1990年代に登場し、害虫防除に大量に用いられるようになったネオニコチノイド系農薬。神経毒性、水溶浸透性、残留性を特徴とし、市販開始時には標的種以外への影響は少ないと謳われていました。しかし、まずミツバチなど花粉媒介生物への悪影響が判明したことを端緒に、生態系や人体へのさまざまな危険性が明らかになりつつあります。 EUなどでは規制が強化され、日本でも関心が高まってきました。とりわけ人体影響の分野では、日本の研究者が世界の第一線で活躍中です。2018年に改正された「農薬取締法」のもとで農薬の再登録が進むいま、ネオニコチノイド系農薬の全廃に向けた市民の動きも重要な局面を迎えています。 私たちはこれまで多くの取り組みを支援してきました。低濃度でも安全とはいえないネオニコチノイド系農薬の全廃をめざして、代替農薬にも安易に頼らず、最終的にはオーガニックな農業への転換を求めます。
