PHP新書 2008年9月 前半は社会主義経済体制下では、市場が存在しないので、価格メカニズムを通して資源を適正配分することが困難であることがいわれる。 知識人は世界どこでも左翼的であるが、それは彼らは合理的であるので、自然科学によって自然が操作可能になってように、社会科学によって社会を合理的に操作できると思いこんだからであると池田氏はいう。 理論的には計画経済のもとでも、適正配分は可能であるはずである。しかし、そのためには経済全体の目標を定めなければならない。しかし、すべての知識と情報を単一のセンターに集めることは不可能であるという理由で、それは挫折した。結果的には、社会主義社会での実験の失敗が、市場経済の効率性、それが膨大な計算を自律分散的におこなっていることを明らかにした、と池田氏はいう。理論の成否はここでも実験により試されねばならなかったのである、と。 社会が単純であれば、計画経済
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