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書籍と歴史に関するtxmx5のブックマーク (36)

  • 「神聖ローマ帝国 1495‐1806 (ヨーロッパ史入門)」ピーター・H・ ウィルスン 著

    「神聖ローマ帝国」は実に茫洋としている。ヴォルテールが評した有名な「神聖でもなければ、ローマ的でもなく、そもそも帝国でもない」という言葉の強い印象もあって、とらえどころがないイメージをさらに強くする。欧州史を調べていても、そのときどきの神聖ローマ帝国にまつわる様々な事件については理解できても、なんとなく「神聖ローマ帝国」そのものについてはあまり理解できているとはいえない。 それはドイツの研究史でも同様なようで、どうしてもプロイセン中心史観が長く歴史学の主流であったため、神聖ローマ帝国の時代を断片的な支配力と政治権力の分散によって国家統一を遅らせた停滞の時代という捉え方がされがちだった。戦後、このような捉え方は大きく見直されて実証的な研究が進んだが、それでも神聖ローマ帝国について十分に研究されてきたとは言えないようだ。しかし、現時点で明らかになっている「神聖ローマ帝国」とは何だったのか?

    「神聖ローマ帝国 1495‐1806 (ヨーロッパ史入門)」ピーター・H・ ウィルスン 著
  • 80年前のマンガ家志望者への先輩からの言葉が深い――「マンガの描き方本」の歴史1 | 日刊SPA!

    『帽子男シリーズ』や『ギャグにもほどがある』など、作品ごとに惜しげなくアイデアを使い捨てるリサイクル精神ゼロのギャグ漫画家・上野顕太郎氏。実は「マンガの描き方」を収集することをライフワークとし、現在、その数は200冊以上に及ぶという。 そこで、上野氏所有の貴重な資料をベースに「マンガの描き方」の変遷を俯瞰する連載を開始する運びとなった。マンガへの愛情たっぷりなチャチャと共に奥深いマンガの世界を味わいつくそう。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 連載 第一回 上野顕太郎の「マンガの描き方」の歴史 ◆「漫画家心構え」 この度、この場所をお借りして「漫画の描き方」について、様々な角度から掘り下げたり、持ち上げたりこねくり回したり、愛情を込めて臨みたいと思いますので、御用とお急ぎで無い方は寄ってらっしゃい見てらっしゃい。 さて、人に何かを教える際に

    80年前のマンガ家志望者への先輩からの言葉が深い――「マンガの描き方本」の歴史1 | 日刊SPA!
  • 書評『ゲーム音楽史 スーパーマリオとドラクエを始点とするゲーム・ミュージックの歴史』 | AUTOMATON

    書はその名のとおり、ファミリーコンピュータ以降のゲーム音楽歴史を辿った概説書である。また紹介される音源の情報はすべて巻末のリストにまとまっているため、ゲーム音楽のレコードガイドとしても機能するだろう(絶版となっているCDは多いが)。 各章のタイトルにはそれぞれの世代ごとのメジャーなハードの名前が冠されている。また、それら以外のハードやアーケードのゲーム音楽にもふれている。歴史概説以外には植松伸夫、古代祐三、崎元仁という著名なゲーム音楽クリエイターのインタビュー、書で登場した出来事の年表等が巻末に掲載されている(登場する作曲家の名前が多いため、敬称略とさせていただく)。 著者の岩崎祐之助氏は1979年生まれのゲーム開発者。『ゲームラボ』における「ゲーム音楽ヒストリア」の連載やブログ「ゲーム音楽隠し峠」の運営を通してゲーム音楽の魅力を広める活動を続けているそうだ。 ゲーム音楽関連の歴史

    書評『ゲーム音楽史 スーパーマリオとドラクエを始点とするゲーム・ミュージックの歴史』 | AUTOMATON
  • 「民俗と民藝」書評 「暮らしの真実」透視した2人|好書好日

    民俗と民藝 [著]前田英樹 学術用語の初期の翻訳例に、今は「真理」「真実」と訳されるtruthの訳語として「真(ホンマ)」というのがあった。嘘(うそ)みたいな話だが、ホンマのこと。ものごとを貫く「まこと」の道理を、(関西の)生活のなかに染みわたった語で訳そうとしたのである。 著者によれば、柳田國男の民俗学と柳宗悦の民藝(みんげい)運動という、ほぼ同時期に展開された知の二つの動きも、まさに人びとが無名のままで培った「民俗」と「民藝」のなかに「暮らしの真実」を透視しようとするものであった。 ところがこの二つの動き、呼応しあう「民俗」と「民藝」という概念を軸としながら、そして事件の継起として語りだされる歴史学のなかで人びとの暮らしの連続が「無歴史」とされることに強く抗(あらが)いながら、さらに後年、これまたともに沖縄に深く思いを寄せながら、なぜか論争も参照も協力もした跡がない。たった一度きりの

    「民俗と民藝」書評 「暮らしの真実」透視した2人|好書好日
  • 福嶋亮大「復興文化論」書評 柿本人麻呂から宮崎駿まで|好書好日

    ISBN: 9784791767335 発売⽇: 2013/10/22 サイズ: 20cm/413,7p 復興文化論―日的創造の系譜 [著]福嶋亮大 柿人麻呂から『平家物語』『太平記』『椿説弓張月』、三島由紀夫、太宰治、村上春樹、手塚治虫、宮崎駿まで盛りだくさんの文化論である。壬申の乱から源平合戦、応仁の乱、日露戦争、第二次大戦など数々の戦乱に震災、中国の動乱の影響など、日社会は「慢性的負傷」状態にあり、「復興期においてたびたびイノベーションを引き起こしてきた歴史それ自体が、日文化活動の一段深いところにある動力」だとする。 戦争や災害とその復興という軸で日を捉えると、確かに新しい側面が見えてくる。そのナショナリズムは「日ならざる何か」への「モラルも目的もない変身願望」であり、愛国に見えるものを天皇への恋情としたところも斬新だ。そのような個々の論が復興といかなる因果関係があるか

    福嶋亮大「復興文化論」書評 柿本人麻呂から宮崎駿まで|好書好日
  • フランシス・フクヤマ「政治の起源」書評 巨視的な視点で〈いま〉捉え直す|好書好日

    政治の起源 人類以前からフランス革命まで 上 著者:フランシス・フクヤマ 出版社:講談社 ジャンル:社会・時事・政治・行政 政治の起源―人類以前からフランス革命まで(上・下) [著]フランシス・フクヤマ 国内外問わず、時局的な政治解説に日々接していると、ふと巨視的な視点から〈いま〉を捉え直したくなる。 「政治制度の発展と衰退のメカニズム」に鋭く切り込んだ書はそのための格好の書だ。 まず何よりも評価すべきは、先史時代の社会や部族社会に関する人類学の知見を真摯(しんし)に取り入れながら、西欧近代の政治理論が前提としてきた合理主義的な人間観を客体視している点である。 それゆえ、近代的な政治制度の発展には「国家」「法の支配」「政府の説明責任」の三つの均衡が必要だと説く際も、ホッブズやロックやルソー、あるいはギリシャやローマから語ることはしない。 例えば、人類初の「近代国家」(=能力位の官僚制を

    フランシス・フクヤマ「政治の起源」書評 巨視的な視点で〈いま〉捉え直す|好書好日
  • 「デモクラシーの生と死」書評 証拠を突きつけ、過去の常識覆す|好書好日

    デモクラシーの生と死(上・下) [著]ジョン・キーン 書を読むと、古代・中世・近代を区分することになんの意味があるのか、そうすることで歴史の水面下で脈々と過去を未来につなげようとする人々のダイナミックな動きを抹消してしまうのではと強く思う。「過去のものごとの記憶を、デモクラシーの現在・未来に不可欠なものとして扱い」、従来の「西欧デモクラシーのドグマ」、なかでもデモクラシーを「非時間的」なものとして扱う『歴史の終わり』(F・フクヤマ)やデモクラシーを19世紀の発明とする『第三の波』(S・ハンチントン)を退けている。 これまで多くの人が当たり前だと思っていたことを、著者は次々と証拠を挙げて否定する。集会デモクラシーの起源は、紀元前6世紀末のギリシャ・アテナイではない。なんと前2千年の古代ミケーネ文明に「デーモス」(民衆)の直接の語根があり、東方にその起源があったことを、考古学的な新証拠によっ

    「デモクラシーの生と死」書評 証拠を突きつけ、過去の常識覆す|好書好日
  • 「日本インテリアデザイン史」書評 闘争から離れ、浮遊する美しさ|好書好日

    インテリアデザイン史 [著]鈴木紀慶・今村創平 現在日のインテリアデザインは、その質とユニークさにおいて、世界でもトップのレベルにある。しかし、今まで、その包括的な歴史をカバーする書物がなかった。その意味で書は画期的であり、その意義は大きい。 しかし、読み終えて、なぜ、今までインテリアデザインの歴史が書かれなかったかも、納得した。一言でいえば、日のインテリアデザイン自体が「歴史」というものが伴うはずの葛藤、その結果としての、ダイナミズムを欠いているのである。すなわち、日のインテリアデザインはポスト「歴史」、ポストヘーゲル的な真空状態を漂っているのである。世界史を見渡してみれば、インテリアデザインとは、来闘争の場だった。階級や貧富の差異、都市と地方との格差、様々な対立、ギャップが、インテリアという立場を通じてせめぎあっていたのである。 そのような緊張が、日でも70年代の一瞬に

    「日本インテリアデザイン史」書評 闘争から離れ、浮遊する美しさ|好書好日
  • 「図説 滝と人間の歴史」書評 原始と文明、イメージの変化は|好書好日

    図説滝と人間の歴史 (シリーズ人と自然と地球) 著者:ブライアン・J.ハドソン 出版社:原書房 ジャンル:自然科学・環境 図説 滝と人間の歴史 [著]ブライアン・J・ハドソン 滝の研究書が国内で出版されるのは大変珍しい。かつて滝の絵はがき1万3千枚を収録した私のコレクション集を出したことがあるが、それはビジュアルである。ある時期、頻繁に滝の夢を見たことがあり、夢に導かれるように諸国滝巡りが始まった。その結果、滝のシリーズ作品が生まれた。 滝は観光スポットであると同時にわが国では信仰の対象でもあり、修行の場としても古くから聖地として崇敬されてきた。時には他界への入り口として自殺の名所にも。 ところが海外では事情が異なる。ピクチュアレス的(絵になる風景)な瀑布(ばくふ)は、アドベンチャー体験を目的として滝壺(たきつぼ)近くまで遊覧ボートやヘリを大接近させ、観客の肝を冷やすかと思うと、樽(たる

    「図説 滝と人間の歴史」書評 原始と文明、イメージの変化は|好書好日
  • 「木材と文明」書評 人は森とどう付き合ってきたか|好書好日

    木材と文明 ヨーロッパは木材の文明だった。 著者:ヨアヒム・ラートカウ 出版社:築地書館 ジャンル:技術・工学・農学 木材と文明 [著]ヨアヒム・ラートカウ 木材や森林のことというと、読む前から何が書いてあるのか、なんとなく想像をつけてしまう。緑豊かに茂る葉や腐葉土の役割。多様な生物。木材加工の伝統技術。もしくは熱帯雨林の乱伐や酸性雨による枯死。針葉樹林を大量に植栽する弊害。人手不足で荒れゆく山林。森林浴。どのトピックスも繰り返しメディアに登場する。私たちは余程森と樹木が好きなのだろう。 いまさら何をという気持ちで書を開いて反省。先史時代から現代にわたりヨーロッパ、主にドイツ圏で、人々が森とどう付き合い、木材を利用してきたのか。歴史学者が開帳する人々の営みは、驚かされるものばかりだ。 とりわけ中世から近世ヨーロッパの森を大きく左右した三つの営み、造船、放牧、そして狩猟。戦争や貿易に向かう

    「木材と文明」書評 人は森とどう付き合ってきたか|好書好日
  • 大澤真幸「〈世界史〉の哲学 東洋篇」書評 贈与の論理で解く西洋と東洋の違い|好書好日

    〈世界史〉の哲学 東洋篇 [著]大澤真幸 「世界史」と聞くと広大すぎて難しそう、と思うかも知れない。そこに「哲学」なのだから敬遠される題名だ。しかし、それではもったいないくらい面白い。 なぜヨーロッパはアジアを凌駕(りょうが)したのか? これは様々な人が問うてきた。ダイアモンドやウォーラーステインなど日で馴染(なじ)み深い論者たちは、まさにそういう問いをもって近代世界論を展開してきた。しかしそれに対抗するアジアの論者はなかなか出て来なかった。自分たちが敗者だから? しかし当にそうなのか? 歴史学の手法では年代的な因果関係と、その結果としての勝敗があるかも知れないが、哲学として位置づけたとき、視点が違ってくる。哲学は勝敗ではなく論理あるいは構造を明らかにしようとするからだ。 ではその哲学的思考によって捉えられる西洋と東洋の違いは何か? 著者は「贈与」というキーワードによってそれを考える。

    大澤真幸「〈世界史〉の哲学 東洋篇」書評 贈与の論理で解く西洋と東洋の違い|好書好日
  • 「人間は料理をする」書評 人類進化の鍵握る、料理の本質を考察|好書好日

    人間は料理をする―(上)火と水 (下)空気と土 [著]マイケル・ポーラン 書は古代の四大元素、火、水、空気、土に絡めて、肉を焼く、煮る、パンを作る、発酵させるという料理の基を実践的に考察している。ほかならぬファストフード発祥の地アメリカにおいて、文化歴史的に振り返りながら、人類の進化の鍵をも握っていた料理質に迫ろうとする姿勢は「スローフード運動」と同様のカウンターカルチャーと位置付けられる。著者は各料理ジャンルのエキスパートに弟子入りし、嬉々(きき)として忘れられかけた料理法の再現を試みる。料の生産現場に立ち返り、生活の原点回帰を目指すのはの快楽の追求の仕方としては手間がかかるが、安価で手軽な加工品でブロイラー化した人間が自らの努力によって地鶏に戻ろうとする試みといえるかもしれない。 自然状態にあるものを生でべる原始的な摂から火を熾(おこ)して肉を焼くという料理の発

    「人間は料理をする」書評 人類進化の鍵握る、料理の本質を考察|好書好日
  • 『わが闘争』という負の遺産――書物の〈読み〉をめぐる闘争/柳原伸洋 - SYNODOS

    <内容> ■2015年の『わが闘争』問題 ■世界で、そして日で読まれる『わが闘争』 ■なぜ、『わが闘争』は問題視されるのか? ■読んではならないのか? 読むべきなのか? ■様々な〈読み〉とドイツ社会の公共 アドルフ・ヒトラーの著作『わが闘争』は、「ナチスのバイブル」とも称され、ナチス体制下ドイツの各家庭の棚の多くに収められていた書物であった。その『わが闘争』がヒトラーの死後70年目を迎える2015年末に著作権の保護期間が終了することとなり、ここ数年、この話題はドイツのニュースを賑わしている。 ニュースの多くは、『わが闘争』を出版したフランツ・エーアー社の所在地であり、ヒトラーが住民登録をしていたドイツ・バイエルン州が保持する同書の著作権・出版権をめぐるものだ。そのなかでも、著作権の失効後も州政府が、ドイツ国内あるいは他国における『わが闘争』の出版あるいは翻訳出版に介入するかどうかが大き

    『わが闘争』という負の遺産――書物の〈読み〉をめぐる闘争/柳原伸洋 - SYNODOS
  • ハーバード大図書館の人間の皮膚を使用した『人皮装丁本』

    「ハーバード大学の図書館には、人間の皮膚をカバーに使用したが3冊保管されている」と、Roadtrippersで紹介され海外でちょっとした話題になっている。 数年前に発見されたこの3冊のは、カバーがあまりにも奇妙だったことから、調べてみた結果、その材料に人間の皮膚が使用されていることが分かったという。 【画像付きの元記事はこちら】 人間の皮膚でをカバーするという習慣は、17世紀頃かなり人気があったようで、こうした装丁は『人皮装丁』とよばれていたとのこと。 さらに、記事によるとそのうちの1冊にはこんなことが記されていたという。 「このの装丁はWavuma族によって、1632年8月4日に生きたまま皮膚をはがされた、私の親友、Jonas Wrightが残したものである。このはMbesa王が私に下さったもので、これは貧しかったJonasの持ち物の中でも意義のあるものであった。Jonas

    ハーバード大図書館の人間の皮膚を使用した『人皮装丁本』
  • Magazine

    13 and ½ road trip games to crush boredom and create fun By Roadtrippers

    Magazine
  • 世界に影響を与えた100冊の本&文書をリスト化するとこんな感じ

    by Flickr: David Blackwell.'s Photostream 何十年・何百年と1冊のが読み続けられることは非常にまれなことですが、一方で今もなお読まれているも存在します。「軽い読書にオススメ」とは言えませんが、聖書やシェイクスピアから「ベルゼバブの孫への話」といった聞き慣れないものまで、「人類の歴史に大きな影響を与えた」という観点で選ばれた&文書をまとめたのがマーティン・セイモア・スミスのThe 100 Most Influential Books Ever Written(世界を変えた100冊)です。海外での書評としては、このリスト自体が人文学のイントロ・入り口としてはよくできているので、原著に当たるべしとなっているものが多くなっており、これら100冊を入手して読破すればある種の達成感が得られるだけでなく、もっと違う価値を自分自身にもたらしてくれるはずです。

    世界に影響を与えた100冊の本&文書をリスト化するとこんな感じ