2010年後半あたりから、TD-LTEに関する問い合わせが増えた。それぞれ関心の対象は多様だが、端的には、「果たしてTD-LTEはブレイクするのか?」の一言に尽きる。 TD-LTEの未来について、筆者自身は特に決まったスタンスを持っていない。一般論として、TDD自体は興味深い技術であり、多様な将来像があり得ると考えている。ただ、昨今のTD-LTEに対する業界での関心の高まりは、やや過熱気味に映る。 というのは、今の状況では、TD-LTE市場が思ったほどすぐに成熟しそうもないからだ。世界的に見て、通信事業者/ベンダーの双方でTDD技術のノウハウを蓄積しているプレーヤーは少ない。当初は最大の調達者と見られる中国のチャイナモバイルが、TDD技術のノウハウ蓄積の役割を担い、TD-LTEをけん引すると期待されていた。 ところがそのチャイナモバイルについて、来年の政権交代を控え、動きが鈍っているという
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