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なごみ系Wikipedia
kaz-ataka.hatenablog.com
@Manazuru, Kanagawa (Leica M10P, 50/1.4 Summilux ASPH, RAW)全然ブログ的ではないのですが、今ほど終わったとある国の教育系会議*1でずいぶん多くのことを投げ込んだので、例外的ではあるのですが、ちょっと備忘録的に残しておこうと思う。以前、中高生にお話した時以来かな。(手を上げるたびに6度も発言の機会を頂いた座長の清家先生に深謝。) 貧困層divide問題、、大学の奨学金もいいが、中高の進学校に入るかどうかの段階で、恵まれない環境にいるだけで多くの才能が実際には弾かれてしまう。都市部であれば中学受験、それ以外であれば高校受験。塾費のサポート、ローカルな面白い人によるメンタリング、outlier的な人材の受け皿になるdual的な場所&学校、、などが必要 貧困層divide問題2、、博士課程については10兆円基金から奨学金が相当量出ることにな
Summilux 1.4/50 ASPH, Leica M10P @Chinkokuji Temple, Munakata 先週末、博多の東、宗像市にて第8回 宗像国際環境会議に参加した。 会場の宗像大社は古事記、日本書紀にも記される日本でも屈指の歴史を誇る特別な神社。全島が神域であり神官以外立ち入りできない沖津宮、大島の中津宮、九州本土の辺津宮という直線上にならぶ三宮が一つの巨大な神の領域である。 なお宗像大社は近代日本の存続をかけた日露戦争の際に、連合艦隊司令長官 東郷平八郎提督が必勝祈願をした場所であり、大同元年(806年)10月、唐より戻った空海(のちの弘法大師)がまず身を寄せた場所でもある。日露海戦の主戦場は対馬海峡、神宿る島、沖ノ島近くの海域だったことを思い起こされる人も多いだろう。 そこでは様々な分野で環境に携わる活動をされている実に幅広い方々が参加されていた。多層的かつ立体
Summilux 1.4/50 ASPH, Leica M10P, RAW @Towada lake, Aomori, Japan 福祉にVRをかけ合わせている登嶋健太さん、多様性視点で様々なファッションの改革を行っている金森香さん、そして落合陽一さんと色々語り合う機会があった。パラリンピックが終わったところでもあり、良いタイミングだったと思う。 そこでの大きな話題は、視覚、聴覚、手や足など多様な障害を抱える方々に向けて行う取り組みはどうやって、一過性の国や自治体などの公的な資金ではなく、ちゃんとビジネスとしてお金が回るようになるのか、という話だった。 そこで僕が思い、発言したのは、 そのニッチと思われている一つ一つの一見レアな多様性は、世界的に見ればそもそもマスであり、大きなセグメントと言える。何らかのdisabilityを持つ人は世界人口の15%にも登る。 www.wethe15.or
Leica M (typ240), 1.4/50 Summilux @Onomichi, Hiroshima (Summer 2020) 昨年3月頭のWeekly Ochiaiにて落合陽一氏と予想したとおり、"Withコロナ"状態が今も国内、国外ともに続いている。 "手なり"で考える限り、来年オリンピックが当初期待していた形でできる可能性は低い。(略)早ければ年始にはなにか(ワクチンが)生まれてくるだろう。ワクチンは当然のことながら社会の免疫獲得*1を劇的に加速する。とは言え、これが10億単位で量産され、世界中の人が打ち終えるのには少くとも数年はかかるだろう。経済的な主要国の50%までをターゲットにしても、現実的な楽観シナリオでも1-2年はかかるというのが普通の見立てではないだろうか。 したがって、我々は当面、(感染爆発を極力抑止し、特効薬、ワクチン開発とその展開に最善を尽くす前提で)この
Leica M10P, 50/1.4 Summilux, RAW @尾道 (これはおそらく時限的なポスティングです。) 昨日、自分の社内対象だが、かなり大きなレクチャーと対話のセッションを行った。少なくとも、3,500名ぐらいは参加申込みがあったらしい。 そこで、僕に与えられたのは「未来がますます不確実になっているなかでどう行動すべきか」「"残すに値する未来"をつくるために何が必要か」という重たい二つのお題だった。 まず、僕が話したのは、手詰まらないことの大切さだった。不確実性の高い状況において、生き延びることが出来る企業やそうじゃない企業の違いは、マッキンゼーで相当に研究され、半ば結論が出ている。目先で確実なことしかやっていないか、中長期もしくは未来の視点でそれなり以上の取り組みを埋め込めているか、だ。 これは囲碁や将棋などのボードゲームで言えば「手詰まらない」こと、ということになる。基
Tokyo from the sky: Covid発生前に東京上空より著者撮影 本日、永田町で行われたとある勉強会に講師として参加した。自分が教員を務める大学*1のある先生からの紹介案件だった。 てっきり"シンニホン"案件だと思って行ったのだが、最初に幹事的な国会議員の先生方との前打ち合わせ的な話し合いがあり、そこでお聞きした問題意識は全くとは言わないが、かなり異なる話だった。 曰く、 政治不信が蔓延し、政治と市民が分断、、、投票率が低い一方でのポピュリズムはその一つ。これに打つ手はあるのか? このまま行けば社会保障費用のために必ずそれほど遠くない将来、財政が破綻するが*2、全く理解が得られず、正しいことをしようとするとその政権はやられ、手を投じることが出来ない。どうしたらいいのか? テクノロジーがこれだけ発展し、テレワークなどが進む中、、民主主義、ガバナンス(統治システム、統治機構)はど
Leica M7, 1.4/20 Summilux, RDPIII, @Tuscany, Italy 昭和3年(1928)創刊という大変長い歴史を持つ博物館学の専門誌「博物館研究(MUSEUM STUDIES)」の今月号は「新型コロナウイルス感染症パンデミック下の博物館」特集。そのKeynoteというべき巻頭エッセイの執筆という貴重な機会をいただきました。 北海道、東北、沖縄でCovidの第三波が始まりつつあると、某有力関係筋からお聞きしています。やはり、本質的にこの機に空間や社会の仕組みを刷新する事が望ましく、その検討の一助になれば幸いです。 記事のオンライン化はされていないということで、転載の許可を頂いた日本博物館協会の皆様に深謝です。 www.j-muse.or.jp - 博物館(museum)というのは不思議な場所だ。静かでありながら、もういないはずの人がそこに立ち上がってくる、そ
Leica M10P, Summilux 1.4/50 ASPH, DNG @Lake Nozori, Gunma 先日、Venture for Japan (VFJ)代表の小松洋介さんに受けたインタビューですが、めったに語らない内容であり、若い人たちに向けて僕もかなり丁寧に手を入れて作った原稿だということもあり、許可を得て転載します。小松さんありがとうございます。 - 読書と研究とアルバイトに明け暮れた学生時代 ――『シン・ニホン』を読んで、安宅さんに憧れる学生や若手社会人は多いと思います。そもそも安宅さんはどんな学生だったのか教えてください。 僕はいわゆるバブル世代ですが、バブルとは全く縁のない学生生活を送っていました。仕送りは要らないと親に言って、基本もらっていなかったので、大学1、2年のときは駿台予備校の寮リーダー(寮監)として住み込みで働き、日本中からやってきたいろんな寮生の相談
Onomichi, Hiroshima, Japan Leica M(typ240), Summilux 1.4/50 ASPH, RAW 先日、国交省/日本みち研究所の松田和香さんに受けたインタビューの後編です。本日 9/15付の「日刊建設工業新聞」(日本中の土木のプロが読まれる専門新聞)での特別提言記事を許諾の上、転載させて頂いています。前編については以下をご参照。 kaz-ataka.hatenablog.com - (松田) 著書『シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成』では、「風の谷を創る」プロジェクトの話の中で道の話が出てきます。道についてはどのような思いがおありですか。 シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング) 作者:安宅和人発売日: 2020/02/18メディア: Kindle版 (安宅) 道は、前
Shelburne Farm, VT, USA LeicaM(typ240), 1.4/50 Summilux, RAW 先日、国交省/日本みち研究所の松田和香さんに受けたインタビューを、昨日、土木系のプロの方々が読まれる「日刊建設工業新聞」に特別提言記事として載せて頂きました。なんと寛大なことに転載許可をいただきましたので、共有させて頂ければと思います。(松田さん、素敵な記事とご手配ありがとうございました。)来週、後編が出る予定です。 - (松田) 著書「シン・ニホン-AI×データ時代における日本の再生と人材育成」では、様々な観点の分析結果から日本の現状への危機感が述べられています。この本はコロナ前に執筆されたものですが、コロナ禍を踏まえた現状に対してどのような感想をお持ちですか。 シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング) 作者:安
Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII, @London, UK とある直接知らない学生さんから「数理な考え方、英語能力、伝える力などが私には備わっておらず、どの程度の基礎力が必要なのかもよく分からない」との質問を受けた。 それは何を目指すかで変わりますよね、、。MD*1/JD*2のような訓練資格、professional degree*3ならともかく、スキルを身に着けたら何かになれるわけではないわけで。*4 - Quick answerとしては、自分がどういうヤバい人間になりたいのかをまず考え、そこから逆算的にスキルを考え、逆算的に経験を積むべき。要は国や組織に頼らずに食っていける人間になれるか。 たとえば、「知的生産で国を超えて飯を食う」なら、英語はNew York Times/The Economist、自分の専門分野の論文(教科書は言うまでもない)が読め
Summilux 50/1.4, RDPIII, Leica M7 @Lake District, UK 月曜日の夜、データサイエンティスト協会(以下DS協会)スキル定義委員会で「DXって何?」という話が出た。 DS協会スキル定義委員会は、これまでもデータサイエンティストのミッション、定義、求められる3つのスキルの整理(2014)に始まり、この類のものとしては恐らく世界初と思われるデータサイエンティストにもとめられるスキル要件を洗い出したスキルチェックリスト(2015 ver.1/2017 ver.2/2019 ver.3)、IPAと共同でのタスクリスト(2017 ver.1/2019 ver.2) *1、最近ではデータサイエンス100本ノック(構造化データ加工編)などを生み出してきたDS協会の中核的な委員会だ。*2 *3 このメンツから出てくる「DXって何?」というのは、当然のことながら
Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII, Somewhere in AZ, USA 「開疎化」という言葉を世に出してから二週間たった。3/11のWeeklyOchiaiで落合陽一氏と話した「Withコロナ」からはもう一ヶ月以上だ。 Withコロナというのは解決策が必ずしもない新型コロナ(SARS-CoV-2)や様々な病原体とともに生きなければいけない状況、環境のことを言う。世の中の期待と異なり、状況の収束にはSARS-CoV-2対応に絞ったとしても、現実的な楽観シナリオでも1-2年はかかる、更に様々な病原体がこれから現れる可能性は相当に高く、これが終わりなわけではない、その視点で課題と未来に向けた方向性を整理する必要がある、というのが前回の議論『そろそろ全体を見た話が聞きたい2』だった。 kaz-ataka.hatenablog.com 開疎化と言っているのは、
2010年の年末に『イシューからはじめよ』を出版した。何ヶ月か後、歴史的な大地震(いわゆる311)が来た。大津波の死者・行方不明者は無数、フクシマは爆発する、東京は計画停電が始まるしで、何がなんだか訳のわからない不安と混乱が世の中を覆い尽くしていた。随分目先のしかも全体観のない議論ばかりが行われていて不毛だと感じ、10日あまり経ったところで課題の全体観を俯瞰したブログエントリを書いた。 kaz-ataka.hatenablog.com 今見てもそれほど大きな違和感がない。初動、その後の対応の残念さ、せっかくの刷新にもうまく繋げられたとは言い難かったことも明らかになっているのだが、それは一旦おいておこう。 _ いま僕らを襲っているのは歴史的には人類最大の死因の一つ、疫病だ。 拙著『シン・ニホン』が2月20日に世に出たときはまだ中国と日本のダイヤモンド・プリンセス号にほぼ閉じた話だったが、現在
2015年春ごろから、急に国の仕事に巻き込まれるようになった。現在、大学と会社*1の仕事が表向きメインではあるが、データサイエンティスト(DS)協会のスキル定義委員会、理事会らの活動に加え、かれこれ10ほどの公的なロールがある。毎週のように講演や取材対応もある*2。その記事確認も結構重い。恥ずかしながら、実は今もいくつも溜まっている。 国関連では、その時折で重い仕事があるが、今は高等教育を受ける人全部にデータ×AIリテラシーを、という話をインプリするための仕事が特に重い*3。 こんな生活なのであなたは何が本職なのかと聞かれることも多いが、本職というのはどういう意味なのだろうか、というのが僕がいつも思っていることだ。 僕的には、2018年の年末にその年の対外的な活動を総括したブログエントリで書いたとおり、 未来に賭けられる国にするということ 未来を生み出す人材を一人でも多く生み出すこと 今の
Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII @Lake District, UK 2017年の秋、とある知人の誘いで鎌倉にある建長寺 *1に合宿討議に行った。コクリ!プロジェクトという集まりだ。コクリと言っても子供の頃やったコックリさんとかとは全く関係がない。Co-creationの略で、「100年後に語られる一歩を創ろう」と様々な社会変革を働きかける人たちが集まり、その働きかけそのものについて語り合うのではなく、心の底に降りていって、そして自分の中にあるものを見つめ合う、そんな集まりだった。 誘ってくれたのは、そのコクリの運動論のfounderである三田愛さんと、中心的にこの運動論をサポートされ、もはや中心人物の一人である太田直樹さんだった。なおコクリでは各自をファーストネームをベースにしたハンドルネームで呼びあうことになっており、以下お二人をあいちゃん、なおきさ
Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII @Lake District, UK 2017年の秋、とある知人の誘いで鎌倉にある建長寺に合宿討議に行った。コクリ!(プロジェクト)という集まりだ。コクリと言っても子供の頃やったコックリさんとかとは全く関係がない。Co-creationの略で、「100年後に語られる一歩を創ろう」と様々な社会変革を働きかける人たちが集まり、その働きかけそのものについて語り合うのではなく、心の底に降りていって、そして自分の中にあるものを見つめ合う、そんな集まりだった。 誘ってくれたのは、そのコクリの運動論のfounderである三田愛さんと、中心的にこの運動論をサポートされ、もはや中心人物の一人である太田直樹さんだった。なおコクリでは各自をファーストネームをベースにしたハンドルネームで呼びあうことになっており、以下お二人をあいちゃん、なおきさん
Sabah, Borneo Island, Malaysia Leica M (typ240), Summilux 1.4/50, RAW 気がついたらあっという間に年の暮れですが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 年末だということもあり、自分の振り返りも兼ねて、web上でpublicになっている主たるアウトプット的なものをまとめてみました。★が付いているのが個人的に重要かなと思っているものです。 ー 1. 財務省 財務総研のイノベーションを通じた生産性向上に関する研究会★ www.mof.go.jp https://www.mof.go.jp/pri/research/conference/00report/inv2017/inv2017_report10.pdfwww.mof.go.jp イノベーションの研究―生産性向上の本質とは何か 作者: 大橋弘,財務省財務総合政策研究所出版社/メー
Fujisawa, Kanagawa, Japan Leica M (typ240), 1.4/50 Summilux, RAW 昨日のエントリでも引用した昨年春、情報処理学会誌の冒頭で書いた記事をここにも転載しておこうと思う。情報処理 Vol.58 No.6 June 2017*1 - 3年前は講演で呼ばれるとビッグデータばかりだった。いまはAI(人工知能)とシゴトの未来、そして世の中の未来一色だ。国の審議会、委員会でも、未来についてばかり議論している。シゴトの未来、産業の未来、必要になるスキルの未来、AIの未来、などなどだ。 しかし僕らの多くは知っている。数秒後とかならともかく、未来の本当の姿など誰も予測できないということを。人工知能となんだか似た響きだけれども、ちょっと違う隣の分野に人工生命の領域がある。コンピュータ上でモデル化された生命がいて、これらが生き延びていく。突然変異も仕込
Mt Fuji from Fujisawa, Kanagawa, Japan Leica M (typ240), 1.4/50 Summilux, RAW 今年はなんと一本しかブログエントリを書いていないことに先程、気がついた。はてな内のPF*1移行で少々手馴染みがなくなってしまったこともあるが、毎日facebookとかtwitterみたいなものに気軽に書いていたり、ほとんど毎日のようにどこかで人前で話したりしていると、ついこういう状態になるので危険だな。。ということでなにかちょっと書いてみたいと思う。 - ブログ読者の方々には全く報告できていなかったが、実は2016年の春から、慶応SFCでデータ×AI社会時代の基礎教養のようなクラスを教えている。*2 ちなみに教え始めて半年ぐらいたった頃から、そろそろ研究会もと話を受けてきたが、そちらも今年の秋ついに立ち上げた。この名前も実績もない僕の研
Leica M (typ240), Summilux 1.4/50 ASPH, RAW @St Paul de Vance, France 僕は政治家でもなければ官僚でもない。さらに言えば、つい数年前まで、長らく国とかそういうものとは距離をおいてきた人間だ。国には頼らない、必要な変化は自分で起こす、というのがいままでの生き方だった。心のスタンスとしては今もそれは変わらないのだが、昨今は、やたら多くのデータとかAI関連の仕事に巻き込まれている。 曰く、人工知能技術戦略会議、人間中心のAI社会原則検討会、経団連のAI原則タスクフォースなどだ。少しでもまともな未来に繋がる可能性があるのであればと、なけなしの時間を投下している。 で、そんな場であるとか、はたまた人前で話すことがあるときなどに最近強く訴えていることの一つに僕らの社会、国(普通に考えれば最大のコミュニティ:共同体)の未来にかけている度
Leica M (typ240), 1.4/50 Summilux ASPH @Gordes, Provence, France 先日、とある高校の学祭に立ち寄る機会があり、そこの出し物の一つで久しぶりにポーカーをした。 ポーカーというのは親が配る五枚の札で役作りを行い、その組み合わせの強さで、幾ばくかの賭けをし、もっとも強い人が掛け金を得るというシンプルなゲームだ。手持ちの札が悪ければ何枚でも交換できる。ロイヤルストレートフラッシュという言葉があるが、これはポーカーから来た言葉だ。*1 そこで一緒のテーブルに付いていたある青年が手持ちのコインのすべてをいきなりベットする(掛け金として出した)ことがあった。思わず僕はたじろいで、降りてしまったのだが、もう一人のプレーヤーが更に掛け金を積みまし、勝負が行われた。開けてみて驚いたのは、どちらも実際にはそこまで凄まじい手ではなかった。つまりここに
Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII, Tuscany, Italy もう30年近い昔の話だ。 当時ほんとうに言葉などなくても分かり合えた友人が何人かいた。みんな本当にいいやつだった。 ある日、その一人と、なんだかもう何もしたくなくなって、名画座に映画を見に行った。 "Places in the Heart" という映画だった。*1 - アメリカの南部の多分20世紀はじめの頃の話だ。ある日、突然、家族と幸せに生きていた婦人が突如未亡人になるところから話が始まる。彼女の夫は、町でとても信頼されていた保安官だったが、酒を飲んで気持ちよくくだを巻いていた黒人に注意すると、暴発的に玉が出て、死んでしまうのだ。その黒人の青年は処刑され、木にあたかもモノのように吊るされる。 彼女は本当に呆然とする。が、いつまでも泣いている訳にはいかない。とても可愛い3つ、4つの娘と、少し
Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII 本日午後、とある奨学財団の率いる長野の中学生の皆さん、約15人と約3時間語り合った。 はじめに僕の年齢を聞いて、彼らの親とさして変わらないので、ほとんどの彼らが驚いていた。どうも10才は若く見られたようだ。人は好きなこと、自分が意味があると思うことを追求していれば歳をとらないんだと伝えることから始まった。笑 頂いた質問表を踏まえ「これからの未来をどう考えどう生きていくか?」をテーマに、簡単な自己紹介、なんでこんな人生になったのかから始まり、頂いたお題に応えるべく、1時間あまりやり取りをしつつお話しをした。その後さらに幅広くこってり質問に答えたり、ディスカッションした。 大人相手の講演は割としょっちゅうしているが、これらの未来を担う世代と話すのは、僕としてはなかなかめずらしい機会なので、伝えたこと*1をここに残しておこうと思
Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII @Shelburne museum, VT, USA さすがに人生の半分ぐらいまできたと思われるkaz_atakaです。 表題のテーマでもうこの3年ぐらい食傷するぐらいの数のインタビューや取材を受けてきました。正直、僕の周りでは完全にdone issue(ケリが付いた話)なのですが、今キャズムを超えたと思われる一般メディアから急に色んな話が来るようになっています。 以下は、これでこの話題についてはもう打ち止めにしようと思って受けたリクルートワークス研究所のインタビュー記事です。これほどシゴトというものに正面から向かい合った議論をした記憶があまりないのと、限定版的な冊子で送られてきたこと、ウェブに上がっていないことを踏まえ、ここに手持ち原稿から転記して上げておこうと思います。ウェブ掲載が始まったら下ろす可能性があります。FY
Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII @Flagstaff, AZ これ以上、ディープなテーマの本を探すのは困難だろうと思われる一冊。世界的な理論物理学者である大栗博司先生と、仏教学の泰斗である佐々木閑(しずか)先生の対話。 年末ぐらいから少しずつ読んできて、途中で全く関係のない『サピエンス全史』とか再度読み始めてしまったり*1、全く別のことにハマってしまったりしたためにようやく読了。 『真理の探求』というタイトルがやばすぎて、机の上をふらっと見た人に「遂にその道に、、、(絶句)」的な反応を示されることが多い本でもありました*2。そういう意味で魔除け的な効果があるのがオススメポイントその一です。笑 対話形式なので、双方の先生の質問がまた理解をぐっと深めてくれます。 - 比較的冒頭に、双方から突き詰めた結果、どちらの立場からも「人生の目的はあらかじめ与えられてい
Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII, Manchester Village, VT, U.S.A. 人の功績は死んだあとに初めて正しく判断される、人の本当の価値は死んだあとにはっきりする、との意。 先程、この数週間、たまった新聞をざっとみていたのだが、2016.11.29の日経「春秋」欄で久しぶりにこの言葉を見て本当に心に染みた。キューバのカストロ議長の死を受けたコラム記事だった。 この1〜2年、突然、国だとか、大学、学会などのパブリックな仕事が増えて、本当にこれが価値がある時間の使い方なのか、このまま生きつづけることが自分にとって正しい人生といえるのか、をこれまで以上に考えることが増えてきたからかもしれない。*1 「晋書」劉毅伝の言葉という。人生の後半に差し掛かり、この言葉を思う。 このところ大学で講座を持つようになって、人生の様々なことに立ち向かう実に真
Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII @Putney,VT, USA ほとんど毎日のようにAIに関する委員会であるとか講演であるとか討論会に出て、繰り返しAIと呼ばれているものの実態について議論してきたがなかなかうまく多くの人に落ちない。 なぜだろうと思ってきたが遂にわかった気がする。 AIなんて具体的に確定したものはないんだ、AIはイデアなんだ、ということが多くの人に理解されていないのだ。AIは「ルビー」と言うような石であるとか、「東京」のようなわかりやすい確定的な実体を伴う概念とは違う。人の心の中にしかない概念だ。技術革新でAI的に実現しようとしてきたものの多くが急に可能になっているということと、確定的な実体を伴うものであるということが混同されているのだ。 AI(Artificial intelligence : キカイやソフトウェアによる知覚や知性の実現
Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIII Shelburne Museum, VT, U.S.A. アメリカやヨーロッパの街に旅行にいくたびに思うことがある。それは彼の国々の街の多くは美しく、東京や日本の地方の街の多くは見苦しいか、味気がなく、乱雑ということだ。以前話題になった「世界の都市を東京ぽくしたら、、」も引きつりそうな黄色い笑いを生むようなところがあった。今日はそこの深因の一つが、我々の未来にも影響をもたらしているのではないかという話。 - 先日、ドローンだとか自動走行についてのブレストを知り合いの某中央省庁の方々としている時にちょっとした気付きがあった。 これらの時代に向けて一体どんな整備が必要かみたいな話をしていたのだが、その時に「なぜ世界に冠たるはずの日本のクルマメーカーの自動走行のロードマップがグローバルの競合メーカーに比べてこんなに足が長いのか?
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