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ブックマーク / blog.tatsuru.com (7)

  • 日本学術会議問題について - 内田樹の研究室

    神奈川新聞のインタビューで日学術会議問題についてコメントをしたものを再録。 日学術会議の新会員任命拒否に対して、多くの学会が次々と抗議の声を上げ、政府と学術団体の対立は収束する気配がありません。 菅政権はなぜ発足早々にこのような政治的緊急性のない事案に手を出したのか。なぜ学術団体からの激しい反発を予測できなかったのか。単に「政治センスが悪い」というのも一つの解ですが、それよりは主観的には合理的な行動のつもりだったと考えたほうが引き出せる知見は多いと思います。 菅政権が最優先する政治課題は「統治コストの最少化」です。どうやって統治コストを最少化するか。前政権の官房長官として首相が学んだのは、反対派の異論をすべて黙殺して、国民の間に政治に対する諦めと無力感を蔓延させるという手でした。 安全保障関連法案でも、特定秘密保護法案でも、国民の過半数が「採決を急ぐべきではない」と意思表示する中、前政

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    secseek 2020/10/23
    確かに政治に限らず、コストの最小化は病として蔓延していますね。なにもしなければコストはかからないってところまで延々と後退し続けている感があります
  • 日本のシンガポール化について 実態 (内田樹の研究室)

    「シンガポールに学べ」という論調をよく見かける。 今朝の毎日新聞にもそういう記事が出ていた。 こんな記事である。 シンガポールの高級住宅街に一人の米国人移民が暮らす。ジム・ロジャーズ氏(70)。かつてジョージ・ソロス氏と共にヘッジファンドを設立。10年間で4200%の運用成績を上げたとされる伝説的投資家だ。市場は今もその言動を追う。 「シンガポールは移民国家だからこそ、この40年、世界で最も成功した国となった。移民は国家に活力や知恵、資をもたらす」。プールサイドで日課のフィットネスバイクをこぎながら熱弁をふるう。 シンガポールの人口531万人のうち4割弱が外国人。超富裕層から肉体労働者までさまざまな移民を積極的に受け入れる。少子化にもかかわらず人口は過去10年で100万人以上増えた。1人あたり国内総生産(GDP)は2012年は世界10位。5万ドルを超え、日をしのぐ経済成長を遂げる。「外

    secseek
    secseek 2013/08/22
    シンガポールって、資本主義ではあっても民主主義ではないんですね。北朝鮮なんかよりはるかにギチッとやってるみたいですね。そうはなりたくないものです。
  • 幼児化する政治とフェアプレイ精神 - 内田樹の研究室

    できたばかりの石原慎太郎の太陽の党が解党して、橋下徹の日維新の会と合流。太陽の党との合流話を一夜で反古にされた河村たかしの減税日は「減税の看板をはずしたら仲間にいれてやる」と恫喝されて落ち込んでいる。渡辺喜美のみんなの党は維新への離党者が続出しているが生き延びるために維新との選挙協力の方向を探っている。 いわゆる第三極政局は「あの業界」の離合集散劇とよく似ている。 党名を「なんとか組」に替えて、笠原和夫にシナリオを書いてもらったらずいぶん面白い映画ができそうである。 残念なのは、登場人物の中に感情移入できる人物がひとりもいないことである。 状況的には河村たかしと渡辺喜美が『総長賭博』の中井信次(鶴田浩二)や『昭和残侠伝・人斬り唐獅子』における風間重吉(池部良)の役柄に近い「引き裂かれ」状態にある。甘言を弄しあるいは恫喝を加えて縄張りを奪おうとする新興勢力に抗して、なんとか平和裏に組を守

    secseek
    secseek 2012/11/21
    確かに、ただひたすら自分のことだけ考えたとき、相手のことを思いやって上手に勝つってのは、最善になり得ますよね。割といろんなところで、自分のことだけ深く追求するのは大事かもしれません。
  • 集団的自衛権と忠義なわんちゃんの下心について - 内田樹の研究室

    維新の会の橋下代表は13日、集団的自衛権の行使について「基的に認めるべきだ」との立場をはじめて明らかにした。 集団的自衛権の行使は許されないとするこれまでの日政府の立場を否定して、「権利があるけれど行使できないなんて役人答弁としか言えない」と批判、「主権国家であれば当然認められる。」とした。 この人は何か勘違いしているようだが、集団的自衛権というのは、これが制定された歴史的文脈に即して言えば、わが国のような軍事的小国には「現実的には」認められていない権利である。 それが行使できるのは「超大国」だけである。 集団的自衛権というのは平たく言えば「よその喧嘩を買って出る」権利ということである。 安全保障条約の締結国や軍事同盟国同士であれば、同盟国が第三国に武力侵略されたら、助っ人する「義務」はある。 でも、助っ人にかけつける「権利」などというものは、常識的に考えてありえない。 よほど、戦

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    secseek 2012/09/14
    アメリカの誤った判断に賛成することでアメリカの没落を願っている、というのはおもしろい考え方です。
  • 幼児化する男たち - 内田樹の研究室

    『Ane Can』という雑誌の取材を受ける。 『Camcan』のお姉さんヴァージョンである。 このところ女性誌からの取材が多い。 どうしてだろう。 わからない。 インタビュイーの選考は先方のご事情なので、私の与り知らぬことである。 お題は「愛と自立」 う〜む。 「愛をとるか、自立をとるか」でお悩みの20代後半女性にアドバイスを、というご依頼である。 端的には「仕事をとるか、結婚をとるか」ということのようである。 つねづね申し上げているように、これは問題の立て方が間違っている。 仕事結婚も、どちらも人間が他者と取り結ぶさまざまな interdependent なかかわりの一つであり、どちらも人間が生き延びるためには「あったほうがよい」ものである。 「仕事もない、配偶者もいない」というのがワーストで、「おもしろい仕事もあるし、すてきな配偶者もいる」というのがベストであり、その間に無数のグラデ

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    secseek 2010/06/28
    今どき、大抵の人は生き残るのに苦労する時代じゃないでしょう。時代錯誤も甚だしいですね。もっとも、そんな時代だからこそ、まだ生き残ることに苦労している人がいるということは大きな問題ですが。
  • ゾンビの教訓 - 内田樹の研究室

    新型インフルエンザについて三紙からコメントを求められる。 私なんかにインフルエンザについて訊いてどうするのかと思うのだが、感染地域の真ん中に住んでいる人間の「市民目線」の感想を聞きたいと思ったのかも知れない(木によって魚を求むるの類だが)。 疫学についても医学についても何も知らない人間に訊く以上、それはインフルエンザそのものについてではなく、インフルエンザ禍の「人間的意味」についてのコメントなのであろうと判断して、それについて述べる。 メディアの一昨日あたりからの論調は「それほど毒性の強いインフルエンザでもないらしいのだから、あまり騒ぎ立てずに、柔軟に対応するほうがいい」というものである。 休校やイベントの中止が続くと市民生活に影響が出るから、「自粛するのを自粛せよ」というものである。 大阪府知事は「都市機能に影響が出る」と言った。 だが、感染地区がパニックに陥っているとか、都市機能が麻痺

    secseek
    secseek 2009/05/21
    カネのために原理原則をないがしろにして欲しくはないものですね。まあ、多少死亡率が低くても、感染力は強いわけですし、警戒するに越したことはないでしょう。
  • 入試「改革」のご提言について - 内田樹の研究室

    センター入試の日に新聞の社説に入試改革の提言が載せられている。 毎日新聞の社説子はこう書いている。 「少子化や規制緩和の大学増設なので大学の学生獲得競争が次第に強まり、科目を減らしたり独自学力試験をしないなど、試験を安易にする傾向が現れた。 時間をかけ多角的に審査するはずのAO(アドミッション・オフィス)入試や従来の推薦入試も形骸化が指摘される。4割以上が学力検査をくぐらず入学するまでになっている。 一方で大学生の深刻な学力低下が報告される。6割の大学が高校レベルの補習をするなど基礎学力の補完をしている。そうしないととても専門教育ができないという。基的な教養の欠落も指摘されている。」 ご指摘の通りである。 そのことに私たち大学人も深く苦しんでいる。たぶん、日でいちばんそのことに苦しんでいるのは、「基礎的な学力」のない学生たちと現場で向き合っている私たちである。 そのわれわれに向かって論

    secseek
    secseek 2009/01/20
    確かに、勉強をしない動機付けは強いですね。
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