ヒマがあればディスクガイド的な本をパラパラめくっている。そうしているうちに「これは」と思ったレコードのジャケットが記憶に刻みこまれる。レコ屋でレコードを漁る中で「お、このジャケ、どっかで見たな」とそのレコードをエサ箱に戻す手が止まるが、その時点ではもちろんそのジャケをどこで見たのか、どんな評価をされていたのかも思い出せるわけではない。試聴ができる店なら念のため試聴するが、できなければ自分のおぼろげな記憶を信じてレジに持っていく。 このレコード(東芝EMI / ETP-72073)もそんな風にして手に入れた一枚である。試聴した時点で「これはただならないアルバムだ」と思ったのだが、家でゆっくり聴いてその確信は深まった。何で見たんだっけとディスクガイドの索引を探すと、レコード・コレクターズ増刊"日本ロック&ポップス・アルバム名鑑 1966-1978"で田口史人さんがレビューしていた。以下引用。