「レゲエ」は数ある音楽の様式/ジャンルの1つだけど、同時にそれだけにはとどまらない力を秘めている。いろいろなものをひっくり返すパワーがある。レゲエの中で発明された「ダブ」という手法がハウス・ミュージックを生んだ、とか、ジャマイカ出身のクール・ハークがジャマイカのサウンドシステム文化をNYに持ち込んでヒップホップが産声を上げた、とか、語り継がれてきたイイ話はたくさんあるし、それだけじゃない。怪物コンピュータ・リディムSLENG TENG好きを公言するM.I.A.だったり、パブ・ロック気質でダブとディスコを混ぜ続けるIDJUT BOYSはじめ「ディスコ・ダブ」と括られる人達だったり、いまダンス・ミュージック・コーナーに置かれてるレコードの中にレゲエの遺伝子を見つけることは簡単だ。 〜中略〜 「どこにレゲエを感じるか?」「レゲエのどこに惹かれるか?」は人によって様々で、そこがまた面白いところでも