汚染牛肉に続き、高濃度のセシウムを含むわらを餌として食べた肉用牛の流通が14日、新たに確認され、関係者に衝撃と落胆が広がった。「飼料」の稲わらによる汚染を今後、どう防ぐのか。これまでのサンプル調査で大丈夫なのか。さらなる汚染判明におびえる農家と牛肉離れを恐れる焼き肉業界。出荷先の自治体が対応に追われるなか新たな課題も浮かび上がる。 福島県や農林水産省などによると、稲わらなどを出荷する飼料生産者に対しては、飼料の保管方法の指示や、使うべきではない飼料などについて、特に指導や通知を行っていなかったという。農水省幹部は「稲わらを秋に収穫、水田に放置し、春に使うという事態は想定外だった」と釈明。福島県も 「(飼料生産者である)稲作農家にまで指導が徹底していなかった」という。 厚生労働省などによると、今回セシウムが検出された稲わらは、3月15~20日に、福島県白河市の農家が、ビニールでロールにまとめ