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内田樹と政治に関するyukio2005のブックマーク (31)

  • 新55年体制へ向けて - 内田樹の研究室

    『Sight』の取材で、麻生内閣の今後について「予想」をする。 福田康夫の登場を2007年1月に予言したので、「予想屋」としての評価が高まったらしい。 私は「予測」するのが大好きである。 もう起きたことについて、「ぼかあ、こうなると思っていたよ」と訳知り顔をする人間ばかりがメディアには登場するが、彼らはそのような事態の出来を果たしてあらかじめ予測していたのであろうか。 私は懐疑的である。 予測は「当たる」か「外れる」かしかない。 誰にでも、当否がはっきりわかる。 ところが、私たちの国の知識人たちは「間違えを認めること」を異様に嫌う。 だから、仮に予測をして、それが外れた場合でも、「私の予測ははずれました」ということを言わない。 でも、予測が外れた場合こそ「私はどのようなファクターを勘定に入れ忘れたのか?」「私はどのようなファクターの評価を誤ったのか?」をチェックする最良の自己教育機会ではな

  • 政権末期内閣の願うことは - 内田樹の研究室

    小泉首相の「わらっちゃう発言」によって自民党のメルトダウンが始まっている。 それにつけても、麻生政権は「もう末期」と昨秋から言われながら、なかなか倒壊する気配がない。 これはいったいどういうことであろう。 代議士たちも自身の選挙の当落についての個人的危機感はずいぶんと高いようだけれど、そのわりには政治家たちの表情にあまり「国難」を前にした危機感が見られない。 「どうしてなんでしょう」と訊かれたので、あまり考えずについ「その方が投票率が下がるからじゃないの」と答えた。 答えてから、なるほどそうかもしれないと思った。 その理路について書きたい。 支持率が20%を切った麻生政権下で迎えるにせよ、あるいは麻生退陣後の「選挙管理内閣」で迎えるにせよ、総選挙における自民党の大敗は避けがたい。 だから、現在の自民党執行部の脳裏を占めている喫緊の政策的課題は、「どうやって選挙に勝つか」ではなく、「どうやっ

  • 「内向き」で何か問題でも? - 内田樹の研究室

    先日、苅谷剛彦さんと対談したときに、日のように「国内に同国語の十分なリテラシーをもつ読者が1億以上」というような市場をもつ国は世界にほとんど存在しない、ということを指摘していただいて、「ほんとにそうだよな」と思ったことがある。 「国内に同国語の十分なリテラシーをもつ読者が一億以上」いるということは、言い換えると、「日語を解する読者だけを想定して著作や出版をやっていても、飯がえる」ということである。 日人が「内向き」なのは、要するに「内向きでも飯がえる」からである。 「外向き」じゃないと飯がえないというのは国内市場が小さすぎるか、制度設計が「外向き」になっているか、どちらかである。 どうしてそんなことを考えたかというと、テレビ政治討論番組で「フィンランドに学ぶ」という特集をしているのを横目で見ていたからである。 フィンランドはノキアという携帯電話のシェア世界一のブランドを有して

  • アメリカはどこへ行くのか - 内田樹の研究室

    民主党のバラク・オバマ上院議員が第44代アメリカ大統領に決定した。 衰退期に入ったアメリカが ”Change the world” とあらゆる社会集団の統合を掲げた理想主義的なタイプの若い大統領を選択したことはこの国の「復元力」を証示したと言えるだろう。 しぶとい国である。 なぜ、この国が8年にわたってジョージ・W・ブッシュのような人物を大統領に戴いていたのか、私にはよく理解ができなかったが、今にして思うと「オバマが大統領になる」ためには、「直前がブッシュ」という条件が必須のものであったかも知れない。 もし、8年前の大統領選でアル・ゴアが勝っていたら(実際に票数では勝っていたんだけど)、バラク・オバマに出番はなかっただろう。(最初「4年前」と書いたけれど、新聞を読んでいるうちに思い出した。ゴアは8年前で、4年前はケリーでしたね。ケリーさん、影薄い・・・) アメリカはテキサス「根付き」のカウ

  • バリ島珍道中 - 内田樹の研究室

    2月20日 外は車軸を流すような豪雨。 ときおり、切り裂くような鳥の声が聞こえる。 アロハに半ズボンにゴム草履というカジュアルないでたちで、ベランダからぐっしょりぬれた蒼とした木々を眺めている。 ここはバリ島 Ayodya Resort むかしのヒルトンである。 10 年ほど前にも同じホテルに泊まったことがある。 バリはよい。 私は地の気に感応するタイプであるので、土地の気がよいと眠りが深い。 バリは眠りが深い。 つねづね申し上げているように、東京で私が定宿にしているのは学士会館であるが、その理由はよく眠れるからである。 神田一ツ橋の街の真ん中のホテルでよく眠れるというのは不思議であるが、あそこは平川門の真東だから、と東京でたぶんもっとも呪鎮が効いているせいだと私は考えている。 単に霊的に静かということではないように思える。 いろいろなものがざわめているのだが、それがある種の秩序を保って

  • 福田政権の無為と女性的資本主義について (内田樹の研究室)

    久しぶりのお休みなので、9時まで朝寝をする。 玄米を炊いて、納豆と卵と若布の味噌汁と昆布で朝ご飯。 洗濯をしてから、推薦入学者のレポートを読んで添削してゆく。 面白い仕事ではあるのだが、数が多いのでたいへんである。 気がつくともう昼過ぎ。 日は取材が二件あるので、あわてて部屋を片付ける。 2時からSightの取材。 お題は「福田政治の中間報告」。 どうして私のようなシロートにそのようなことを訊きにわざわざ東京からお越しになるのか、その意図がはかりしれぬが、とりあえず思いついたことをお話しする。 前にも書いたが、福田康夫は安部晋三の「暴走」にブレーキをかけるという政治史的要請に応えて登場したわけである。だから、その責務が「政治過程の停滞・政策の非決定・拱手傍観」であるのは理の当然であり、その点で福田首相はたいへんよくその負託に応えてお仕事をされているのではないかという感想を述べる。 メディ

  • ”ダイナマイト” なイノベーター - 内田樹の研究室

    バラク・オバマ上院議員が5日のアイオワ州の民主党党員集会で勝利を収めた。命だったヒラリー・クリントン上院議員は意外にも第三位。 さて、アメリカ大統領選挙はどうなるんだろう。 という話を温泉に浸かりながら兄と話した。 兄も私も、現段階ではオバマさんが選ばれるだろうと予測している。 こういうところではアメリカの「底力」は侮れないよ、というのが私たちの共通見解である。 町山さんと前にお会いしたときに、アメリカ文化的なイノベーションを担っているのはつねにマイノリティであるという話を伺った。 音楽ファッションはほとんどが黒人かヒスパニック起源のものだし、現在のコンピュータ業界は中国系とインド系で持っている。 WASPは何もクリエイトしていない。 でも、この人たちは全員が「アメリカ人」なのである。 あの国は「後から来た人」がイノベーションを担うように構造化されているのである。 既存の業界は既得権

  • おじいさんおばあさんをたいせつに - 内田樹の研究室

    テレビを見ていたら長塚京三が背中で嗚咽しているCMに遭遇した。 先週見たCMではいっしょに住友信託銀行に訪れて資産管理の引き継ぎをしていた彼の父が急逝したらしく、たっぷり資産を残してくれた父の遺言状を見て「父さん、ありがとう」と感謝の涙を流している中年の息子の背中をさらにその子供が見つめているという絵柄であった。 私はつい3日前に、「金満家の祖父のおかげで一族が栄えるという絵柄のCMがやがてテレビ画面に登場するであろう」とゼミのクロダくんに予言したばかりなのであるが、これほど早く私の予言が的中しようとは・・・ みなさんももうお気づきになったであろうが、最近の商品カタログなどの表紙は「三世代もの」が多い。 いかにもリッチそうな祖父母、その七光りで豊かな生活をエンジョイしている息子・娘夫婦、その倍の14光りの恩沢を受けて屈託なく微笑んでいる孫たち・・・の集合写真である。 これが意味することがお

    yukio2005
    yukio2005 2007/11/09
    80年代には家族解体が消費市場のビッグバンをもたらした。
  • とりあえず安定だよね - 内田樹の研究室

    福田新首相の所信表明があって、小泉・安倍二代の政権によってひっかきまわされたシステムの安定が回復されるという期待から、メディアはおおむねこれを好意的に受け止めている。 改革を持ち上げたり、安定に期待したり、お忙しいことである。 しかし、世の中というのは現にそういうものなのである。 小泉さんは「改革なくして成長なし」と言ったがこれは半分だけ真理という点では、「安定なくして成長なし」と言うのと変わらない。 社保庁の年金問題が起きたときに市場では何が起きたか。 ぱたりと車が売れなくなったのである。 車というのはだいたい割賦で購入するものである。 だから、将来的に安定した収入の当てがなければ大きな買い物はできない。 年金問題を安倍首相が当初は些事としてやりすごそうとしたのに、途中からあわてて信頼回復を言い出したのは別に社保庁の職員の怠業があまりに目に余ったからではない(どこだってお役人の勤務態度は

  • お疲れさまだよね - 内田樹の研究室

    安倍首相辞任のテレビニュースを見ていたら、ほとんどの人が「罵倒」に近い言葉づかいで政権放棄のていたらくを難じていた。 私は安倍晋三という人はかなり無能な首相であったし、政治的判断を誤り続けていたと私も思うが、ここまで日中で悪し様に言われると、ちょっと気の毒になってくる。 テレビ・ニュースで、マイクを向けられた渋谷の女子大生が「お疲れさまだよね」とぽつんとつぶやいていた。 思わずテレビ画面にむかって「おまえ、いいやつだな」と声をかけてしまった。 たいせつだよ、そういう態度は。 「水に落ちた犬を打つな」だか「水に落ちた犬は打て」だったか、この魯迅が言い出したということわざの正しい使い方が私にはよくわからないが(麻雀では「水に落ちた犬は打って蹴って沈めろ」が大原則であるが)、今の場合は「水に落ちた犬は打つな」を採りたい。 彼は総理大臣になるべき人ではなかったのである。 多少は彼自身も求めたこと

  • 私は今日も忙しい - 内田樹の研究室

    健康診断があるので、ひさしぶりに朝から大学へ。 着くや否や「あれこれ」ときびしい職掌上の諸問題について報告を受ける。 うう。 困ったものである。どないしよ。 診断では特に悪いところはないけれど、問診票の「煙草はXX歳から、酒は毎晩がぶがぶ」という自己申告にきびしいご批判をいただく。 煙草を止めて、酒を控えれば中性脂肪やγGTPは標準値に戻りますよと言われる。 はい、ご指摘のとおりです。 だが、その場合私のことであるから当然周囲の喫煙者や飲酒嗜癖者に対して嵩にかかった「おめーらまだ煙草吸ってんのかよ。バカじゃねーの。げ、酒なんか呑んでやんの、死ぬぜ、おい」というような攻撃的コメントを四六時中繰り出すことは避けがたいであろう。 その心理的ストレスに絶えずさらされる私の知人たちは当然その死期を早めることになる。 その場合、人類トータルでの「余命」はむしろ減少するのではないか。 私は共同体全体での

  • テレビの仕事 - 内田樹の研究室

    福田康夫と麻生太郎が生出演する「報道ステーション」を見る。 私はもともとテレビをまるで見ない人間なのであるが、「選挙速報」を甲野先生たちとわいわいツッコミを入れながら見たときに癖がついて以来、政治番組だけは一人でも見ている。 古舘伊知郎のインタビューを聴きながら、なんだか違和感を覚える。 彼は何か有用な情報を聞き出したいのか、それとも「質問してもきちんと答えない」様子を生放送で全国に放送したいのか、そこのところが私にはよくわからなかった。 相手が答えにくいような質問をして、その絶句するさまや、答えをはぐらかすさまから、その人の人物識見度量などを判定するということはたしかに可能である。 劫を経たジャーナリストの中には「それだけ」しかテクニックがない人(T原S一朗とか)もいる。 セレブたちが思いがけない質問に対応に窮するさまをみて視聴者が溜飲を下げるとか、爽快感を覚えるということもたしかにある

  • めちゃモテ日本 - 内田樹の研究室

    CanCamの「ひとり勝ち」状態について、これまでメディア関係者から何度か訊かれたことがある。 「どうしてなんでしょうね」 そんなこと私に訊かれても。 しかし、ありがたいことに学の学生諸君には多くのCanCam読者がおり、彼女たちは当該雑誌と競合誌『JJ』や『ViVi』との記号論的差異について、世界でいちばん詳しい。 その中のひとりであるM村くんが、CanCam系ファッションの究極の目的であるところの「めちゃモテ」とはどういう状態を指すのか、というたいへん大胆にしてラディカルな問題提起をゼミでしてくれた。 こういうおいしい「現場ネタ」を寝ころんだまま拾えるのが女子大教師の特権である。 同僚の教師諸君の多くは教室で「学生に知識を教える」ということをされているが、私はできるだけ「学生から知識を教わる」ようにしている。 お給料をいただいてそれでは「やらずぶったくり」というか「盗人に追い銭」では

  • 銃規制と憲法修正 (内田樹の研究室)

    アメリカのヴァージニア工科大学で、一人の学生が銃を乱射して、32名を射殺したあと自殺するという衝撃的な事件が起きた。 二人の高校生が級友、教師13名を射殺したコロンバイン高校事件に続く惨劇である。 市民が無差別に銃撃される事件が起こるたびに、銃規制についての議論がアメリカ国内で再燃する。 しかし、何も変わらない。 依然としてアメリカ国内には2億2千万丁の銃があり(それはほぼ全国民に一丁ずつということである)、銃による死者は毎年約3万人に達する。 イラク戦争開戦以来の米軍兵士死者が3年間で3000人だから、単年度当たり戦地の30倍のアメリカ人が「銃後」の非戦闘地帯で撃ち殺されていることになる。 1981年以後のアメリカで銃による死者は60万人。 これは鳥取県の人口に等しい。 アメリカ人は一県分の人間を20年かけて銃で消滅させたのである。 にもかかわらず、アメリカでは銃規制が進まない。 それは

  • 「赤旗」発武蔵小山経由イタリア行き - 内田樹の研究室

    いろいろなところから、いろいろな主題について取材が来る。 月曜日は「赤旗」の取材。 お題は改憲について。 『九条どうでしょう』に書いたとおり、九条と自衛隊の「不整合」は戦後日社会システムのすべての「汚れ」を投じる「クラインの壺」なのであるから、これは断固死守せねばならないという持論を語る。 九条二項を廃絶してしまった後に日人は「日は戦後一貫してアメリカの軍事的属国であり、いかなる固有の世界戦略を持つことも許されていない」というリアルでクールな事実に直面しなければならないのだが、どう考えても現代日人にはその事実を受け止める「心の準備」ができていない。 「九条と自衛隊の不整合のうちに戦後日のすべての不幸の原因はある」という「症状」のうちに私たちは 60 年間安住してきたわけであるが、その症状を奪い去られたあとに、私たちはそれに代わってどのような「狂気」を患えばよろしいのか。 いちばん

  • 内田樹の研究室: うなぎくん、小説を救う

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  • 内田樹の研究室: うなぎくん、小説を救う

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  • 内田樹の研究室: アメリカの呪い

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  • 内田樹の研究室: うなぎくん、小説を救う

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  • 内田樹の研究室: うなぎくん、小説を救う

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