5月下旬の主要7カ国(G7)気候・エネルギー担当閣僚会合や6月の首脳会議に向け、欧米諸国が脱石炭のG7合意をまとめようと動きを加速させている。議長国のドイツが2030年までの国内石炭火力の全廃を各国に打診して多数が同調する中、米国は「30年代」の表現で合意文書に盛り込むよう求めた。米独が歩み寄る中、石炭活用を継続したい日本は全廃の文言の削除を求めており、孤立は深まっている。担当閣僚会合は25~
世界最大の石炭輸出国であるインドネシアが、石炭の輸出を今月31日まで一時的に禁止すると発表した。同国のエネルギー・鉱物資源省によれば、同国内の石炭備蓄量が減っており、輸出を禁止しなければ約20カ所の発電所が稼働停止に追い込まれる状況であることからこの方針を決めたという。政府は5日にこの措置を再評価する方針。石炭の調達が難しくなることで市場価格に影響する可能性があるとしている(朝日新聞、NHK、ロイター)。 ロイターの記事によれば、2021年のインドネシア産石炭の輸出は、中国、インド、日本、韓国で73%を占めているという。この影響によりインド向け石炭価格は1トンあたり最大500ルピー(6.73ドル)上昇しているとしている。
持続可能なエネルギー政策について研究している非営利団体Rocky Mountain Instituteで論説委員を務めるクリスチャン・ローゼルンド氏が、「なぜ環境への負荷が大きく、経済的でもない石炭火力発電が根強く利用され続けているのか?」について考察しています。 Zombie Coal - The Energy Transition Magazine https://theenergytransition.org/article/zombie-coal/ ◆石炭はもはや安価なエネルギーではない 石炭は、古くは古代ギリシアで鍛冶屋の燃料に使われたとの記録が残っていますが、本格的にエネルギー源として使われるようになったのは18世紀に蒸気機関が発明されたのがきっかけです。産業革命の原動力となって以来、約200年間にわたり人々の暮らしを支えてきた石炭ですが、ドイツが2038年までに国内の石炭火力
G7サミット=主要7か国首脳会議で、温室効果ガスの排出削減対策が講じられていない石炭火力発電について、政府による国際的な支援を年内に終えることが合意されたことを受けて、小泉環境大臣は、一部にかぎって石炭火力発電の輸出を支援してきた日本の在り方を見直すべきだという考えを示しました。 今月13日に閉幕したG7サミットの成果文書で、石炭火力発電は「温室効果ガス排出の唯一最大の原因」と指摘され、排出削減対策が講じられていない石炭火力発電については、政府による新規の国際的な直接支援を年内に終えることで合意しました。 一方、日本政府は去年、相手国からの要請があった場合、効率の高い石炭火力発電にかぎって特別に導入を支援する方針を示しています。 G7での合意を受けて、小泉環境大臣は15日の閣議のあとの会見で「今まで例外的に認めてきたことも、今後は認められなくなることは明確だ。G7で合意された内容をもとに戦
発電効率48~50% 石炭消費量20%削減を目指す(従来の最新鋭火力発電対比) 石炭は化石燃料の中で最も採掘可能な埋蔵量が多く、安価な燃料です。また、石油や天然ガスのように資源の偏在性も少なく、石炭の生産国は世界中に多数存在します。しかし、その一方で、他の化石燃料に比べて最もCO2排出量が多く、硫黄や灰分などの環境負荷物質を多く含むという欠点があります。 そこで、NEDOプロジェクトなどを通して、電力会社が研究開発の実施主体となり、三菱日立パワーシステムズ株式会社(以下、MHPS社(当時:三菱重工業株式会社))の技術により、既存の石炭火力発電に比べて石炭使用量が少なく、発電効率が高い次世代の石炭火力発電システム「石炭ガス化複合発電(Integrated coal Gasification Combined Cycle: IGCC)」を開発・実用化しました。技術開発は1983年、一般社団法人
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GEPRCoal mining - coal miner in the man hands of coal background. Picture idea about coal mining or energy source, environment protection. Industrial coals. Volcanic rock. 世界的なエネルギー危機を受けて、これまでCO2排出が多いとして攻撃されてきた石炭の復活が起きている。 ここ数日だけでも、続々とニュースが入ってくる。 インドは、2030年末までに石炭火力発電設備を約4分の1拡大する計画だ。設備容量にすると56ギガワット(1ギガワット=100万キロワット)になる。これは現在の日本(48ギガワット)を上回る規模になる。ラージ・クマール・シン電力相がニューデリーでのインタビューで語った。「経済成長とは妥協しない」とシンは言っ
皆さんから寄せられた疑問に答える「シラベルカ」。 今回は、札幌市の男性から、次のような投稿をいただきました。 男性にお話を聞くと、ウクライナへの軍事侵攻を受けたロシアへの経済制裁として、政府がロシア産の石炭の輸入を段階的に削減し、最終的に禁止するというニュースを見て疑問に思ったそうです。 石炭を使って火力発電を行っている電力会社をはじめ、燃料にロシア産の石炭を使ってきた道内の製紙業やセメント製造業などでは調達先の変更を強いられています。 北海道は、空知地方を中心に、かつて石炭産業が栄えてきました。 今、石炭を採掘することはできないのでしょうか? 男性の疑問について調べました。 (岩見沢支局記者 竹村知真) 石炭採掘の現状は 疑問を解決すべく、まずは北海道庁の担当者を訪ねました。 今、道内で石炭の採掘はできるのか。環境・エネルギー課の担当者に話を聞くと…
スペイン・マドリードで開催中の国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)で、11日に日本政府代表として演説する小泉進次郎環境相が、石炭火力発電事業の輸出制限を表明しない方針であることが政府関係者への取材で判明した。 来年2月までに国連への再提出が求められている、2030年までの温室効果ガス排出削減目標(13年比で26%減)についても、政府内では目標を引き上げず据え置く方向で検討しており、小泉氏は言及しない見通し。演説内容について現在詰めの調整を行っているが、地球温暖化対策強化を打ち出せなければ、日本に対する国際社会からの風当たりが強まるのは必至だ。 温暖化対策の新たな国際枠組み「パリ協定」の下での対策が来年に本格スタートするため、COP25では各国の目標引き上げの動向が焦点の一つ。また、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)を天然ガスなどよりも大量に排出する石炭火力発電の利用方
Published 2020/01/09 21:08 (JST) Updated 2020/03/09 22:50 (JST) 川崎市と埼玉県熊谷市を結ぶ国内唯一の石炭輸送列車が、3月14日のダイヤ改正で廃止されることが9日までに分かった。明治の鉄道草創期から130年以上にわたる「石炭列車」が幕を下ろす。 運行するJR貨物(東京都渋谷区)が神奈川新聞の取材に対し、運転取りやめを認めた。荷主の太平洋セメント(同港区)は「現時点で発表できることはない」とするものの、関係者の話によるとトラック輸送に切り替える方針という。 列車は川崎市川崎区のJR扇町駅から鶴見線や武蔵野線、秩父鉄道などを経由し、熊谷市の貨物駅・三ケ尻(みかじり)駅へ向かう。川崎の埠頭(ふとう)に陸揚げした輸入炭を、35トン積みの専用貨車約20両に載せ、三ケ尻駅に隣接する太平洋セメントの工場に運び込む。 同社によると、石炭はセメン
洋上風力会戦 グリーンエネルギー新世紀 太陽光や風力など環境に優しい「グリーンエネルギー」が、ポストコロナの成長戦略として世界で主役に躍り出ている。欧州では経済立て直しのために設立された復興基金の一部が投資に当てられ、米大統領選でもグリーンエネルギー政策は争点になる。ブームに乗り遅れまいと、日本も老朽石炭火力発電を“退場“させ、グリーンエネルギーを柱に据えようと動く。エネルギーの主役がシフトし、「新世紀」を迎える中で、日本で洋上風力発電バブルに火が付いた。 バックナンバー一覧 環境破壊の悪者と名指しされていた石炭火力発電が、とうとう“退場”を迫られることになった。その裏では、これまで水と油の関係であった経済産業省と環境省が、グリーンエネルギーを拡大すべくタッグを組んでいた。特集『洋上風力会戦 グリーンエネルギー新世紀』(全6回)の#5では、経産省と環境省が“共闘”する思惑を探った。(ダイヤ
G7=主要7か国の気候・エネルギー・環境相会合が15日、札幌市で開幕しました。焦点となっている石炭火力発電については、廃止時期は明示しない一方で石炭や天然ガスなどで二酸化炭素の排出削減の対策が取れない場合、段階的に廃止することを共同声明に盛り込む方向で調整を進めています。 会議の冒頭で議長国として西村経済産業大臣が「重要な論点の議論を重ね、エネルギー市場の安定やグローバルな排出削減の実現に向けてG7の閣僚として発信したい」と述べ、 続いて西村環境大臣が「ウクライナ侵略は世界の環境エネルギー問題にも重大な悪影響を及ぼしていて、世界全体の行動をG7がリードすることが重要だ」と、連携の重要性を訴えました。 今回の会合で焦点となっている石炭火力発電では、ヨーロッパの国々が求めていた廃止時期は明示しない一方で、石炭のほか石油や天然ガスで二酸化炭素の排出削減の対策が取れない場合、段階的に廃止するという
経済産業大臣が石炭火力削減を発表して以降、石炭火力に関する様々な意見が出されている。マスコミの中には「二酸化炭素排出量の多い石炭火力発電所をなくしていく。そんな国際的な動きを、日本もようやく追いかけるように見える。1~3月期OECD諸国では石炭火力の割合が4%ほど減り、ほぼ同じだけ再エネが伸びた。視野を広くし、世界の動向に敏感になるべきだ。自国の都合を言い訳に脱石炭を怠れば、ガラパゴス化してしまう」との社説を掲載する新聞も出てきたが、大きな誤解があるようだ。 市場の力だけで石炭火力発電が減る欧米 石炭火力発電所をなくしているのは、米国と欧州の西側の国だけで進んでいる動きだ。国際的な動きとしている社説は間違いだ。視野を広くし、世界の動向に敏感になれば、石炭火力削減が進んでいるのは一部の地域だけと気が付くはずだ。 さらに、石炭火力削減が進んでいる米国とEUの状況をよく見れば、市場の力で石炭火力
米国でエネルギー産業に携わる人間であればボブ・マリー(Robert E. Murray ※ロバートは通常「ボブ」と呼ばれ、私もボブと呼んでいた)を知らないことはないだろう。16歳で炭鉱労働者として働き始め7000名の従業員を抱える米国第4位の生産量を誇る石炭会社の経営者になった、アメリカンドリームを体現した人物だ。年金基金への拠出など炭鉱労働者支援に力を入れていることでも知られている。 彼の会社マリー・エナジーが米国有数の石炭会社になったのは、買収に次ぐ買収を重ねてきたからだ。私も米国での投資事業について議論するため数度会ったことがある。彼は積極的な投資を行う人物として著名であり新規開発案件への投資検討のため面談したが、事業は実現にはいたらなかった。 最近、彼はトランプ大統領の有力支持者の一人としてマスメディアに登場することも多かった。ニューヨークタイムズ紙によると、トランプ大統領が打ち出
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インドネシアのジョコ政権が1日から1カ月間の石炭輸出禁止措置に踏み切った。同国は世界最大の石炭輸出国。禁輸措置は石炭の国際価格や日本の資源調達に影響を与える可能性があり、日本政府は現地大使館を通じて禁輸の解除を求めた。10日~11日には萩生田光一経済産業相がインドネシアを訪問し、エネルギー分野の協力などを担当閣僚らと会談する予定で、石炭問題も議論されそうだ。 禁輸措置はインドネシア国内の石炭火力発電所への供給不足が理由。ジョコ政権は石炭採掘事業者に、一定の生産量を国内向けに販売する義務を課しているが、満たしていない会社があり、供給が需要を下回っているという。 経済産業省によると、現地では事前の協議がなかったなどとして事業者らが反発し禁輸措置の即時撤回を訴えているが、逆に禁輸期間が延長される可能性も含め、ジョコ政権の対応は予断を許さない状況という。 このため、日本政府は在インドネシア日本大使
石炭を列車で運ぶ「石炭輸送列車」が今年、終焉(えん)を迎えた。実に138年の歴史に幕が下ろされた。 3月のダイヤ改正で石炭輸送列車は廃止となった。“最終列車”は2月25日だった。神奈川・川崎市川崎区にあるJR扇町駅から鶴見線や武蔵野線、秩父鉄道などを経由して熊谷市にある貨物駅・三ケ尻(みかじり)駅に向かったものだ。川崎の埠頭に陸揚げされた輸入炭を35トン積みの専用貨車20両に積載して、三ケ尻駅に隣接する「太平洋セメントの工場」に運んだ。 石炭輸送列車の歴史は古い。1882年に北海道内陸部の炭鉱と小樽港を結んだ官営幌内鉄道に始まる。国内の炭鉱が開発されると、北海道や九州を中心として昼夜を問わず石炭列車が走っていた。“ヤマ”と呼ばれる炭鉱には労働者が集まり、大きな“街”が形成された。 しかし、日本のエネルギー政策の転換によって、石炭産業が衰退に向かうと、石炭列車は減少。昨年は、釧路市の炭鉱の石
突き出た目とマジックハンドのような突き出た口……。 上の図の生物は、3億年前の石炭紀の海に生きていた「タリーモンスター」と呼ばれる生物です。 この奇妙な生物は非常に謎が多く、1958年に化石が発見されてから現在に至るまで、脊椎動物か無脊椎動物であるかもわかっていません。 2016年にはアメリカのイエール大学の研究者が数千もの化石を解剖学的に調べて、タリーモンスターには脊椎動物のような臓器を持っていると結論付けましたが、直接的な証拠とは言えませんでした。 そこで今回、ウィスコンシン大学の研究者らは論争に決着をつけるべく、化石に残された化学成分の分析を行うことにしました。 化学成分による分析は解剖学的な分析にくらべて、より直接的な証拠となります。 分析を行った結果、タリーモンスターは脊椎動物的な化学成分を持っていたことがわかりました。 今回の成果はタリーモンスターの正体を巡る論争に大きな方向性
難易度高め 長崎・軍艦島上陸 前回ご紹介した黒島に続き、軍艦島もまた長崎での免許合宿中に上陸した島です。 朝8時、長崎駅にやって来ました。無人島・軍艦島には定期船が無く、5つの事業者が行っている上陸ツアーに参加する必要があります(2022年現在)。 私が訪れたのは2015年3月。まだ軍艦島が世界遺産登録される前のことです。この日はどのツアーも混み合っており、前日までに予約をしていなかった人は参加出来ない状況でした。 9時ちょうどに長崎港ターミナルを出港!写真の通り、デッキの席までぎっちり埋まっています。値段はツアー会社によって変わりますが、半日でおよそ4,000円前後です。 出港して間もなく、三菱重工業長崎造船所を通過。この時はクルーズ船らしき船が建造中でした。今回の上陸する軍艦島も、「三菱」の歴史が大きく関わっています。 船は長崎本土と沖之島・伊王島を繋ぐ伊王島大橋の下を通過し外洋へ。
10月31日、イギリス北部のグラスゴーで開幕した気候変動問題と対策を協議するCOP26。日本は前回に続き、温暖化対策に消極的とされる国に贈られる「化石賞」を受賞したことが大きく報じられていますが、我が国の環境に対する取り組みは世界から酷評を受けるレベルのものなのでしょうか。今回のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では元国連紛争調停官で、かつてはCOP会合での交渉プロセスにも参加した経験を持つ島田久仁彦さんが、「脱炭素祭り」とでも呼ぶべき近年の世界のトレンドに対して恐怖さえ感じるとの心情を吐露。さらに日本企業が進める脱炭素化・低炭素化に向けた努力を紹介するとともに、環境保全を叫ぶ主張の裏側にも、経済的な利益の拡大や地政学的な覇権獲得への意図が隠されている事実を忘れるべきではないとの見解を記しています。 国際情勢の裏側、即使えるプロの交渉術、Q&Aなど記
COP26が閉幕した。最終文書は「パリ協定の2℃目標と1.5℃の努力目標を再確認する」という表現になり、それほど大きく変わらなかった。1日延長された原因は、土壇場で「石炭火力を”phase out”させる」という表現にインド代表が反対し、”phase down”という表現に修正したためだ。 BBCニュース - 【COP26】 合意採択前に議長、謝罪し涙ぐむ 石炭めぐりhttps://t.co/d0TOc9kYEk pic.twitter.com/qFfYyb5aLn — BBC News Japan (@bbcnewsjapan) November 14, 2021 これにシャーマ議長が謝罪して言葉を詰まらせたが、泣きたいのは途上国だろう。彼の生まれたインドでは、今も2億人が電力なしで暮らしている。世界では30億人が薪や木炭を料理や暖房に使い、毎年380万人が木材の煙による室内汚染で死亡し
古い町並みや景観を維持し、落ち着いた雰囲気の英国は、日本から見ると「静的」な社会に映るかもしれない。成長に伴う変貌のスピードが速く、活気に満ちた「動的」なアジアに比べれば、そうだろう。だが、表面的な雰囲気とは裏腹に、政治の変化はドラスティック(劇的)で、社会構造や「国の形」の転換に直結する動きが次々と出てくる、というのが、この約2年半英国に暮らす私の実感だ。 英北部グラスゴーで10月31日から11月13日まで開かれていた国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の成果と気候変動を巡るこれまでの歴史などを通じ、英国政治、とりわけ与党・保守党の動きがもたらす変化と、その「功」と「罪」について考えた。 大英帝国を支えた石炭をやめる英国 COP26の成果のうち最重要なものとして挙げられているのが、二酸化炭素(CO2)の大きな排出源である石炭火力発電の「段階的削減」に向けた努力を加速させ
ドイツで、すべての石炭火力発電所を2038年までに廃止する法案が議会で可決されました。すでに原子力発電所についても2022年までの廃止が決まっていて、ドイツ政府は再生可能エネルギーへの転換をさらに進めていく方針です。 また、炭鉱が経済を支えている地域に対しては、産業構造の転換のための資金として、400億ユーロ、日本円にして4兆8000億円余りを支援する法案も合わせて可決されました。 アルトマイヤー経済・エネルギー相は3日、記者会見で、「歴史的な節目を迎えた。エネルギーの転換を今後も成功させていく」と述べて、気候変動対策としての意義を強調しました。 ドイツでは、2011年の東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、2022年までにすべての原子力発電所を廃止することがすでに決まっていて、電力消費に占める再生可能エネルギーの割合は2011年の20%から、去年は42%にまで増えています。 ドイツ
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