ランキング(政治)に参加中!!!→… 今年の三島由紀夫賞(新潮社)に、佐藤友哉の「1000の小説とバックベアード」が選ばれている。佐藤友哉は、2001年、『フリッカー式鏡公彦にうってつけの殺人』で第21回「メフィスト賞」を受賞してデビューとなっていることからもわかるように、元々は、いわゆる「ライトノベル」系の新鋭作家で、やがて文芸誌などでも活躍するようになった作家である。舞城王太郎等に続くライトノベル出身の純文学作家ということになるわけだが、そういうライトノベル系の新鋭作家が、数年前の舞城に続いて三島賞を受賞したということは、ここに現代の新しい日本文学の特質と方向性の一端が現われていることは確かなように見える。だが、それははたして、歓迎すべきことなのか。さて、前回にも書いたように、純文学の不振と衰退とは逆に、ライトノベルは、「オタク」や「アニメ」、あるいは「ゲーム」「萌え」の世代とも言うべ