このところ大相撲はやっかい続きだが、野球賭博と暴力団のことで大きくもめている。 NHKの杉山元記者やマスコミは一斉に相撲協会を批判している。でも、この問題は奥がふかく,単に「暴力団と関係があるなんて、なんだ!」と正義ぶったから解決するというような簡単な問題ではない。 政治と金のことと同じように,本気で改善しようとしたら、「難しい問題は,簡単に表面的な批判をしても解決しない」という原理をよくかみしめる必要がありそうだ。 ここでは、私が自然科学を専門としているので、この問題を自然科学と倫理ということから考えてみたいと思う。 ・・・・・・・・・ まず、第一に、NHKの報道姿勢だ。 NHKは長く相撲放送を担当し、杉山元記者のように相撲界の奥の奥まで知っている。仮に「相撲と暴力団」というのが興業を通じて昔から深い関係にあったとしたら、NHKはなぜそれを「知っていて報道しない」という姿勢を取ったのか。