東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市では、震災後に子供たちの成長のペースが鈍った小学校があることが3日、日本成長学会の調査で分かった。学会は「生活環境の変化による心理的ストレスから、食欲不振となっている可能性がある」とみている。 学会副理事長で歯科医の佐藤亨至(こうし)氏が、石巻市など県北部の4小学校で、震災前(10年4月からの1年間)と震災後(11年5月からの1年間)の身長と体重の増え方を比べた。それによると、同市内の小学校1校では、震災時3〜4年生だった女児97人の1年間の体重の増加量が、震災前は県平均を32%上回っていたのに、震災後は5%下回っていた。身長の増加量も、震災前は県平均を10%上回ったが、震災後は8%下回る結果だった。 この小学校では、同学年の男児の身長の伸び方にも変化があり、震災前は県平均を3%上回っていたが、震災後は12%下回っていた。 他の2校でははっきりし