1 塾講師をしていた頃、鎌倉仏教の説明をする時、禅問答の例として、落語の「蒟蒻問答」をサラリと出していた。これは受けた。 ちょっと再現してみる。 2 さて、鎌倉時代には鎌倉仏教と呼ばれる、新しい仏教の宗派がいくつも現れた。 まず、比叡山で修業しまくった法然が、「こんな学問は何の役にも立たない、大事なのは阿弥陀様と極楽浄土をイメージして『南無阿弥陀仏』と唱えることだ。」という過激な結論に辿り着きます。これが浄土宗。仏様をイメージすることを念仏と言います。 法然の弟子に親鸞がいます。親鸞は政府から追放されて法然とはばらっばらな場所で布教しました。その結果、別な宗派になってしまって、これを浄土真宗といいます。一向宗とも言います。親鸞の考えはこうです。仏教では殺生をしてはいけない。貴族どもが魚や獣を殺生しないで済んでいるのは、他の人に殺生をさせているからだ。殺生をしないで済む恵まれた貴族どもですら