヴァイアサンではまずは演繹法により人間論が展開されます。人間性に関する一般的なカテゴリをまずは定義し、その部分的な下位カテゴリとそれとの関連を定義、そしてさ

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              • 忘れないための覚え書き 二関辰郎|コラム | 骨董通り法律事務所 For the Arts

                2020年5月25日 憲法メディア 「忘れないための覚え書き」 弁護士 二関辰郎 (骨董通り法律事務所 for the Arts) コロナ禍のために人々は普段と違う生活を余儀なくされている。世界の状況も日々ニュースで伝えられる。同時代人という言葉を世界的なレベルでこれほど意識したことは、かつてなかったように思う。 何かの渦中にあるとき、とりわけ今回のように自分や身近な人々の生命・健康に直結する問題に直面するとき、人の関心は自ずとそこに向かう。メディアも連日大きく取り上げる。そのこと自体は必要かつ大切なことだが、同時に他の大切な問題も忘れないようにしなければならない。目下のコロナ禍が過ぎてから考えればよいのかもしれないが、その時には、何か別の問題が起きていて人々の関心を集めているだろう。結局のところ、次々に起こる新しい出来事を受動的・表層的に追いかけ、前のことはもう過ぎたこと、古いこととして

                  忘れないための覚え書き 二関辰郎|コラム | 骨董通り法律事務所 For the Arts
                • 『絶海――英国船ウェイジャー号の地獄』訳者あとがき - HONZ

                  絶海: 英国船ウェイジャー号の地獄 作者: デイヴィッド・グラン,David Grann 出版社: 早川書房 発売日: 2024/4/23 本書『絶海――英国船ウェイジャー号の地獄』は、2023年にダブルデイ社から刊行されたデイヴィッド・グランのノンフィクション、The Wager: A Tale of Shipwreck, Mutiny, and Murder の翻訳である。 原書は、刊行された2023年4月からこれまで40週以上連続でニューヨーク・タイムズのベストセラーリストにランクインしている。オバマ元大統領の2023年読書リストに選ばれた他、CBSニュースの番組「60ミニッツ」が本書と著者グランの特集番組を制作放映。ウォール・ストリート・ジャーナル、GQ、エコノミスト、ボストン・グローブ、ニューヨーク・タイムズ、トロント・スター、ロサンゼルス・タイムズ、ニューヨーク・マガジン、タイ

                    『絶海――英国船ウェイジャー号の地獄』訳者あとがき - HONZ
                  • 上野千鶴子×宮台真司×鈴木涼美 「時代の証言者たち」が集った大反響のトークイベントを電子書籍化|往復書簡 限界から始まる|上野千鶴子/鈴木涼美

                    往復書簡 限界から始まる 2022.02.22 公開 ツイート 上野千鶴子×宮台真司×鈴木涼美 「時代の証言者たち」が集った大反響のトークイベントを電子書籍化 上野千鶴子/鈴木涼美 社会学者の宮台真司さんをゲストにお迎えし、昨年8月に開催された上野千鶴子さん、鈴木涼美さんによる『往復書簡 限界から始まる』の刊行記念イベントが、電子書籍『「制服少女たちのその後」を語る』として発売されました。 テキストは、『小説幻冬12月号』に掲載されたものです。冒頭を抜粋してお届けします。 「宮台さんは、責任を感じてらっしゃるんですか?」(上野) ――『往復書簡 限界から始まる』の中では、涼美さんが女子高生時代のブルセラ体験で、目の前で自慰行為をする男性の、滑稽で情けない姿を浴びるほど見たことによって、男性への絶望に繋がり、今なお逃れられていないといったことを書かれています。上野さんはそれに対して、性が対価

                      上野千鶴子×宮台真司×鈴木涼美 「時代の証言者たち」が集った大反響のトークイベントを電子書籍化|往復書簡 限界から始まる|上野千鶴子/鈴木涼美
                    • 【2021年3月版】世界史関連の新刊50冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

                      2020年12月〜2021年3月の世界史関連の新刊の紹介 恒例の世界史関連の新刊紹介です。 今回は安価な新書と高額な専門書が多めになっています。 こちらの記事ですが、特に全部読む必要はなく、ザッと中身を見たりブックマークしたりして、気になる本をメモするためにお使いください。個人的にも、書店に行ったときにこの記事を見返して探したりします。 今回は50冊あります。それではどうぞ。 1. 『太平天国』 菊池 秀明 著 岩波新書 2020/12/18 税抜860円 太平天国――皇帝なき中国の挫折 (岩波新書 新赤版 1862) 作者:菊池 秀明 発売日: 2020/12/19 メディア: 新書 「滅満興漢」を掲げて清朝打倒をめざし、皇帝制度を否定した太平天国。その鎮圧のために組織され、台頭する地方勢力の筆頭となった曽国藩の湘軍。血塗られた歴史をもたらした両者の戦いの詳細を丹念にたどり、中国近代化へ

                        【2021年3月版】世界史関連の新刊50冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-
                      • 無料で世界中の美術館を楽しみ尽くせる「バーチャルミュージアム」が公開中

                        新型コロナウイルスの感染拡大を受け、世界中で不要不急の外出を控えることが求められる中、日本でも東京の国立新美術館や東京国立近代美術館、京都の京都国立近代美術館、大阪の国立国際美術館などが臨時休館となっています。日本だけでなく世界中で多くの美術館が臨時休館に追い込まれる中、館内に展示された美術品の数々をインターネット経由で体験できる「バーチャルミュージアム」が公開されています Explore the World's Museums https://virtualmuseums.io/ バーチャルミュージアムを開設したのはMack Grenfellさん。世界中の美術館がオンラインで公開している収蔵品を、バーチャルミュージアム上にまとめています。 使い方は簡単で、バーチャルミュージアム上に表示されている地図上のピンを選択したりテキスト検索したりして、訪れてみたい美術館を選びます。 例えばニューヨ

                          無料で世界中の美術館を楽しみ尽くせる「バーチャルミュージアム」が公開中
                        • なぜ戦争は起こるのか?――『進化政治学と国際政治理論 人間の心と戦争をめぐる新たな分析アプローチ』(芙蓉書房出版)/伊藤隆太(著者) - SYNODOS

                          2020.11.16 なぜ戦争は起こるのか?――『進化政治学と国際政治理論 人間の心と戦争をめぐる新たな分析アプローチ』(芙蓉書房出版) 伊藤隆太(著者)国際政治学、安全保障論 なぜ人間は戦争をするのだろうか。この究極的な問いをめぐり、これまで社会科学では一つの誤った発想が中心的なドグマとなっていた。それは、「戦争は人間の本性とはかかわりがない」という考え方である。 このルソー的なドグマは翻って、「戦争は学習された産物である」、「戦争は西欧文明の退廃さにより引き起こされる」、「人間は本性的には平和的である」といったおなじみの命題に派生していく。たとえば、戦争は人間本性に由来するという古典的リアリスト(ホッブズ、モーゲンソー等)の先見的な洞察にもかかわらず、1970年代以降行動論が台頭する中で、国際政治学はより「科学的」な理論を目指して、人間本性論を拒絶するに至ったのである。 しかし、進化論

                            なぜ戦争は起こるのか?――『進化政治学と国際政治理論 人間の心と戦争をめぐる新たな分析アプローチ』(芙蓉書房出版)/伊藤隆太(著者) - SYNODOS
                          • 東浩紀『訂正可能性の哲学』|KIRA Takayuki

                            つい昨日に発売された、東浩紀『訂正可能性の哲学』(ゲンロン、2023年8月)と『観光客の哲学 増補版』(ゲンロン、2023年6月)を読んだ。 私はこの著者のよい読者ではない。『訂正可能性の哲学』もよい本だと思えなかった。ルソー、プラトン、ポパー、ウィトゲンシュタイン、アーレント……といった有名な哲学者の代表作をいきなり読んで(つまり近年の研究などはほとんど参照せず)、過度に単純化しながら連想ゲームで「ゆるいつながり」を作っていく。確かに読みやすいし、なるほどこういうふうに読ませるものかと感心させる部分はある。しかしそれは哲学的には意味のないレトリックを超えるものでない。もちろん一般向けの著作だから細かい解釈でどうこう言わずとも、何かオリジナルなアイデアが展開されていればそれでよいのだが、今回は「訂正可能性」という言葉でなんでもつなげている(たとえば第一部の鍵となる「家族」という言葉だが、こ

                              東浩紀『訂正可能性の哲学』|KIRA Takayuki
                            • ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版|かるめら

                              2024年2月29日時点での既刊のちくま学芸文庫全2,036点(セット版を除く)をあげた。 文庫の整理番号順に従って表記(一部変更あり)した。 「♾️」マークはMath&Scienceシリーズ(青背)を示す。 人名表記の揺れ(例「シモーヌ・ヴェイユ」と「シモーヌ・ヴェーユ」)は訳者に従い、統一はせずそのままにした。 編者、訳者は一部を除き割愛し、編著者が3人以上に及ぶ場合は代表者1人の名前のみ記した。 Math&Scienceシリーズのみの刊行書目一覧はこちら。 浅田彰『ヘルメスの音楽』 赤坂憲雄『異人論序説』 赤坂憲雄『王と天皇』 赤坂憲雄『排除の現象学』 赤坂憲雄『遠野/物語考』 赤坂憲雄『象徴天皇という物語』 赤坂憲雄『柳田国男を読む』 天沢退二郎『宮沢賢治の彼方へ』 飛鳥井雅道『明治大帝』 E・アウエルバッハ『ミメーシス[上] ヨーロッパ文学における現実描写』 E・アウエルバッハ『

                                ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版|かるめら
                              • 著者と読む『ニック・ランドと新反動主義』読書会|江永泉

                                闇の自己啓発会は、8月4日に都内某所で木澤佐登志『ニック・ランドと新反動主義』読書会を行いました。 トーマス・ラッポルト『ピーター・ティール 世界を手にした「反逆の起業家」の野望』と二本立ての予定でしたが、気がつけば、木澤さんの新書の内容で話がほぼ持ちきりに…。 今回は役所さんがおやすみだったのですが、編集者の不在もあってか話は暴走状態に。話の配分が前回以上にバランスのくるった分量になりましたが、ともかく読書会の模様をお伝えしていきます。 【注意】本記事では新海誠監督のアニメ映画『天気の子』(2019年7月)の内容、結末をとりあげています。※これまでの活動については、こちらをご覧ください![第3回は編集中] 第1回記事「品川の中心で不平等を語る 『不平等との闘い ルソーからピケティまで』読書会記録」(『ひでシスのめもちょ』2019年1月29日) http://hidesys.hatenab

                                  著者と読む『ニック・ランドと新反動主義』読書会|江永泉
                                • フィクションと感情に関する最先端の理論、「巨大不明感情」という言葉の何が問題か、『チェンソーマン』はなぜ素晴らしいか - 白樺日誌

                                  2015年は私にとって最悪の年だった。 『このマンガがすごい!』の《オトコ版》第1位を『聲の形』、《オンナ版》第1位を『ちーちゃんはちょっと足りない』が受賞し、私のオタク文化に対する信頼は木端微塵に粉砕された。 私のオタク文化に対する信頼とは、言うなれば、既成の価値観に囚われない皮肉やユーモア、反権威主義、合理主義にもとづく単純素朴な道徳主義とでも言うようなものだ。笑わないでほしい。いや、やはり笑ってほしい。5年前のことだ。私も当時は20歳そこそこの純朴な若者だったのだ。 “レンデルが好きになれない理由のひとつは、"精神のマズしさ"(「貧しさ」)と書くとなんだかドギついのでこう記す)といったものを感じるからである。 彼女の小説には、美しく魅力的な女、恰好よく立派な男、ヒロイン然とした、ヒーロー然とした人物が、まったくといっていいほど登場しない。女性が出てくると、大抵は中年で醜悪で、太ってい

                                    フィクションと感情に関する最先端の理論、「巨大不明感情」という言葉の何が問題か、『チェンソーマン』はなぜ素晴らしいか - 白樺日誌
                                  • マーク・コヤマ「反ユダヤ主義の制度的基盤」(2019年3月21日)

                                    欧米では、再び反ユダヤ主義が政治の主流になりつつある。反ユダヤ主義は、根本的に誤解されている。それは、人種差別の単なる一形態ではない。 The Institutional Foundations of Antisemitism by Mark Koyama Mar 21, 2019· 欧米では、再び反ユダヤ主義が政治の主流になりつつある。反ユダヤ主義は、根本的に誤解されている。それは、人種差別の単なる一形態ではない。ジェレミー・コービンは、反ユダヤ主義主義者だと寄せられた批判に対して、「私は、あらゆる形態の人種差別を告発することに全生涯を捧げてきました」と反論している。しかしながらむろん、コービンは少なくとも反ユダヤ主義を幇助している(彼自身が、反ユダヤ主義的な偏見を持っている証拠もある――こちらを参照)。 なぜ、反ユダヤ主義は、他の人種差別と違っているのだろう? そして、反ユダヤ主義を、

                                      マーク・コヤマ「反ユダヤ主義の制度的基盤」(2019年3月21日)
                                    • 外国語大学 学長が警鐘を鳴らす「英語を学ぶことで失ってしまうもの」(亀山 郁夫)

                                      英語を学ぶことで、国際的な教養人になることができるでしょうか? 東京外国語大学の教授、学長を歴任し、現在は名古屋外国語大学の学長を務める亀山郁夫氏は、英語を学習することの弊害を指摘します。 ドストエフスキー研究の第一人者である亀山氏が教養について書き尽くした最新刊『人生百年の教養』から、外国語を学ぶ際に認識しておくべき教養の本質について紹介します! 幼児期からの外国語教育が生む問題 かつて、十八、十九世紀のロシアの社交界で用いられていた共通語はフランス語でした。トルストイの『戦争と平和』のページをざっと繰ってみるだけでも一目瞭然です。 ドストエフスキーは英語こそできなかったものの、フランス語に堪能でした。原語でもってヨーロッパ文化の精華を吸収することができたのです(ドイツ語はあまり得意ではなかったようです)。バルザックやルソーを原語で読み、自力で教養を高めていきました。 ところが、ドストエ

                                        外国語大学 学長が警鐘を鳴らす「英語を学ぶことで失ってしまうもの」(亀山 郁夫)
                                      • 選挙制のエリート主義、抽選制と熟議民主主義(読書メモ:『選挙制を疑う』) - 道徳的動物日記

                                        選挙制を疑う(サピエンティア) (サピエンティア 58) 作者: ダーヴィッド・ヴァン・レイブルック,岡?晴輝,ディミトリ・ヴァンオーヴェルベーク 出版社/メーカー: 法政大学出版局 発売日: 2019/04/05 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 最近は感想を本を読んだ時の感想やメモはまとまった形に残すのではなく、引用メモや雑感をTwitterの方にスレッドの形でダラダラと呟くことにしているのだが、この本は面白かったしなにより読みやすかったので感想を書くのも簡単そうだ。なのでこちらに感想を残すことにした。 本の内容のまとめや社会的背景の解説などは、政治学者の吉田徹氏が書いた以下の記事を参照してほしい。 gendai.ismedia.jp 上記の記事で紹介されているように、この本では、現代の各国で行われている選挙型の代議制民主主義は過度な選挙戦や政党政治による硬直化を招いて政

                                          選挙制のエリート主義、抽選制と熟議民主主義(読書メモ:『選挙制を疑う』) - 道徳的動物日記
                                        • nix in desertis:早稲田大・文学部&文化構想学部・世界史の入試問題で掲載された西洋美術作品リスト

                                          <序> 大学受験では,大学・学部・日程ごとの傾向をつかむことが重要とされ,こと世界史においてそれは記号選択や論述の量といった出題形式と,出題される時代・地域・分野の偏りと解される。中世・近世ヨーロッパ史の出題が確実にある一橋大や,中国史の出題割合が高い名古屋大や立命館大などがその代表例であろう。その中で今回クローズアップするのは,早稲田大の文化構想学部・文学部では西洋美術史を扱った出題が必ず存在し,多くの作品の図版が掲載されるという点である。しかも,ほぼ必ず最後の大問にまとまって置かれているところまで定型で,これは極めて特徴的である。文化史の出題が多い傾向を持つ入試問題自体がさほど多くない中,さらに細分化された西洋美術史から必ず出題されるというのは類例を見ない。文学部に進む者は中国思想を志そうが社会学を志そうが西洋美術史は必ずたしなんでおくべしという強い意識が見られる。なお,例のモノクロで

                                          • 「表現の自由」の意義はどこにある?(読書メモ:『自由論』) - 道徳的動物日記

                                            自由論 (光文社古典新訳文庫) 作者: ミル 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2013/12/20 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 近頃は「議論」というものに関する興味が増してきているでので、第2章の「思想と言論の自由」を中心に再読してみた。 第2章にてミルが論じている、思想や言論の自由を認めて議論を活発化させることの価値については、巻末の「解説」で仲正昌樹が簡潔にまとめてくれている。 ①発表を封じらている意見が正しい意見かもしれない ②発表を封じられている意見が間違った意見だとしても、一部真理を含んでいるかもしれず、そうした部分的真理は、対立する意見のぶつかり合いを通してのみ明らかになる ③世間で受け入れられている意見が真理であっても、活発な論争がなければ、ほとんどの人はその合理的根拠を知らないままになる ④自由な議論がなされなければ、人は自分の主義の意味さ

                                              「表現の自由」の意義はどこにある?(読書メモ:『自由論』) - 道徳的動物日記
                                            • 宇野重規「執行権を民主的にどう統制できるか」

                                              民主主義と立憲主義の緊張関係 ――安倍政権の時代には、安保法制の問題に対して、「立憲主義を守れ」という言葉をよく耳にしました。そこで伺いたいのは、民主主義と立憲主義の関係です。両者は対立とまでは言わないまでも、民主主義の暴走にブレーキをかけるのが立憲主義だというふうに、緊張関係にあるものとして議論されます。宇野さんは、両者の関係をどのように考えておられますか。 たしかに民主主義と立憲主義を対立的に捉える理解はあるし、むしろそちらのほうが王道かもしれません。いま指摘いただいたように、民主主義は正しい答えをつねに出すとは限らない。とすると、民主的な議論で出した結果をすべてよしとするのではなく、一定の枠をはめる必要があると考えるわけですね。例えば個人の人権や、権力分立のもとでの法の支配は、仮にみんなが「ないほうがいい」と言っても否定されてはならない。これらはあらかじめ憲法に書き込んで、別枠にして

                                                宇野重規「執行権を民主的にどう統制できるか」
                                              • 観光客の哲学の余白に(25) リベラルと保守を超える|東浩紀

                                                この連載は「観光客の哲学の余白に」と題されている。2017年に出版した『観光客の哲学』で書き漏らしたことを中心に、もろもろ思いつくままに随想を綴る連載という意味でつけた。 いま、その『観光客の哲学』を本格的に改訂する作業を進めている。現行の『観光客の哲学』は2部7章(補論を含めて8章)から成っているが、そこに新たに2章を加えて、増補版が来年春に刊行される。うち1章はこの秋刊行の『ゲンロン12』に先行掲載される。先行掲載分だけで8万字(原稿用紙200枚)を超えているので、増補版はかなりの分量になるだろう。期待されたい。 先行掲載される内容は、シラスの放送などで小出しに語っているし、著者としては論文そのものを読んでほしいので紹介しない。けれども、ひとことだけ記しておけば、それは同書の増補のためだけでなく、いまの思想的な閉塞感を打破するためにも書かれた文章になっている。 2021年現在、この国の

                                                  観光客の哲学の余白に(25) リベラルと保守を超える|東浩紀
                                                • 小惑星の魔女は鬼道占師――The Cosmic Wheel Sisterhood について - 名馬であれば馬のうち

                                                  おのれの能力を越えて上昇しようとするような輩に用心しよう。死を免れない人間に否定されたるものごとを探し求める者たちに。 ――ジェフリー・ホイットニー『エムブレム選集』 store.steampowered.com The Cosmic Wheel Sisterhood はタイトルを裏切らないゲームです。宇宙の話をやり、回転する輪の話をやり、シスターフッドの話をやる。そして、タイトル以上でもある。ゲームについての話もやるゲームなのですから。 独り身でも魔女 チュートリアル終わりに入るオープニングアニメ。演出にあきらかにセーラームーンや魔法少女ものの影響が見て取れて興味深い。 主人公のフォルトゥーナは魔女です。 あるとき、得意とするタロット占いによって自身の属するコヴン(魔女団)の崩壊を予言したために、リーダーから魔力とタロットを奪われた上、辺境の小惑星へ1000年の島流しに処されてしまいます

                                                    小惑星の魔女は鬼道占師――The Cosmic Wheel Sisterhood について - 名馬であれば馬のうち
                                                  • ルソーやホッブズの社会契約説とベンサムの功利主義:社会を運営するための2つの考え方/理論 ~生理的とも思える功利主義の意味とみんなのためにひとりひとりの個人が自分をゆだねる社会という全体 - 日々是〆〆吟味

                                                    社会契約と功利主義 〜社会を運営するための2つの考え方/理論 ベンサムの生理的と思える功利主義 社会の中心の措定 〜個人か個人を越えるものか 経済学と功利主義 〜神の見えざる手と個人の自由 気になったら読んで欲しい本 『世界の名著 ベンサム/J.S.ミル』 土屋恵一郎『怪物ベンサム』 ルソー『社会契約論』 ホッブズ『リヴァイアサン』 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2019/11/13/070013 社会契約と功利主義 〜社会を運営するための2つの考え方/理論 ルソーの社会契約論はみなの意見をまとめることによって社会を運営していこう、という考え方かと思います。しかしこれとは違う考え方もありますね。どんな考え方といいますと、かの有名な功利主義というものです。つまり人間には自分の利益がありそれを積み重ねたような、いわゆる最大多数の最大幸福というも

                                                      ルソーやホッブズの社会契約説とベンサムの功利主義:社会を運営するための2つの考え方/理論 ~生理的とも思える功利主義の意味とみんなのためにひとりひとりの個人が自分をゆだねる社会という全体 - 日々是〆〆吟味
                                                    • 「なぜいま、「幕府」を問うのか?」 〔後編〕 東島 誠|本がひらく

                                                      前回に引き続いて歴史書ブームを分析しながら、過去に3度、20年ごとに中世史がブームになってきたことの意味を考えます。 ※本記事は、NHK出版より刊行予定のNHKブックス、東島誠『「幕府」とは何か』から、「はじめに」と序章「いま、なぜ中世史ブームなのか、そして、なぜあえて幕府論なのか?」を先出しでお届けするものです。 室町幕府ブーム? 大政奉還百五十周年、明治維新百五十周年の記念行事の一方で、いまふたたび中世史ブームだという。それも、よりによって室町幕府が熱い。呉座勇一『応仁の乱』を機として、いわゆる室町本が飛ぶように売れているとのことだが、ただ、なぜこれだけのブームを呼んでいるのかについて、説得力のある説明を目にすることは、いまだない。呉座自ら譬えるように、応仁の乱と第一次世界大戦に類似点がもし本当にあるのだとしても、大戦の引き金となるサラエヴォ事件から百年に一つ余る年に安保関連法を通過さ

                                                        「なぜいま、「幕府」を問うのか?」 〔後編〕 東島 誠|本がひらく
                                                      • 「読む」とは哲学的にいかなることなのか?(デリダ『グラマトロジーについて』読書会の終わりに)|森脇透青

                                                        ※ 一年近くかけて実施した読書会が先日(2021.8.28)終了した。対象図書はジャック・デリダ『グラマトロジーについて』(1967年)。以下は、その読書会の締めくくりとして、最終回で読み上げた文章を一部加筆修正したものである。投げ銭用に有料設定してあるが、無料で全文読める。なお、その途中過程でもいくつかのまとめやエッセイを書いているので、お手隙の際にでもお読みいただきたい。 ———————— この読書会のテーマは「読むこと」であった。「グラマトロジー」とは、リトレ辞典によると「文字、アルファベット、音節区分、読むこと(レクチュール)と書くこと(エクリチュール)についての概論」である。以下では、デリダの議論から——それ自体「読む」ことによって——引き出されたいくつかのアイディアをテーマに即して、簡素な仕方ではあるが整序しておこう。 (なお、デリダは私の研究対象ではあるが、この文章自体は「デ

                                                          「読む」とは哲学的にいかなることなのか?(デリダ『グラマトロジーについて』読書会の終わりに)|森脇透青
                                                        • 日本企業の「遅い昇進」を考える

                                                          日本型人事制度の特徴として、かつてから指摘されてきたポイントの一つが「遅い昇進」<sup><span style=\"color: rgb(128,128,128);\">1</span></sup> です。「遅い昇進」とは、入社後10年、長い場合には15年間にわたって昇進に大きな差がでない日本企業特有の人事慣行を指します<sup><span style=\"color: rgb(128,128,128);\">2</span></sup> 。「遅い昇進」は、日本企業に特有の新卒一括採用および長期的な労働関係と密接に繋がっているものですが、近年、こうした労働慣行自体に変化の兆しが見えています。例えば新卒採用については、通年採用や卒年制限の撤廃、あるいは一部の高度専門性人材を中心に初任時オファー額の引き上げといった動きが始まっています。長期的な雇用慣行についても、業績低迷時や将来の成長に向け

                                                            日本企業の「遅い昇進」を考える
                                                          • 民主主義へと至る政治の在り方と考え方 〜神/天(王権神授説)から人、人格(道徳主義)から能力(君主論)、本音から建前(社会契約説)という政治理論の変化【丸山眞男『日本政治思想史研究』】 - 日々是〆〆吟味

                                                            近代以前からの政治原理の移り変わり 為政者自身をつっつく 〜道徳 人格より実力 〜マキャヴェリズム 人の手による政治 〜民主主義と選挙 みんなの意見 〜社会契約 気になったら読んで欲しい本 丸山眞男『日本政治思想史研究』 マキャヴェリ『君主論』 ルソー『社会契約論』 山形浩生『要するに』 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2019/11/12/070010 近代以前からの政治原理の移り変わり こうした為政者のイメージ利用を政治家の責任にしておいてそれで済まされるかというと、そうはいきません。というのも、そうした態度は近代以前の考え方だからです。 為政者自身をつっつく 〜道徳 昔は政治家というのは文字通りの特権階級でした。日本ではお殿様とその下につくお武家様のやることで他の大多数の人たちは無関係でした。それはなにも日本だけではなくどこでもそうだっ

                                                              民主主義へと至る政治の在り方と考え方 〜神/天(王権神授説)から人、人格(道徳主義)から能力(君主論)、本音から建前(社会契約説)という政治理論の変化【丸山眞男『日本政治思想史研究』】 - 日々是〆〆吟味
                                                            • うつ病を考える - メロンダウト

                                                              台風19号で家にいた時、ひますぎて東浩紀さんのゲンロン0を読み返していました。相変わらず、ツイッターで見る東さんとは違ってものすごくピュアな哲学論考でした。再読にも関わらず面白かったのですがすこし思うところがあったので記事を書いています。 ところでブログのURLが変わりました。遂にはてなブログPROに課金してしまった。hatenablog.の部分がなくなっただけですが一応報告ということで。 東さんのゲンロン0の論旨は主にこの時代の条件を再確認したうえで「どう生きればいいのか」を論じたものになっています。今までは世界と自己が地続きでいわゆる土着的な生、あるいは国家と連動した生、あるいは家族と連動した生などある程度形式的な生きる型がありましたけど今僕達が生きる時代はそうではないと書かれています。 その時代をどう生きるか、その提案として「観光客」という概念が提示されています。 観光客という概念が

                                                                うつ病を考える - メロンダウト
                                                              • 【インタビュー】超人への志向と弱者の否定、表裏の善悪 | 社会 | カナロコ by 神奈川新聞

                                                                スポーツだけではない。受験も、就活も、身分や家柄によらない自由な競い合いを支え、自己実現に導いているのが能力主義だ。一方、能力の優劣で生殺を決めたのが、津久井やまゆり園19人殺害事件だった。能力主義の得体(えたい)が知れない。哲学者の竹内章郎さん(65)を訪ねた。(聞き手・川島 秀宜) 竹内章郎さん ―能力によって比較したり、評価したりすることに、わたしたちは余りに慣れすぎているような気がします。 「既得権益に縛られず、平等に競争の機会を与えているのが能力主義です。この社会を支える『善』の側面ばかりに慣れ親しみ、能力主義が差別や偏見を生み、さらに命にまで優劣をつける優生思想につながり得るという『悪』の側面には容易に気づけない。能力主義においては、善悪が表裏一体であることに注意しなければいけません」 ―善悪の両面性は、思想史にも残されていますか。 「能力主義が支える優生思想は、大げさに言うと

                                                                  【インタビュー】超人への志向と弱者の否定、表裏の善悪 | 社会 | カナロコ by 神奈川新聞
                                                                • ピーター・ターチン「人類の社会進化についてのアナーキスト的見解:デヴィッド・グレーバーさん、かなりヘンですよ」(2019年2月10日)

                                                                  ピーター・ターチン「人類の社会進化についてのアナーキスト的見解:デヴィッド・グレーバーさん、かなりヘンですよ」(2019年2月10日) An Anarchist View of Human Social Evolution February 10, 2019 by Peter Turchin デヴィッド・グレーバーとデヴィッド・ウェングローは、最近New Humanist誌に「我々は都市居住者なのか? それとも狩猟採集民なのか? 最新の研究は、原始人間社会に関するお馴染みのお話は間違えていることを明らかにした――研究の帰結は深遠である」との長い論説を発表した。以下は、私の彼らの論文への批判的レビューだ。彼らのエッセイから、「大きな塊の文章」を引用してから、それに私がツッコミを加えるスタイルを採用している(通常私は、長々と引用しない。しかし私の見解がかなり批判的なので、パラフレーズではなくて

                                                                    ピーター・ターチン「人類の社会進化についてのアナーキスト的見解:デヴィッド・グレーバーさん、かなりヘンですよ」(2019年2月10日)
                                                                  • ライトノベルの歴史における遡及範囲の検討と、ゼロ年代ライトノベルの定義についての持論 - ハテナのごとく!

                                                                    はてなブログ用の前書き (必読) はじめに 概要 背景 ライトノベルが未だ未定義な3つの理由 1.先行研究の少なさと、そこに見る未定義の許容 2.SFもまた未定義である 3.越境するライトノベル アプローチ 先行研究 東浩紀が与えた「消費」の概念 「動物化」とは何か 「データベース消費」が示すサブカルチャーの変遷 「シミュラークル」により坩堝と化すサブカルチャー 『デ・ジ・キャラット』に見る「萌え要素」の消費 児童文学とライトノベル ライトノベルの起源はどこまで遡れるのか? ライトノベルの「現実逃避」に至る物的証拠 子供の人権意識から見る、ヤングアダルトの産声と背景 子供の「解放」としての児童文学 児童文学との比較に見るライトノベルの定義 従来のライトノベルの定義の問題点 ライトノベルをあえてベタに読む意味 スノビズムがライトノベルにもたらしたもの おわりに 脚注・出典 はてなブログ用の前

                                                                      ライトノベルの歴史における遡及範囲の検討と、ゼロ年代ライトノベルの定義についての持論 - ハテナのごとく!
                                                                    • 名言集『料理』 - japan-eat’s blog

                                                                      色々な名言がこの世の中にはあると思う。 そんな名言の中から個人的に気に入っている名言(料理という文言を利用した名言)を少し紹介。この名言の奥に何があるのか、どのような時代背景があるのかが見えるのが面白い!少しの間タイムスリップしてみませんか! ▪️タレーラン・ペリゴール(政治家) ▪️ヴィルヘルム・ブッシュ(画家) ▪️ブリア・サヴァラン(政治家) ▪️レフ・トルストイ(小説家) ▪️ジャン・ジャック・ルソー(哲学者) ▪️ブルース・リー(俳優) ▪️ニッコロ・マキャヴェッリ(思想家) ▪️太宰治(小説家) 最後に ランキング参加中レストラン ランキング参加中社会 ▪️タレーラン・ペリゴール(政治家) シャルル=モーリス・ド・タレーラン=ペリゴールは、フランスのフランス革命から、第一帝政、復古王政、七月王政までの政治家で外交官である。ウィーン会議ではブルボン家代表となり、以後も首相、外相、

                                                                        名言集『料理』 - japan-eat’s blog
                                                                      • 書評 「進化政治学と平和」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                                        進化政治学と平和 科学と理性に基づいた繁栄 作者:伊藤 隆太芙蓉書房出版Amazon 本書は進化政治学者伊藤隆太による3冊目の進化政治学本になる.伊藤は1冊目の「進化政治学と国際政治理論」では国政政治理論の古典的リアリズムを進化心理学的知見を基礎に進化リアリズム*1として再構築し,(ネオリアリズムの立場から見ると不合理な)戦争開始決定を部族主義,過信,怒りなどの概念を用いて説明してみせた.2冊目の「進化政治学と戦争」においては進化リアリズムの基礎的知見を人間行動モデル*2として提示し,ヒトには戦争することに使われる人間本性が備わっているとする「戦争適応化説(個人レベル,集団レベルの抗争を可能にする心理メカニズムを奇襲と会戦に分けて説明するもの)」を提示した.2冊とも科学哲学的に実在論に立っていることを強調している.そして今回の「進化政治学と平和」においてはやはり実在論を強調しながら新しく進

                                                                          書評 「進化政治学と平和」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                                        • 非教養人による「文学と論理の二分」についての考察 #論理国語 #国語教育 - ozean-schlossの綴方(仮称)

                                                                          前回のブログ『論理国語は「本が読めない人」を育てるのか』は新課程の国語教育(主に論理国語の存在)があたかも「本を読めない人」を育てるかのような主張に反論することが目的だった。そしてそのついでに、(高校国語での文学授業自体には反対しないものの)文学は教養の専売特許ではないとも主張した。はてなブックマークやTwitterではそこそこの反響があったようだが、肝心かなめの国語教育関係者にどこまで響いているのかは未知数である。 実のところ、前回のブログは新課程の国語教育そのものに賛否や意見することを意図していなかった。新課程の国語(特に「論理国語」「実用文」)に粗雑な批判を加え、その文脈で「実用文しか読まない者」を「非教養人」という否定的なラベリングをして結論付ける。そんな記事が投稿されなければ、私はこのようなブログを書かずに済んだのである(筆者がどれだけ文学の優位さを説き、国語教育に批判を加えよう

                                                                            非教養人による「文学と論理の二分」についての考察 #論理国語 #国語教育 - ozean-schlossの綴方(仮称)
                                                                          • ホッブズ、哲学的アナーキスト、ルソー、ミル(読書メモ:『政治哲学入門』) - 道徳的動物日記

                                                                            政治哲学入門 作者:ジョナサン ウルフ 晃洋書房 Amazon 原書は1996年(最近に第4版が出版されているが)、邦訳も2000年。なんのフックもないタイトルに地味な装丁といかにも売れそうにないタイプの本だが、その中身はというと、わたしがいままで読んだ政治哲学入門のなかでも傑出した出来栄えだ*1。 「自然状態」とはどのようなものであるかというところから始まって、国家の正当化や民主主義の正当化、自由や財産の配分についてどう考えるか、個人主義に対する共同体主義的・フェミニズム的な批判と、政治哲学のトピックが幅広く扱われている。功利主義やリベラリズムといった理論ごとに章立てされているのでもなければ、思想家を時系列に紹介していくのでもなくて、章ごとの問題を扱いながら(西洋の)主要な哲学者たちの政治思想を提示していく、というところがミソ。 また、第一章で「(アナーキズム的な見解を除けば)自然状態は

                                                                              ホッブズ、哲学的アナーキスト、ルソー、ミル(読書メモ:『政治哲学入門』) - 道徳的動物日記
                                                                            • 「正義と微笑」〜太宰入門はこれを読め!2〜:太宰治 [感想][あらすじ][解説]

                                                                              はじめに今回は太宰治の「正義と微笑」について私🍏なりに、あらすじ、感想、そして解説をしていきたいと思います。 皆さんは、初対面の人と会う時、その人のどこに注目しますか。容姿、服装、清潔感。見た目の印象は凄く重要な情報だと思います。また、会話の内容はどうでしょうか。最近、笑ったこと、感動したこと、逆に怒った事。この人は何で笑い、何で泣き、何をしたら怒るのかを知ることはその人を知る重要な情報だと思います。 多くの作家がいるなかで、自分の「推し」の作家と出会うことも同様だと思います。その作家の価値観を知るにはその作家が、何で笑い、何で泣き、何をしたら怒るのか、それが自分と近いと、その作家が表現したい事を美しいと感じ、また興味深いと思うのではないでしょうか。 今回は私🍏にとって笑いの価値観が近い太宰治の「正義と微笑」について書きたいと思います。 太宰治といえば「人間失格」のイメージが強く暗いイ

                                                                                「正義と微笑」〜太宰入門はこれを読め!2〜:太宰治 [感想][あらすじ][解説]
                                                                              • 時代が作った教師と学校は時代によって変わるのが当然だ - ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing

                                                                                連合艦隊旗艦「三笠」の羅針儀@宗像大社 The compass of the flagship Mikasa of the Allied Fleet @ Munakata Taisha Shrine, Munakata, Japan 1.4/50 Summilux ASPH, Leica M10P, RAW 今月の頭、武蔵野台地の南西*1にある東京学芸大学(学芸大)で、『個別最適な学びに関する公開シンポジウム 第二回』に登壇した。学芸大は師範学校を4つ束ねて作られたthe教員育成学校であり、東京高等師範を前身とする東京教育大が筑波大学に改組され、総合大学化したこともあり、今の日本の教育研究のセンター的機関の一つと言える。現在も卒業生1000人の半分以上は教員になられるという。学芸大副学長の佐々木幸寿先生、気鋭の大村龍太郎先生に加え、国の教育(人づくり)に関する議論の中核をなす中教審(中央教

                                                                                  時代が作った教師と学校は時代によって変わるのが当然だ - ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
                                                                                • 『怒りの時代 世界を覆い続ける憤怒の近現代史』 - HONZ

                                                                                  本書『怒りの時代││世界を覆う憤怒の近現代史』は、インドの評論家で作家のパンカジ・ミシュラのAge of Anger: A History of the Present を全訳したものである。原書は2017年1月、イギリスのアレン・レーンから刊行された。刊行直後からイギリスやアメリカを中心に話題となり、「ニューヨーク・タイムズ」や「ガーディアン」などの有力紙に書評が掲載され、大きな反響を呼んだ。『怒りの時代』は著者のミシュラの7冊目の著作に当たり、邦訳書としては20世紀初頭のアジアで 活躍した三人の思想家、イスラム活動家のジャマールッディーン・アフガーニー、中国の梁啓超 、英領インドの詩人ラビンドラナート・タゴールの業績と思想を解き明かした『アジア再興ーー帝国主義 に挑んだ志士たち』(園部哲訳、白水社、2014年)に次いで2冊目となる。 21世紀、グローバル化された世界で、人びとは新たに結

                                                                                    『怒りの時代 世界を覆い続ける憤怒の近現代史』 - HONZ