亀井静香郵政改革相は31日午前、民放の番組に出演し、郵政改革で課題となっている郵便貯金と簡易保険の資金運用について、「例えば太陽光発電とか、(道路の)立体交差とか、電線の地中化をはじめ、やるべきことはたくさんある。そういうところに私は郵貯の金を出していけばいいと思う」と述べた。 30日夜に開かれた閣僚懇談会では、郵貯の預け入れ限度額を1000万円から2000万円に、簡保の保険金上限額を1300万円から2500万円にそれぞれ引き上げることが了承された。 現在は計300兆円ある資金は大半が安全確実な国債で運用されている。限度額の引き上げにより、資金規模がさらに拡大する可能性があり、運用の多様化が課題になっている。閣僚懇では、基金を新設して地域活性化などに活用する方針を確認している。 ただ、国の公共事業に資金を拠出し“流用”すると、かつてのように無駄で非効率な事業の温床になる懸念もある。