7%という数値は米国株に投資する人にとってはある種の特別な意味を帯びた数字です。というのも、この数字は米国株の平均リターンを示したものだからです。 ジェレミー・シーゲル教授は、米国株200年の歴史において、期間を十分にとればどの期間も実質リターンが6.5%~7%に収まることを発見しました。この経験則は「シーゲルの一貫性(Siegel's constant)」と呼ばれています。 米国株がどの時代にも利益をもたらしてきたことを示した教授の発見は偉大なものです。多くの投資家がシーゲルの一貫性というバックアップを得て、自信をもって長期投資を実践できるようになりました。 しかし、このシーゲルの一貫性が拡大解釈されているような印象を最近受けます。例えば、次のような意見を良く聞きます。 「米国株に投資すれば平均7%のインフレ調整リターンが得られ、資産が10年毎に倍になる」 シーゲルの一貫性に基づく想定で