市民が自由に知識や情報を得るために、なくてはならない公共図書館。予算や人員の削減による統廃合が予想され、今後は生活圏に図書館がない人が増える可能性もあります。後編では、知識や情報に触れる機会をどう守っていくかを考えます。 本やさまざまなメディアに記録された情報、知識、文化、教養をみんなの手の届く範囲に置いておく。それが公共図書館の一番大切な役割で、そのために公的機関が税金を使って運営しているのです。 国として支える制度や仕組みが不可欠ですが、日本は図書館の法的保護が弱い。図書館法のどこにも「地方公共団体は図書館をつくりなさい」とは書いてなく、司書を置かなくても違法ではない。 郷土史や新聞記事など地域の資料を確実に集めて情報を提供する。全国の図書館がそうやって初めて、知識や情報を全国民に保障できます。百年後に一人しか読まないかもしれないけれど、どこかの図書館にはあるという仕組みが大事。しかし