もともとモノクロ写真やモノトーンライクなカラー写真が好きだ。安直に雰囲気を作り出せるという姑息な考えもなくはないが、放っておくとすぐにグレースケール変換や彩度のスライドバーをマイナス方向に引っ張ってしまう。そのせいかこのところ、Lightroomにゾッコンだ。何が楽しいかって、Lightroomは簡単にスプリットトーンが試せるのだ。 一般にモノクロ写真といっても、セピアにしたりクールトーンに仕上げたり、何らかの色をかぶせるのはレタッチやRAW現像の常套手段。デジタルカメラで撮った写真を単純にグレースケール変換してしまうと、コントラストが抑えめのせいかどうも味気ない。ぼくらが幼い頃から見てきたモノクロ写真はプリントしたものだ。それは純粋な白黒の世界ではなく、用紙そのものの色や外光の加減で何らかの色を帯びていた。突き詰めるとぼくたちは、本当の白と黒を知っているのか、なんて大げさな境地に突入して