大谷能生『平成日本の音楽の教科書』 (よりみちパン! セ)を読みました。 あの(!)大谷能生さんが、平成時代の小学校・中学校・高等学校の音楽教科書のみならず、なんと平成元年(1989年)、平成10年(1998年)、平成20年(2008年)に改定されてきた学習指導要領もあわせて、読み解く(!)というステキ企画! 「学習指導要領」という存在がどうにもよくわからないのか、「簡単に言えば国が先生用に制作した、実際の授業のためのガイドブック」(p50)とか説明されていたり、「教育指導要領」と誤記されていたりするのなんて、もはや気にしない。 教科書不要論や、ほとんど何の根拠もないような「理想の教科書」論が巷に出回るなか、「『理想の教科書』のありかたではなく、現状の教科書の『理想的な使い方』を探ってみたいと思います」(p55)という企画のコンセプトそのものに、いたく感動してしまいます。 なぜそんな発想に