■工程表大幅見直し 12日、東京電力福島第1原発1号機で、原子炉圧力容器内の核燃料棒が完全に露出したことが判明し、圧力容器損傷の可能性も浮上した。原子炉を安定冷却するための作業が進められているが、見直しは避けられない。専門家からは「圧力容器に穴が開いているなら、もう打つ手がない」と危惧する声も上がり、事故の収束に向けた工程表の達成に「黄信号」がともった。(原子力取材班) ▼形状とどめず 「メルトダウン(炉心溶融)が、炉心の形状を維持せず、圧力容器の下に崩れ落ちているというのであればそれ(メルトダウン)で結構」。東電の松本純一原子力・立地本部長代理は12日の会見で、初めて「メルトダウン」状態にあることを認めた。 東電はこれまで、1号機の核燃料について、約55%が損傷していると推定。一貫して「燃料が溶けて下に落ちていることはない」とし、本来の形状を維持していると説明してきた。 ところ