毎回毎回同じことを繰り返しており進歩がない。コンピュータ・プログラムで言えば無限ループの状態である。したがって仕事が面白くない。こう感じるようになったのは2001年ごろ,もう5年も前である。面白くないなら仕事をする居場所を変えるべきだと考えてあれこれ画策した末,2002年の夏に長年所属していた日経コンピュータ編集部を離れ,新しい雑誌の開発を手がけることになった。本当はもっと大胆に仕事のやり方を変えようとも思ったのだが,筆者に度胸がなかったので,劇的な案はお蔵入りさせた。 2003年から2005年末までの3年間,日経ビズテックというメディアの開発プロジェクトを担当した。この仕事は今も続けているが,「諸般の事情」により今年から日経コンピュータに再度深くかかわらざるを得なくなった。それに伴って昨年末から今年の正月にかけて,ITや情報システムについて改めて考えてみた。「諸般の事情」について言いたい