東南京路、上海。活気溢れる歩行者用道路は、観光客、詐欺師、家族、売春婦、商売人、外国人、物乞い、すり、そして写真家、とあらゆる種類の人間でごったがえしている。写真はウィリアム撮影、Flickr掲載 (CC BY-ND 2.0) 中国で、国家規模の社会評価制度が生まれようとしている。政府が独自の基準で、国民の信用度を定めるのだ。 新制度では、個人の金銭取引記録やオンライン・ショッピングに関するデータ、ソーシャル・メディア上での言動、そして、雇用履歴などが組み合わされ、全国民一人一人の総合的「社会信用度」が割り出される。信用度は、西洋でも金融制度の一環として利用されている。しかし、その内容は、各個人の金銭取引記録に基づいて弁済能力が定められ、ローンを借りるための条件付けが行われるだけである。ところが、中国で採用された信用度制は、個人の懐事情をちょっと確かめるという範疇を大きく超える。 中国政府