原発の稼働が止まった影響で、今年の夏の電力不足を懸念する声が高まっている。原発がなければ、本当に電力は足らないのか。 実は、電力各社や企業の発電能力を検証すると、さらに全国には利用されずに眠っている埋蔵電力がまだまだあることがわかる。 第1の埋蔵電力が自家発電だ。資源エネルギー庁の内部資料によると、企業などの自家発電設備(1000kW以上)は全国で、ほぼ東電1社に匹敵する5373万kW分ある。 多くの火力発電所が被災した昨年はそのうち2213万kW分が東電や東北電力に供給された。しかし、残る約3200万kWからも掘り起こせるはずである。 第2の埋蔵電力は企業の非常用電源(1000kW以下)で、2300万kWある。これは自家発電とは別に、企業が工場などのいざというときのバックアップ電源として設置する発電機で、常時使われてはいないため送電線に接続されていない。それでも、電力需要のピーク時に稼働
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