シンポジウム アニメ研究の今 日本のアニメは、海外においてサブカルチャー的趣味に止まらず、学術的研究の対象にもなりつつある。例えば、京都精華大学マンガ研究科を目指す理論系の留学生が、厳密な意味でのマンガより、動画としてのアニメに携わってくる事実にこの新状況を窺うことができる。ただし、日本国内で行われている学術研究は、必ずしも「アニメ」そのものを追求せず、海外の短編作を含むアート・アニメーション、またはメディア理論を優先してしまうと言っても過言ではないだろう。本シンポジウムでは、国内外の若手研究者は、史料調査と言説分析、さらに批評理論的考察を合わせて重視しながら、これから「アニメ研究」に求められることを多面的に論述する。