一台しかないターンテーブルをミニ・コンポに繋ぎ、一曲再生するたびに一時停止ボタンを押す。ボヤボヤしているうちに次の曲の頭が入ってしまい慌てて巻き戻してやり直し。曲間はなるべく縮めてスムースに繋がるように工夫する。そうこうするうち、テープの収録時間74分を軽く超えて完成した作品のために手書きのインデックスを作成する。曲名、アーティスト名だけでなく、それに関するちょっとした知識や、自分の思い入れ、どんな事を歌った曲なのかまで書き添える。なんのためにそんな面倒な事をするのかといえば、もちろんあげるため。友達同士ならそんな回りくどいことしなくても、自分の家に招いてコレクションを一緒に聴いて蘊蓄をたれたり、感想を話し合えばいい。でも意中の異性に対して自分がどんな人間であなたのことをどう思っているかを伝えるには念のこもった編集テープしかない、自分もそんな考えを持った人間の一人でした。この本のタイトルの