11月号より 寄り添う事の難しさ 訪問看護を始めて12年、高齢化は着実に進んでいる。 年齢に伴う変化は、ケースを通してやがて訪れる自分の老後を考えさせられる。 その思いは、年齢に比例して増して来た。 できていた事ができなくなる不安。 覚えられた事が覚えられなくなる失望感。 諦める事の多い中でその人らしく、その人の生き方に寄り添う事は、その人の生きて来た人生(歴史)そのものを肯定する事に繋がる。 それは、障害が有る無しに限らず我々も同じである。 その人の最後の自己表現(主張)をどんなふうに見守れるのか(看取りを含む)。 そのケースによって、また、生活する環境が異なる地域によって多様化する。 長生きしたいと言う人。楽に逝きたいと言う人。孤立して安心する人。逆に不安になる人。サービスに乗れる人。乗りたくない人と様々です。 今年90歳になった父親を看取りやっと一人になれて自由になったかと思った一人