【上海=河崎真澄】中国で人民解放軍への入隊希望者が急増しているようだ。軍機関紙の解放軍報などによると、北京地区では今月の募集で通常よりも40%近く応募者が増えた。軍関係者は建国60周年を迎えた国慶節(1日)の軍事パレードで若者や親が刺激を受けたためではないか、とみている。就職難が続く大学生の入隊希望者も増えている。 ここ数年、進学率の向上などで入隊希望者は減少傾向にあったが、北京地区など各地で今月に入って大幅な増大に転じた。今月応募してきた若者の約90%が、国慶節の軍事パレードへの感動を理由にあげた。 大学生の間でも就職先として軍の人気は高まってきており、今年は12万〜13万人の大卒者が入隊する見通しだ。大卒者の入隊が年間10万人を超えるのは初めてだ。金融危機で外資系企業が採用数を減らすなど就職難が背景にあるが、「軍事パレード効果」も大きいと軍の関係者はみている。 こうした動きの中で、軍は