伝統的な大型コンピュータがパソコンに駆逐されたように、既存ではなく新規プレイヤーによって革命は実現する。この現実を理論化した名著が『イノベーションのジレンマ』。その著者であるクレイトン・クリステンセン教授(ハーバード大)が、教育の革命について描いたのが『教育×破壊的イノベーション』である。 教育におこる変化 従来の教育のキーワードは「標準化」であった。同じ教育内容を、同じ年齢の子供に対して、同じ教室で同じ時期に行う。工場での大量生産に適した人材を育てるためだ。 しかし、現代ではほかとの違い(付加価値)が求められ、人により学ぶべき内容は異なってくる。そもそも学び方や学ぶ時期も、最適な方法は人により違う。そこで必要になったのが教育の「個別化」である。 イノベーションルール 従来の教育の延長線上では、教育の変化は起こらないという。教材作成、教師養成、指導、テストといった教育のプロセス(バリューチ