マーケティング活動は、プロセスを数値で可視化しないと、評価の対象にはなりません。そして、「KPI」の数値の定義を決めるときこそが、マーケターの実力が試されるときなのです。 ノヤンじゃよ。マーケターのみなさんはお元気かの? 不景気、不景気と嘆いているうちに、あちこちで明るい話題も出てきた気がするのはワシだけかの?まぁ不景気な顔をして下を向いていても良いことなんかなにひとつ無いんじゃから、明るく元気なミミズクでいようと思っているんじゃよ。 ところで最近、日本企業のマーケティング部門で最も話題になっている言葉はなんだか知ってるかの?ワシのところに一番聞こえてくる言葉は「レポート」なんじゃ。 マーケティング部門は直接販売するわけではないので、どうしてもコスト・センターになるんじゃな。その割に派手にお金を使うようなイメージがあるらしく、景気が悪くなると必ず「使ったお金の費用対効果をレポートせよ」と言
2009.03.23 営業・マーケティング B to Bのマーケティングは何が難しいのか? 金森 努 有限会社金森マーケティング事務所 取締役 キーエンス 超・基本ではあるけれど、その業界にいないとなかなか解らないのがB to B(Business to Business=企業間取引)の世界。コンシューマー相手のビジネス(B to C=Business to consumer)の世界にいる人にはなかなか未知の世界である。解っている人には「何を今さら」ではあろうが、様々な人から繰り返し質問されることなので、この際、整理してみようと思う。 ■B to BのSTPはQCDが全て 「B to BのSTPはQCDが全て」。以上、この原稿終了。・・・といっても過言ではないのが実際の所。STPとは「セグメンテーション」「ターゲティング」「ポジショニング」の略。マーケティングにおいては自社の外部環境・内部
ネット広告を利用して、単にアクセス数を増やしても意味はありません。売上に貢献するためには、BtoB企業特有のマーケティングを理解することが大事なのです。 検索のメインチャネルはインターネットへ 「まるで自分の脳が世界中のデータベースに直結されたようだ、凄いよ!」まだインターネットの高速回線が高額だった10年前に、思い切って当時最高速の回線に切り替えた友人の第一声だ。今では日本中がこの感覚になっているはずだ。 その高速回線で人は「情報」を探す。これが「検索」だ。新聞でテレビ欄を見る行為は「検索」だし、書店で本を選ぶ時に目次を見るのも検索だ。昼食を食べる時にレストラン街で店の混み具合や「本日のランチ」を見ながら歩くのも「検索」だし、先に昼食に行った同僚に「おいしかった?」と聞くのも「検索」だ。 人は無意識に毎日無数の検索を繰り返している。その検索ツールとして、比較するものがないくらい便利な「イ
製品やサービスのマーケットを細かくセグメンテーションすればするほど、そこにぴったり合った提案が明確に見えてくる。正しいマーケティング戦略を立案するにはマーケットを細分化して見なければならないのです。 ノースウェスタン大学ケロッグ大学院の教授であるフィリップ・コトラー博士は言うまでもなく現代のマーケティングを代表する人物の一人じゃ。しかし、数多くあるマーケティングのフレームワークの中でコトラーが最初に提唱したものは意外に多くはないんじゃ。 ベルカーブ(鐘の形の線形グラフ)で有名な「イノベーター理論」はエベレット・ロジャーズ。 そのベルカーブの中にクラック(割れ目)を発見し、ハイテク分野の新興企業が必ず落ちるそのクラックをキャズムと名付けて体系化した「キャズム理論」はジェフリー・ムーア。 マーケターにとって最も馴染みの深いフレームワーク「4P」はジェローム・マッカーシー。 その4Pをプロダクト
ベムがクッキーなる技術と向き合ったのは1996年、インフォシークの広告配信技術の説明を受けた時だ。クッキーみたいにポロポロと落ちて行った先まで追跡できるからという俗語と教わった。それから四半世紀以上、クッキーの権化だったグーグルもプライバシーにかかわるトレンドから、クッキーの代替技術を提唱している。いろんなカンファレンスでも「クッキーレス時代にどうする」というテーマで喧しい。 しかし、本質は代替技術をどうするという話ではない。個人情報を扱う企業の振舞いが試されている。プライバシー対応に対する企業姿勢の問題で、経営者が宣言することであって、情シスなり法務が都度その時点のガイドラインに対応すればいいということではない。 ベムはSDGsの18番目に個人情報に対する企業姿勢を加えてもいいのでは?と冗談で話すくらいだ。個人情報との向き合い方に関して、企業姿勢が問われるということを早く経営者に認識させ
展示会、セミナー、Web、メルマガ、そしてテレマーケティング・・・繋がっていないパッチワークになっていませんか?これらをしっかり繋いだ企業だけが「マーケティングが強い企業」と呼ばれるのです。 キャンパス読者のみなさん ノヤンじゃよ。 新年おめでとうございます。 良い正月じゃったかの?えっなになに?不景気でそれどころでは無かった?「米国本社から予算大幅カットの噂が流れて気が気ではなかった」なんていう外資系企業のマーケティング担当者も今年は多かったのかも知れんの。 実はワシが年末に「緊急メッセージ」を出したのはそれが理由だったんじゃ。あれには多くの人からコメントをいただいたんじゃ。 「緊急メッセージに共感しました」「この不景気をチャンスとしてがんばります」なんてコメントを読んだ時、ワシはちょっぴり嬉しかったんじゃ。 でも、あの緊急メッセージに書いたことは本当なんじゃよ。不景気の今こそ、マーケテ
先日、オラクルのCRM担当SVPのAnthony Lye氏にインタビューしましたので、ブログに載せられそうな部分のみ抜粋してご報告します。 同氏はSiebel, Remedy等でマネージメント職を経験してきたCRMのベテランです。気さくにお話ししてくれましたが、眼光鋭くてちょっと怖いです(笑) 栗「Anthonyさんは、オラクルの4つのCRM製品ラインをすべて担当されているのですか?」 ア「はいそうです。EBS CRM, Fusion Applications CRM, Peoplesoft CRM, Siebelという4つの製品ラインはそれぞれ独立して開発されていますが、戦略は私が統括しています。」 栗「その4つの製品ラインをどのようにポジショニングしているのですか?」 ア「それはよい質問ですね。お客様のセグメントに合わせてポジショニングしています。Who buys?そしてWhy do
BtoBの企業が展示会に出展する、しないは保有するリードデータ(見込み客リスト)から算定すべき問題で、単純に費用対効果で判断するのはキケンです。展示会出展を止めてはいけない理由。それは・・・ 高まる重要性と反比例する展示会の評価 私は展示会出展者向けのセミナーで講師をすることが多い。展示会などで収集した見込み客データの管理・育成を専門としているので、展示会データの活用手法を話して欲しい、という主催者からのご依頼なのだ。 そうしたセミナーの後、受講者から必ず言われる事は「今のお話をウチの会社で話していただけませんか?」という依頼だ。聞けば社内には展示会への出展を「不要」と断定する人たちがおり、出展費用を確保できなくて困っているらしい。 私の会社は展示会に関連したサービスメニューを持っていないのでクライアントが展示会に出ても出なくても売上にはまったく関係ない。それでも私はクライアントに「展示会
開催のたびに苦労しているセミナー集客。せっかく集めたリストを営業に渡しても、その先どのようにフォローしているのかはわからずじまいで・・・。 こんなケースありませんか? 人事コンサルティング会社B社は、見込み客の発掘や自社サービス拡販のため、企業向けのセミナーを毎月開催しています。マーケティング担当者は、常に営業から「セミナー申込者は案件化率が高いから、とにかくたくさん集客して欲しい」と言われていました。そのため、マーケティング担当者はセミナーのコンテンツを考えるのに四苦八苦しながらも、毎回なんとか50名近くのお客様を集客できるようにがんばっていました。そしてセミナー後には、セミナー申込リストを精査し、フォロー用として営業に渡していたのです。 ある日、マーケティング担当者が営業に先月のセミナー申込者へのフォローの進捗状況を尋ねたところ、「あ、ごめん。忙しくて、まだ3件くらいしかフォローしてな
顧客データを汚す原因のひとつが「ID・パスワード」を使った認証です。便利な反面、BtoBの世界では使い方を間違うとせっかくのマーケティングが台無しに・・・。 今日は多くのマーケターを惑わせ、苦しめてきた「認証」の話をしようかの。 認証、つまりIDとパスワード(以下PW)ってやつじゃな。 そもそもなんで認証する必要があるんじゃろ? 貴重な情報を競合のアクセスから守るため? 登録会員へのインセンティブ? 誰が何を見に来たかを解析して興味のありかを探るため? それとも、データ管理の手間を省くため? ワシの経験では、多くの企業が確たる理由もなくWebに認証を掛けて、その結果アクセスを減らし、データを汚しておるんじゃよ。 例えばセミナー申し込みじゃ。 顧客や見込み客がセミナーやイベントへ参加登録をする際にいちいちプロファイルを入力する手間を省きたい、と考えるのは良いことじゃな。そしてそのためにID・
B to B向けの製品・サービス紹介サイトでは資料請求・問合せをビジネスゴールに設定しているケースが少なくありません。 今回はB to B向けサイトで資料請求数を効果的に増やす方法として以下の2つを紹介します。 (1)全てのページで資料請求への導線を設置する (2)ユーザの求める情報を具体的に提示する しかしB to BサイトはB to Cと比べて、訪問ユーザは製品・サービスに対して一定の興味を持っているため、そうした懸念は杞憂であると考えられます。逆に全てのページに資料請求への導線を設置していない場合、ユーザが何のアクションも起こさないままサイトから立ち去るリスクが高まります。 弊社の調査でも、あるページで欲しい情報を獲得したあと、そのページに資料請求への導線がなかったため、そのままサイトから立ち去るというユーザ行動が確認されています。 (2)ユーザの求める情報を具体的に提示する B t
IBM とのゴタゴタの陰で、もう一人のトップがアップルを辞めていった。法人担当のトップ Al Shipp だ。 Macworld: “Apple’s enterprise strategy the same as it ever was” by John C. Welch: 13 November 2008 * * * 法人担当の要(かなめ)が退社 火曜日[11 月 11 日]にアップルは、法人セールス担当上級副社長 Al Shipp の退社を発表すると同時に、その後任を置く予定はないと述べた。これまでの仕事はセールス担当の各重役に割り振られる。 On Tuesday, Apple announced the retirement of Al Shipp, the company’s senior vice president of enterprise sales. As
マーケティング活動の中で「セミナー」が持つ役割をご存知ですか?BtoBのセミナーには、受注に繋がる重要なミッションがあります。 BtoBの年間のマーケティングプランの中で「セミナー」は、自社内に潜在的なニーズを持った見込み客が、その製品やサービスを「確認」するための非常に重要な工程である。同時に販売サイドから見ても、展示会などで収集した見込み客データを選別し、案件を生み出すために欠かせない工程なのだ。 意思決定のダウンサイジング 日本企業の意思決定のプロセスの変化を考えれば、セミナーの重要度は以前より高くなっている。 「キーマンさえグリップしていれば売れる」というやり方はもう多くの業種で通用しなくなっている。 例えば企業が工場を作る場合、ラインの設備投資は時に数十億円にもなる。その機種や業者選定を30代前半、あるいは20代後半の若いエンジニアが主導している。彼らの肩書きはリーダー、課長補佐
年間のマーケティング戦略の立案は、BtoBのマーケティングラインに沿って立てることが重要です。今回は、シンフォニー流の7つのプロセスとベンチマークすべきポイントをご紹介します。 衝動買いが存在しないBtoB BtoBの年間のマーケティングプランは、それ程複雑なものではない。なぜならば、基本的にBtoBの世界には「衝動買い」は存在しないからだ。法人が何かの製品なりサービスなりを購入する場合、必ず社内の予算申請、稟議、という購入プロセスを経なければならず、その結果、社内にニーズのないもの、つまりそれを購入することが社内の何かの問題を解決するものでなければ購入はできないからだ。 多種多様なライフスタイルの人々のエモーショナルな部分だけに働きかけ、「買いたい」という衝動を刺激するBtoCとはここが異なる。BtoCで極めて重要な「イメージキャラクター」や「テレビドラマとのタイアップ」「イメージソング
最近のエントリ(10件) 2014.09.16雑誌『Spectator』31号の「禅(ZEN)」特集にブックガイド記事を書きました 2014.05.01雑誌『Spectator』最新号(30号)に「ホール・アース・カタログを通読する」という記事を書きました 2013.06.21ティム・バーナーズ=リー 「ウェブアプリこそ未来」 2013.06.20「有能なのに無名」という人はたくさんいるが、「有名なのに無能」という人は少ない 2013.06.19知識とスキルの違い 2013.06.18米国家安全保障局(NSA)による通信情報の収集体制が判明 「PRISM」は監視プログラム4種のひとつ 2013.06.17Pythonで「メモ化(Memoization)」の効いたプロパティがかんたんに作れる「memoize(メモワイズ)」 2013.06.16Pythonの軽量Webフレームワーク「Flas
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