記事 マガジン9 2010年08月11日 18:07 【第43回】理想と現実のどちらを優先すべきか - 森永卓郎 Tweet 7月27日、辻元清美衆院議員が社民党からの離党を表明した。辻元清美氏は、土井たか子元委員長の秘蔵っ子で、いずれは社民党党首になると、多くの人が期待していた有力議員だ。その辻元氏が社民党を離れると言ったのだから、ショックを受けた人は多かっただろう。私もその一人だ。辻元氏とはこれまでも色々な議論をしてきて、彼女が聡明で、優しさに溢れ、誠実で、情熱的な政治家だと確信してきたからだ。 辻元氏が離党した理由はいくつもあるが、きっかけを作ったのは、間違いなく社民党が連立政権から離脱したことだ。辻元氏は、小選挙区で選ばれた衆議院議員だ。前回の選挙のときには、民主党、国民新党の選挙協力の下で当選した。社民党が連立を離脱して、彼女の選挙区に民主党が対抗馬を立ててくれば、次の選挙で当選