イラクでテロや攻撃が相次ぐなか、少数民族のクルド人が暮らす北部の自治区では、例外的に治安が安定し、豊富な石油資源を支えに高層ビルの建設も相次ぐなど、「第2のドバイ」と呼ばれるほどの経済成長が続いています。 イラクでは、2003年3月にアメリカの侵攻で始まった戦争が終わった後も、イスラム教の異なる宗派の対立を背景にしたテロや攻撃が相次ぎ、国連によりますと、先月だけで800人余りが死亡し、治安の悪化が再び目立っています。その一方で、少数民族のクルド人が暮らす北部の「クルド人自治区」では、独自の治安組織が展開し、バグダッドなどから入る車両を徹底的に検査するなどして、例外的に安定した治安が保たれています。自治政府はバグダッドの中央政府とは一線を画して独自の油田開発を進め、石油資源の輸出から得られる資金を背景に経済成長が続いています。 ヨーロッパや韓国の企業も相次いで現地に進出し、中心都市のアルビル