日本人の死因の約6割を占めるのが、生活習慣病。「生活習慣病を引き起こす要因」と聞いて多くの人が真っ先に思い浮かべるのは、「食習慣」ではないだろうか。 だが、東京大学政策ビジョン研究センター特任助教で、予防医学の専門機関「ヘルスケア・コミッティー(HCC)」代表である古井祐司氏は、「生活習慣というと個人のプライベートな問題というイメージがあるが、働いている人の多くは1日の3分の1~半分を仕事に費やしている。仕事をしている時間が長いほど、働き方が生活習慣病の発症と密接に関わってくる」という。つまり、その職業で陥りがちな働き方や“職習慣”に生活習慣病に陥るワナが隠されているというわけだ。 予防医学の専門機関であるHCCではこれまで、全国約170万人の働く人のデータを検討し、約30万人に直接、健康指導などの支援をしている。古井氏の近著「早死にする仕事、長生きする仕事」(マガジンハウス)ではこのビッ