ポーランド南部オシフィエンチムにあるアウシュビッツ強制収容所跡から、犠牲者の「遺品」を持ち去るふとどき者が後を絶たない。第2次世界大戦中にユダヤ人らの大量虐殺(ホロコースト)があった惨劇の舞台を訪れる見学者が急増していることが背景だ。限られた人員で広大な敷地すべてに監視の目を光らせるのは、至難の業だ。 ポーランド南部の古都クラクフから車で1時間あまり。のどかな田園風景の中に、有刺鉄線のフェンスに囲まれたれんが造りの建物が見えてきた。アウシュビッツ、ビルケナウの二つの強制収容所跡。広大な敷地全体が、ナチス・ドイツによって100万人以上のユダヤ人らが虐殺された史実を今に伝える「博物館」だ。 事件が起きたのは7月1日。歴史教育のために訪れたドイツ・ベルリン郊外の高校生らの一行が、ビルケナウの倉庫跡を見学した時だった。引率したドイツ人教師の男(47)が不審な動きをしたのを、警備担当者は見逃さなかっ
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