サイバー空間で“最恐”と呼ばれた、コンピューターウイルス、エモテット。 かつてないほど猛威を振るっていたこのウイルスが、ことし1月、制圧された。 日本を含む世界の200以上の国と地域の端末が感染、25億ドルの損害をもたらしたとされる。 世界8か国の捜査機関のおよそ2年間に及ぶ合同捜査の結果だったが、そこに日本の捜査機関の名前はなかった。 だが、この作戦には、日本の有志のホワイトハッカーたちの活動が、大きく寄与していた。 “最恐ウイルス”VS“ガーディアンズ” その知られざる戦いを追った。 (ネットワーク報道部記者 鈴木有) ウクライナ東部の町ハリコフ。 集合住宅の狭い路地を武装した捜査員らが駆け入っていく。 一つの部屋のドアをバールでこじあけ、蹴破って突入する。 捜査員が目にしたのは、数十台はあると思われるコンピューターやハードディスク。 そして、大量の紙幣と金塊。 世界中で猛威を振るって
(更新日時 2021年11月19日) 本記事は2021年5月時点の記事のため、古い内容が含まれます。 2021年1月のテイクダウン作戦により当時のEmotetは全て停止しましたが、2021年11月14日よりEmotetが活動を再開したことを確認しています。 2019年10月以降、日本国内にてEmotetの感染事例が急増し、JPCERT/CCではこれまで注意喚起の発行や感染が疑われる場合の調査手順を公開し注意を呼び掛けていました。 2021年1月にEuropolは欧米各国の共同作戦によるEmotetのテイクダウンを発表しましたが、以後、各国CERTのネットワークを介して被害者への通知を行うことが示されています。日本国内では引き続きEmotetの感染端末が存在しており、JPCERT/CCでは国内外の各国機関等と連携し、利用者へ通知をしています。 本ブログ記事では、2章、3章でEmotetのテイ
2021年1月27日、Europolは国際的な捜査活動を通じ、Emotetが利用するインフラ基盤を捜査官が制御下に置いたことを発表しました。ここでは関連する情報をまとめます。 Emotet テイクダウン 国際的なオペレーションにより2021/1/25週初めにEmotetが接続するサーバーを制御下に置くことに成功。Emotetの感染活動を停止させることに成功したとみられる。 Emotetインフラ基盤全体を内部より停止させたとして、現在接続が行われると法執行機関が管理するサーバーにリダイレクトされる。 ウクライナ当局が基盤を保守していた関係者2名を逮捕した。他の関係者も特定され拘束する措置が講じられた。 Team Cymruによれば、1月26日頃より顕著な変化が見られたと報告している。 ボットネット追跡のシステム(BARS)で見ているEmotetのアクティブなTier 1 C2サーバーが26日
日本国内でも猛威を奮ったマルウェアの「Emotet」が7月13日から活動を再開していたことが確認された。日本国内への攻撃も確認されており、国内でも週明けから被害が拡がる恐れがある。 Emotetは今年の2月以降活動を停止していたが、活動が確認されたのは5ヶ月ぶり。 既に世界中で活動が観測されており、日本も活動対象に含まれていることが確認されている。 ■新しいテンプレートを利用現在確認されている活動再開後のEmotetには、Wordのファイルが添付されており、このWordファイルのマクロを有効にすると、PowerShellが実行され、悪意のあるサイトに接続し、Emotetの実行可能ファイルがダウンロードされる。 このWordファイルは以下の内容となっており、昨年利用されていたテンプレートとは異なっている。 ■Emotetに感染するとどうなるか?Emotetに感染すると、C&Cサーバへ通信を行
2019年10月以降、日本国内にてEmotetの感染事例が急増しています。JPCERT/CCでは、次の通り注意喚起を発行しています。 JPCERT/CC: マルウエア Emotet の感染に関する注意喚起 https://www.jpcert.or.jp/at/2019/at190044.html JPCERT/CC: CyberNewsFlash マルウエア Emotet の感染活動について https://www.jpcert.or.jp/newsflash/2019112701.html JPCERT/CC: CyberNewsFlash マルウエア Emotet の感染に繋がるメールの配布活動の再開について (追加情報) https://www.jpcert.or.jp/newsflash/2020072001.html JPCERT/CC: CyberNewsFlash マルウェ
中国語圏を拠点とすると考えられている攻撃者グループTickは、活動歴史が長く2008年頃から活動しているとされています。弊社でもTickが国内で活動を継続しているのを観測しています。2020年1月には、国内でTickグループが関与している可能性があるとされるインシデント事案が報道されました。このように同グループによる攻撃が活発な状況から、改めて保有する情報を整理し公開する事でインシデント調査、対応の一助になれればと考え、本記事を記載します。 Tickとは? Tickグループは、主に日本と韓国で活動が観測されており、これまで海洋工学、通信、電力、製造業等多くの業界をターゲットとした活動を行なっています。これまでの活動から、目的は、知的財産の窃取であると考えられています。Tickが初めて公で言及されたのは2016年で、同じ年にTickのツールの1つであるマルウェア”Daserf”についての解析
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